第1回 アンテプリマ×CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリストを発表
[24/01/29]
提供元:PRTIMES
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"アートの未来に挑むリーダーシップ:輝く才能が新たな局面を切り拓く"
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/7477/103/7477-103-b1bd8880f77e22fb49fb07bde98308f9-3401x2405.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
アンテプリマは香港にある複合施設The Mills(ザ・ミルズ)内のテキスタイル・ヘリテージミュージアムCHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)とのパートナーシップにより、「アンテプリマ×CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞」を2023年7月に立ち上げました。そしてこの度、第一回ファイナリスト8名を発表いたします。
注目の大賞受賞者は30万香港ドルの賞金を手にし、2024年11月29日にCHATで開催される授賞式にて発表されます。2024年11月30日からは、CHATがファイナリストたちの作品を展示し、来場者の方々もこのテキスタイルアートの一大祭典を楽しむことができます。さらに、投票により「観客賞」も設けられ、その受賞者は2025年3月3日に発表される予定です。
このアート賞は、世界中のアーティストにインスピレーションを与え、彼らを力づける指針となるべく設立されました。様々なテキスタイル、技術、テクノロジーを駆使し、現代社会に共鳴するクリエイティブなコンセプトと、先見性に富んだアイデアの展開を促進することが目的です。また、国際的なこの賞は、特にアジアの視点から、無限の可能性を秘めたテキスタイルアートの世界を探求し、新たな着眼点を生み出すことを目指しています。
8名のファイナリストは、幅広いバッググラウンドを持つ29名の候補者から厳選されました。世界的に著名な一流のキュレーターから成る審査員陣が、芸術的な潜在性、独創性、技術、アイデア、制作方法などの基準で候補者たちを評価しました。
審査員は、テート・モダン(英国)のインターナショナルアートキュレーター、アン・コクソン、シャルジャ・アート財団(アラブ首長国連邦)国際プログラム・ディレクター、ジュディス・グリア、メトロポリタン美術館(米国)のミン・チュー・シュウ&ダニエル・シュー アジア・アート部門アソシエイト・キュレーター、レズリー・マ、メキシコ自治大学付属現代美術館(メキシコ)チーフキュレーター、クアウテモック・メディナ、そしてCHAT(香港)エグゼクティブ・ディレクター兼チーフ・キュレーターの高橋瑞木が務めました。
アンテプリマ x CHAT コンテンポラリー.テキスタイル・アート賞2024のファイナリスト8組は以下の通りです。(アルファベット順)
- シアン・デイリット(カインタ、フィリピン)
- 胡尹萍(ルビ: フー・インピン)(北京、中国)
- ギョズデ・イルキン(イスタンブール、トルコ)
- ロズィア・ビンティ・ジャラリド、ジュリタ・クリンティン、イー・イラン(サバ州、マレーシア)
- アルアイ・カウマカン(台湾)
- 呉夏枝(ルビ:オ・ハヂ)(ブリスベン、オーストラリア)
- ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ(ソウル、韓国)
- 邵純(ルビ: シャオ・チュン)(杭州、中国)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/7477/103/7477-103-5695e210237868b31112e97d24f1ab7a-2083x1458.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
シアン・デイリット(カインタ、フィリピン)
デイリットの作品は、権力やアイデンティティの概念をモニュメント、博物館、地図、メディアなどを通じて深く追求しています。彼がテキスタイルやインスタレーションの制作、アーカイブへの介入やコミュニティベースのワークショップを経て制作した作品は社会から疎外された様々なコミュニティに共鳴し、フィリピン人の視点から植民地的で特権的な考え方に対して批判的な思考を促しています。
「ファイナリストに選ばれたことを大変光栄に思います。協力してくださった方々と、推薦者の皆様に心からお礼申し上げます。」
胡尹萍(北京、中国)
胡は、彫刻、コンセプチュアルアート、参加型アートを中心に創作活動しています。偶然の出会いや状況を洞察に富んだシナリオに結びつけ、それを「出来事」と「作品」の間の状態と定義しています。彼女はHu Xiaofangというレーベルで活動し、既存の生産・取引の工程を応用し、新たな生産目標の実現に向けて取り組んでいます。実際には、自身の故郷の小さな村の女性たちが織る毛織物を大量注文し、労働と生活の間に新たな結びつきを生みしています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリスト8名の一人に選ばれたことを嬉しく思います。今後、私の作品をより多くの人と分かち合えれば幸いです。」
ギョズデ・イルキン(イスタンブール、トルコ)
社会的アイデンティティや彼女の記憶を想起させる家庭用のテーブルクロス、カーテン、シーツなどの布製品を使用して作品を制作しています。布地に描かれた彼女のモチーフやドローイングは、現代の文化、政治・社会的関係、ジェンダー問題を表現しています。近年、イルキンはドローイング、縫製、サウンドインスタレーションなどを通して、布を用いて居住可能な空間をデザインしています。彼女の作品は、サウンド、視覚材料、テキストから構成され、その創作プロセスでは、体験、動き、影響、コンセプトが取り入れられています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞は、様々な方法で、また多くの方々の協力によって、私が記憶のオブジェとして使用するファブリックを皆様に披露する場を提供してくれます。創造性に新たな可能性を生み出すことができるこの機会に参加できて、大変嬉しく思っています。」
ロズィア・ビンティ・ジャラリド、ジュリタ・クリンティン、イー・イラン(サバ州、マレーシア)
ジュリタ・クリンティンとロズィア・ビンティ・ジャラリドは、ケニンガウの内陸のDusun-Murutコミュニティとセンポルナの海の民Bajauの織り手の代表をしています。イー・イランとのコラボレーションにより、先祖伝来の知識と美学を現代の解釈と織り交ぜ、美しくも問題に満ちた現代の世界を生き抜くためのプラットフォームと哲学を示しています。
「ファイナリストに選ばれることができて感激しております。私たちは、喜びと遊び心をもって、織物アートの伝統や、ボルネオの陸と海の民の哲学を継承しています。最終候補に選ばれたことは、単に個人の才能を認められただけでなく、私たちが引き続き、この分野のアートの美しさと将来性を世の中に示し、現代アートにおいてもその伝統を守り続けていくための新たなモチベーションとなりました。 Kotohuadan, magsukul, ありがとうございました!」
アルアイ・カウマカン(台湾)
アルアイ・カウマカンは、台湾パイワン族の王女として、屏東県三地門鎮大社村のタルジマロウ一族の伝統を保護する役目を担っています。パイワン族の人々は2009年の台風「モラコット」で礼納里集落への避難を余儀なくされました。移住後、カウマカンは先住民族の工芸デザインから、彫刻的アートのインスタレーションの制作へと変化しました。
「ファイナリストに選ばれ、誇りと喜びで胸がいっぱいです。私の作品は、先祖代々受け継がれてきた、レジリエンスと多くの知恵を表現しており、CHATでそれを皆様に披露できる機会が与えられたことは、私たちの文化的美学の不朽な精神に敬意を表す上で、重要な一歩です。」
呉夏枝(ブリスベン、オーストラリア)
呉夏枝は、織る、染める、ほどくなどのテキスタイル制作の技術を用い、写真、シアノタイプ、テキスト、サウンドを作品に取り入れています。彼女は、日本で育った在日韓国人三世としての背景を生かし、女性や無名の人々の知られざるストーリーを表現した作品を制作しています。また、地域との共同ワークショップを通じて経験を共有し、対談に参加するなど、彼女はポストメモリーという概念を模索しています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリストに選ばれ、大変嬉しく光栄に思っています。CHATコミュニティの幅広い観客の皆様に、私の作品をお見せする機会をいただいたことに感謝し、コミュニティのメンバーや他のアーティストたちと共に、展示会に関われることを楽しみにしています。」
ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ(ソウル)
アレシア・シン・ヒョンジン、ソン・ヘミンとリュ・ソユンから成るRBSCは、2018年に設立されたアーティスト・コレクティブ(集団)です。ビジュアルアート、パフォーマンス、クリエイティブライティング、オーラル・ヒストリー、エコロジー的思考、「おばちゃんの知恵袋」などにおよぶ参加型の演習を通して、RBSCは未来のビジョンを共同開発するための持続可能な関係性や相乗効果の構築を目指しています。また、彼らは厳しい環境や労働条件の中で、人類・非人類が生存し、コミュニティを形成する方法を探っています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリストに含めていただいたことを嬉しく思います。この賞の支援を受け、私たちは人々の変化と発展を促し、進行中の素材の実験、手作業との関わりの範囲を広げていきたいと期待しております。」
邵純(杭州)
邵純は布地、合成かつら、化粧品を立体アート作品に作り変え、テクスチャー、機械的な動き、サウンドスケープを作り出し、不確かな感覚や実体を持たない体験を呼び起こします。伝統工芸とコンピュータプログラミングを融合させた彼女の最近の作品は、双方の美学を模索する一方で、デジタル化された我々の生活を映し出しています。
「ファイナリストの一人となれたことを嬉しく思います。マルチメディアのアーティストとして、コンピュータ技能と電子テキスタイルの分野における私の取り組みが、伝統芸術に新しい風を吹き込み、現代アートの新たな美学を探求する一石となればと思います。」
審査員を代表して、CHATのエグゼクティブ・ディレクター兼チーフ・キュレーターの高橋瑞木からのコメントは以下となります。
「現代テキスタイル・アートのこれほど多様な芸術実践に出会えたことは、私たちにとって驚きでした。ノミネートされたアーティストは皆、テキスタイルを使った新しいフォーム、イメージ、方法論を考案し、テキスタイルアートの既成概念に挑戦しています。ファイナリスト8組の作品は、批評的な議論を刺激し、テキスタイルアートの新しい地平を拓くと確信しています。11月に彼らの作品を見るのが楽しみです。」
アンテプリマ創設者兼、クリエイティブ・ディレクターを務める荻野いづみのコメントは以下となります。
「アンテプリマとCHATによるコラボレーションは、現代テキスタイルアートと創造性の境界を超えた素晴らしいイベントです。ファッションとテキスタイルは切り離せない関係であり、自己表現とストーリー・テリングのための広大なプレイグラウンドを共有しています。8名のファイナリストに心からお祝い申し上げます。ぜひ自らの創造性を解き放ち、未知の領域に踏み込んでいただきたいと思います。このプラットフォームを十分に活用し、独自の芸術表現を拡げてください。全参加者のご健闘を祈ります。皆さんの作品が想像力を刺激し、心を魅了することを願っています。」
アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリストや、展覧会に関する詳細は、CHAT の公式Webサイト、 インスタグラム(Instagram)、フェイスブック(Facebook)ページをご覧ください。
CHAT 公式サイト:https://www.mill6chat.org/
CHAT Instagram:https://www.instagram.com/mill6chat/
CHAT Facebook:https://www.facebook.com/mill6chat/
■ ABOUT CHAT
CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)は、香港の荃湾(ツゥエン・ワン)にある南豐紗廠(ナンフン・テキスタイル)の綿紡績工場跡、The Millsの2階にあるテキスタイル・ヘリテージミュージアム。展覧会や共同学習プログラムなど、多角的なキュレーション・プログラムを通して、CHATはすべての人に創造的な体験を提供する場所となることを目指し、コンテンポラリーアート、デザイン、ヘリテージを織り交ぜたインスピレーションに満ちた旅に訪れる人を誘います。CHATは2024年3月に5周年を迎えます。
■ ABOUT ANTEPRIMA
”Smart, Precious with LOVE”をコンセプトに、今の時代をしなやかに楽しみ、自由に美しく強く生きる女性へ向けて発信するANTEPRIMA(アンテプリマ)。1993年にスタートし、1998年からミラノコレクションに公式参加しています。
進化する現代社会や次世代を見据え、時代を超えて受け継がれていく“凛々しさの薫る洗練されたエレガントスタイル”を提案。伝統の技術と品質への徹底したこだわりを持つアンテプリマのDNAであるニットウェアをはじめ、大人のラグジュアリーを日常でまとう喜びを、すべての女性にお届けします。
クリエイティブ・ディレクター 荻野いづみは、あらゆる世代の知的でポジティブに人生を歩む女性のために
汎用性が高く、時代を超えたブランドを作る必要性を感じていました。これまでの人生経験、旅、世界中のファッションやアートをインスピレーションとし、固定概念に捕らわれない独自の視点から彼女のライフスタイルを体現したコレクションは、スポーティでエッジの効いたフェミニンなもの、クラシックなのにモダンなもの、そしてシンプルでありながら、さりげない自分らしさを表現できるものとなっています。
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アンテプリマは香港にある複合施設The Mills(ザ・ミルズ)内のテキスタイル・ヘリテージミュージアムCHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)とのパートナーシップにより、「アンテプリマ×CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞」を2023年7月に立ち上げました。そしてこの度、第一回ファイナリスト8名を発表いたします。
注目の大賞受賞者は30万香港ドルの賞金を手にし、2024年11月29日にCHATで開催される授賞式にて発表されます。2024年11月30日からは、CHATがファイナリストたちの作品を展示し、来場者の方々もこのテキスタイルアートの一大祭典を楽しむことができます。さらに、投票により「観客賞」も設けられ、その受賞者は2025年3月3日に発表される予定です。
このアート賞は、世界中のアーティストにインスピレーションを与え、彼らを力づける指針となるべく設立されました。様々なテキスタイル、技術、テクノロジーを駆使し、現代社会に共鳴するクリエイティブなコンセプトと、先見性に富んだアイデアの展開を促進することが目的です。また、国際的なこの賞は、特にアジアの視点から、無限の可能性を秘めたテキスタイルアートの世界を探求し、新たな着眼点を生み出すことを目指しています。
8名のファイナリストは、幅広いバッググラウンドを持つ29名の候補者から厳選されました。世界的に著名な一流のキュレーターから成る審査員陣が、芸術的な潜在性、独創性、技術、アイデア、制作方法などの基準で候補者たちを評価しました。
審査員は、テート・モダン(英国)のインターナショナルアートキュレーター、アン・コクソン、シャルジャ・アート財団(アラブ首長国連邦)国際プログラム・ディレクター、ジュディス・グリア、メトロポリタン美術館(米国)のミン・チュー・シュウ&ダニエル・シュー アジア・アート部門アソシエイト・キュレーター、レズリー・マ、メキシコ自治大学付属現代美術館(メキシコ)チーフキュレーター、クアウテモック・メディナ、そしてCHAT(香港)エグゼクティブ・ディレクター兼チーフ・キュレーターの高橋瑞木が務めました。
アンテプリマ x CHAT コンテンポラリー.テキスタイル・アート賞2024のファイナリスト8組は以下の通りです。(アルファベット順)
- シアン・デイリット(カインタ、フィリピン)
- 胡尹萍(ルビ: フー・インピン)(北京、中国)
- ギョズデ・イルキン(イスタンブール、トルコ)
- ロズィア・ビンティ・ジャラリド、ジュリタ・クリンティン、イー・イラン(サバ州、マレーシア)
- アルアイ・カウマカン(台湾)
- 呉夏枝(ルビ:オ・ハヂ)(ブリスベン、オーストラリア)
- ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ(ソウル、韓国)
- 邵純(ルビ: シャオ・チュン)(杭州、中国)
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シアン・デイリット(カインタ、フィリピン)
デイリットの作品は、権力やアイデンティティの概念をモニュメント、博物館、地図、メディアなどを通じて深く追求しています。彼がテキスタイルやインスタレーションの制作、アーカイブへの介入やコミュニティベースのワークショップを経て制作した作品は社会から疎外された様々なコミュニティに共鳴し、フィリピン人の視点から植民地的で特権的な考え方に対して批判的な思考を促しています。
「ファイナリストに選ばれたことを大変光栄に思います。協力してくださった方々と、推薦者の皆様に心からお礼申し上げます。」
胡尹萍(北京、中国)
胡は、彫刻、コンセプチュアルアート、参加型アートを中心に創作活動しています。偶然の出会いや状況を洞察に富んだシナリオに結びつけ、それを「出来事」と「作品」の間の状態と定義しています。彼女はHu Xiaofangというレーベルで活動し、既存の生産・取引の工程を応用し、新たな生産目標の実現に向けて取り組んでいます。実際には、自身の故郷の小さな村の女性たちが織る毛織物を大量注文し、労働と生活の間に新たな結びつきを生みしています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリスト8名の一人に選ばれたことを嬉しく思います。今後、私の作品をより多くの人と分かち合えれば幸いです。」
ギョズデ・イルキン(イスタンブール、トルコ)
社会的アイデンティティや彼女の記憶を想起させる家庭用のテーブルクロス、カーテン、シーツなどの布製品を使用して作品を制作しています。布地に描かれた彼女のモチーフやドローイングは、現代の文化、政治・社会的関係、ジェンダー問題を表現しています。近年、イルキンはドローイング、縫製、サウンドインスタレーションなどを通して、布を用いて居住可能な空間をデザインしています。彼女の作品は、サウンド、視覚材料、テキストから構成され、その創作プロセスでは、体験、動き、影響、コンセプトが取り入れられています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞は、様々な方法で、また多くの方々の協力によって、私が記憶のオブジェとして使用するファブリックを皆様に披露する場を提供してくれます。創造性に新たな可能性を生み出すことができるこの機会に参加できて、大変嬉しく思っています。」
ロズィア・ビンティ・ジャラリド、ジュリタ・クリンティン、イー・イラン(サバ州、マレーシア)
ジュリタ・クリンティンとロズィア・ビンティ・ジャラリドは、ケニンガウの内陸のDusun-Murutコミュニティとセンポルナの海の民Bajauの織り手の代表をしています。イー・イランとのコラボレーションにより、先祖伝来の知識と美学を現代の解釈と織り交ぜ、美しくも問題に満ちた現代の世界を生き抜くためのプラットフォームと哲学を示しています。
「ファイナリストに選ばれることができて感激しております。私たちは、喜びと遊び心をもって、織物アートの伝統や、ボルネオの陸と海の民の哲学を継承しています。最終候補に選ばれたことは、単に個人の才能を認められただけでなく、私たちが引き続き、この分野のアートの美しさと将来性を世の中に示し、現代アートにおいてもその伝統を守り続けていくための新たなモチベーションとなりました。 Kotohuadan, magsukul, ありがとうございました!」
アルアイ・カウマカン(台湾)
アルアイ・カウマカンは、台湾パイワン族の王女として、屏東県三地門鎮大社村のタルジマロウ一族の伝統を保護する役目を担っています。パイワン族の人々は2009年の台風「モラコット」で礼納里集落への避難を余儀なくされました。移住後、カウマカンは先住民族の工芸デザインから、彫刻的アートのインスタレーションの制作へと変化しました。
「ファイナリストに選ばれ、誇りと喜びで胸がいっぱいです。私の作品は、先祖代々受け継がれてきた、レジリエンスと多くの知恵を表現しており、CHATでそれを皆様に披露できる機会が与えられたことは、私たちの文化的美学の不朽な精神に敬意を表す上で、重要な一歩です。」
呉夏枝(ブリスベン、オーストラリア)
呉夏枝は、織る、染める、ほどくなどのテキスタイル制作の技術を用い、写真、シアノタイプ、テキスト、サウンドを作品に取り入れています。彼女は、日本で育った在日韓国人三世としての背景を生かし、女性や無名の人々の知られざるストーリーを表現した作品を制作しています。また、地域との共同ワークショップを通じて経験を共有し、対談に参加するなど、彼女はポストメモリーという概念を模索しています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリストに選ばれ、大変嬉しく光栄に思っています。CHATコミュニティの幅広い観客の皆様に、私の作品をお見せする機会をいただいたことに感謝し、コミュニティのメンバーや他のアーティストたちと共に、展示会に関われることを楽しみにしています。」
ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ(ソウル)
アレシア・シン・ヒョンジン、ソン・ヘミンとリュ・ソユンから成るRBSCは、2018年に設立されたアーティスト・コレクティブ(集団)です。ビジュアルアート、パフォーマンス、クリエイティブライティング、オーラル・ヒストリー、エコロジー的思考、「おばちゃんの知恵袋」などにおよぶ参加型の演習を通して、RBSCは未来のビジョンを共同開発するための持続可能な関係性や相乗効果の構築を目指しています。また、彼らは厳しい環境や労働条件の中で、人類・非人類が生存し、コミュニティを形成する方法を探っています。
「アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリストに含めていただいたことを嬉しく思います。この賞の支援を受け、私たちは人々の変化と発展を促し、進行中の素材の実験、手作業との関わりの範囲を広げていきたいと期待しております。」
邵純(杭州)
邵純は布地、合成かつら、化粧品を立体アート作品に作り変え、テクスチャー、機械的な動き、サウンドスケープを作り出し、不確かな感覚や実体を持たない体験を呼び起こします。伝統工芸とコンピュータプログラミングを融合させた彼女の最近の作品は、双方の美学を模索する一方で、デジタル化された我々の生活を映し出しています。
「ファイナリストの一人となれたことを嬉しく思います。マルチメディアのアーティストとして、コンピュータ技能と電子テキスタイルの分野における私の取り組みが、伝統芸術に新しい風を吹き込み、現代アートの新たな美学を探求する一石となればと思います。」
審査員を代表して、CHATのエグゼクティブ・ディレクター兼チーフ・キュレーターの高橋瑞木からのコメントは以下となります。
「現代テキスタイル・アートのこれほど多様な芸術実践に出会えたことは、私たちにとって驚きでした。ノミネートされたアーティストは皆、テキスタイルを使った新しいフォーム、イメージ、方法論を考案し、テキスタイルアートの既成概念に挑戦しています。ファイナリスト8組の作品は、批評的な議論を刺激し、テキスタイルアートの新しい地平を拓くと確信しています。11月に彼らの作品を見るのが楽しみです。」
アンテプリマ創設者兼、クリエイティブ・ディレクターを務める荻野いづみのコメントは以下となります。
「アンテプリマとCHATによるコラボレーションは、現代テキスタイルアートと創造性の境界を超えた素晴らしいイベントです。ファッションとテキスタイルは切り離せない関係であり、自己表現とストーリー・テリングのための広大なプレイグラウンドを共有しています。8名のファイナリストに心からお祝い申し上げます。ぜひ自らの創造性を解き放ち、未知の領域に踏み込んでいただきたいと思います。このプラットフォームを十分に活用し、独自の芸術表現を拡げてください。全参加者のご健闘を祈ります。皆さんの作品が想像力を刺激し、心を魅了することを願っています。」
アンテプリマx CHATコンテンポラリー・テキスタイル・アート賞のファイナリストや、展覧会に関する詳細は、CHAT の公式Webサイト、 インスタグラム(Instagram)、フェイスブック(Facebook)ページをご覧ください。
CHAT 公式サイト:https://www.mill6chat.org/
CHAT Instagram:https://www.instagram.com/mill6chat/
CHAT Facebook:https://www.facebook.com/mill6chat/
■ ABOUT CHAT
CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)は、香港の荃湾(ツゥエン・ワン)にある南豐紗廠(ナンフン・テキスタイル)の綿紡績工場跡、The Millsの2階にあるテキスタイル・ヘリテージミュージアム。展覧会や共同学習プログラムなど、多角的なキュレーション・プログラムを通して、CHATはすべての人に創造的な体験を提供する場所となることを目指し、コンテンポラリーアート、デザイン、ヘリテージを織り交ぜたインスピレーションに満ちた旅に訪れる人を誘います。CHATは2024年3月に5周年を迎えます。
■ ABOUT ANTEPRIMA
”Smart, Precious with LOVE”をコンセプトに、今の時代をしなやかに楽しみ、自由に美しく強く生きる女性へ向けて発信するANTEPRIMA(アンテプリマ)。1993年にスタートし、1998年からミラノコレクションに公式参加しています。
進化する現代社会や次世代を見据え、時代を超えて受け継がれていく“凛々しさの薫る洗練されたエレガントスタイル”を提案。伝統の技術と品質への徹底したこだわりを持つアンテプリマのDNAであるニットウェアをはじめ、大人のラグジュアリーを日常でまとう喜びを、すべての女性にお届けします。
クリエイティブ・ディレクター 荻野いづみは、あらゆる世代の知的でポジティブに人生を歩む女性のために
汎用性が高く、時代を超えたブランドを作る必要性を感じていました。これまでの人生経験、旅、世界中のファッションやアートをインスピレーションとし、固定概念に捕らわれない独自の視点から彼女のライフスタイルを体現したコレクションは、スポーティでエッジの効いたフェミニンなもの、クラシックなのにモダンなもの、そしてシンプルでありながら、さりげない自分らしさを表現できるものとなっています。