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アデランス/大分大学共同研究 第6回 癌・炎症と抗酸化研究会(CIA研究会)においてアデランスイブニングセミナーを共催

 株式会社アデランス(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長 根本 信男)は、2015年11月13日(金)〜14日(土)、ホルトホール大分(大分市)において開催された第6回癌・炎症と抗酸化研究会(CIA研究会)で、アデランスがスポンサーシップをとるイブニングセミナーを共催しました。




 アデランスイブニングセミナーは、会期中の13日(金)、「新規抗酸化剤が未来の医療を切り拓く!」をテーマに開催されました。司会は大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授の猪股 雅史先生と、当社のメディカルアドバイザーでもある、別府ガーデンヒルクリニック くらた医院 院長の倉田 荘太郎先生のお二人が務め、研究会のメンバーであるChang Gung Memorial Hospital Kaohsiung Medical Center(台湾)客員教授の後藤 茂先生、並びに大分大学医学部 消化器・小児外科学講座特任助教の平塚 孝宏先生が講演されました。

[画像1: http://prtimes.jp/i/10292/113/resize/d10292-113-664917-0.jpg ]

 癌・炎症と抗酸化研究会は大分大学が中心となり、内視鏡治療の世界的な権威である大分大学 北野学長が代表を勤め、この分野ではトップクラスの研究実績を有する大学や病院・企業が参加する医学研究会です。
 癌や炎症にかかわるさまざまなテーマについて生体の根源的な現象である「抗酸化」の観点から、病態解明および新たな治療法開発を目指して研究を推進しています。
 そのテーマのひとつに「抗癌剤治療の副作用による脱毛の抑制」が含まれており、今回のアデランスイブニングセミナーはそれに関わりのある研究成果の発表となりました。

 アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、そして今回の抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携にて毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。
 その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表いただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。

■アデランスイブニングセミナー 講演概要
司会
・大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授 猪股 雅史先生
・別府ガーデンヒルクリニック くらた医院 院長 倉田 荘太郎先生

演題1:アルファリポ酸誘導体(DHLHisZn)〜基礎的研究から得られた知見と考察〜
講演者:Chang Gung Memorial Hospital Kaohsiung Medical Center(台湾)客員教授
    後藤 茂先生

講演内容:
我々は、大分大学発のアルファリポ酸誘導体であるDHLHisZnの効果を、トランスレーショナルリサーチの観点から様々な移植関係の実験系に用い評価してきた。詳細は、本研究会で報告してきたが、既存のアルファリポ酸を用いた基礎的研究は、広範囲な分野で韓国を中心とした研究グループからすでに国際的な論文として報告されている。そのため、我々が研究を進めていくうえで常に既存のアルファリポ酸とアルファリポ酸誘導体(DHLHisZn)との比較実験は不可避であった。また、時に既報の結果と真逆な結果が得られることもあり、その原因と理由を追及するのに時間を要した。さらに誘導体という違いだけでは、既報の二番煎じとなるため、新規性という点からも新しい実験系での検証を必要とした。今回、DHLHisZnに関して我々が展開してきた実験テーマの中から、脂肪由来幹細胞の脂肪分化、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)及び肝線維化に焦点を絞り、以下の2点を中心に報告する。

1)既存のアルファリポ酸とは投与量や投与方法により結果もメカニズムも異なるのでは ?
2)既存のアルファリポ酸と比べDHLHisZnの何がユニークなのか?

我々の経験が、DHLHisZnの更なる基礎研究や臨床応用にお役に立てば幸いである。

[画像2: http://prtimes.jp/i/10292/113/resize/d10292-113-439938-1.jpg ]



演題2:抗癌剤誘発脱毛予防剤の開発
講演者:大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 特任助教 平塚 孝宏先生

講演内容:
現在、本邦の2人に1人が癌に罹患し、いまや癌は国民の死因の第1位となった。さまざまな癌治療法のなかで化学療法は癌治療の大きな柱の一つである。しかしながらその副作用の発現予防や治療は未だ不完全であり、とりわけ心的ダメージの大きな抗癌剤誘発脱毛は解決すべき大きな問題の一つである。脱毛の一因として炎症が密接に関わっているといわれている。一方、われわれはαリポ酸誘導体が、抗酸化作用、抗炎症作用を有することを明らかにした。われわれはαリポ酸誘導体が抗癌剤誘発脱毛を予防できるのでないかという仮説のもとに研究を開始した。

1. ラット抗癌剤誘発脱毛モデルを用いた基礎研究
 抗癌剤Ara-Cの腹腔内投与による抗癌剤誘発脱毛モデルラットの背部皮膚にDHLHisZn含有軟膏;0 (ワセリンのみ), 0.5, 1, 5, 10%を塗布し、脱毛の程度、皮膚組織の病理組織について検討を行ったところ、DHLHisZn1%塗布群では、ワセリンのみ群と比較し、著明な脱毛抑制効果を認め、皮膚組織の病理組織学的検討にてワセリン群に認められた毛根、毛幹の消失および炎症細胞浸潤所見が減少し、毛根部の細胞のアポトーシス抑制所見があきらかになった。

2.乳癌患者を対象とした臨床研究
 術後補助化学療法を受ける乳癌症例に対する抗癌剤投与期間中のDHLHisZn1%含有ローション塗布にて、脱毛随伴症状(痛み、掻痒)の発生頻度が減少し、抗癌剤誘発脱毛が著明に抑制された症例を認めた。また3-4回塗布群は1回塗布群と比較し脱毛が抑制された。

3. 第III相臨床試験
 われわれは原発性乳癌患者における補助化学療法誘発脱毛に対する、DHLHisZnの臨床的有用性を評価する目的に、Primary endpoint を脱毛の程度として、国内の乳癌治療専門施設とともに多施設共同第III相臨床試験α-CIA trial (The effects of α-lipoic acid derivatives for chemotherapy induced alopecia in patients with breast cancer) を2014年より開始した。2015年5月には登録症例数が103例(予定登録症例数100例)に到達した。化学療法終了後1年の追跡期間後に最終解析予定である。
【結論】αリポ酸誘導体DHLHisZnは動物モデルを用いた基礎研究にて抗癌剤誘発脱毛を抑制する。臨床試験においてもその効果が期待される。

[画像3: http://prtimes.jp/i/10292/113/resize/d10292-113-266400-2.jpg ]


セミナー概要
セミナー名称:第6回 癌・炎症と抗酸化研究会
会期:2015年11月13日(金)〜11月14日(土)
会場:ホルトホール大分(大分市)
※アデランス共催のイブニングセミナーは、11月13日(金)に開催されました。
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