[確報-2015年通年]世界の不動産投資額は前年比1%減の7,040億ドル第4四半期は前年同期比8%減の2,090億ドル2016年世界の投資額 見通しは7,200-7,300億ドル
[16/02/01]
提供元:PRTIMES
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総合不動産サービス大手のJLL(本社:イリノイ州シカゴ、社長兼最高経営責任者:コリン・ダイアー、NYSE JLL、以下:JLL)がまとめた投資分析レポートによると、2015年通年の世界の商業用不動産投資額は、前年比1%減の7,040億ドル※1、2015年第4四半期の投資額は、前年同期比8%減の2,090億ドルとなりました。JLLは、2016年の世界の商業用不動産投資額の見通しを7,200-7,300億ドルと予測しています。
なお、当レポートは1月14日に速報をリリースしています。(速報発表値:2015年通年の投資額は、前年比3%減の6,890億ドル、第4四半期の投資額は、前年同期比15%減の1,940億ドル、2016年世界の投資額予測は7,200-7,300億ドル)
また、日本の不動産投資に関するレポート「ジャパン・キャピタル・フロー」は、2月初旬に発行予定です。
ハイライトは以下のとおりです。
2015年通年の世界の商業用不動産投資額は、前年比1%減の7,040億ドルとなり、2年連続で7,000億ドルを超えた。2015年第4四半期の投資額は前年同期比8%減の2,090億ドルとなり、3年連続で2,000億ドルを突破した。(図表1)
2015年通年のアメリカ大陸の投資額は、前年比4%増の3,140億ドル、第4四半期の投資額は前期比12%増の850億ドルとなった。通年の投資額は、リーマンショック前のピーク(2007年)の3,040億ドルを超え、同地域における最高額※2となった。EMEAの投資額は、前年比4%減の2,670億ドル、第4四半期の投資額は38%増の890億ドルなり、通年の投資額は前年を下回ったものの、第4四半期は昨年に引き続き好調だった。アジア太平洋地域の投資額は、前年比6%減の1,240億ドル、第4四半期の投資額は11%増の360億ドルとなった。通年の投資額の減少は、ドル高により日本やオーストラリアの投資額が現地通貨に対して目減りしていることが影響している。(図表1)
2015年通年の都市別投資額は、2014年の1位と2位が逆転し、ニューヨーク(483億ドル)が1位、2位がロンドン(394億ドル)となった。2014年までの過去5年をみるとロンドンが連続して1位を獲得していたが、2015年はニューヨークや他のアメリカ都市への海外投資家の活動が活発化し、ニューヨークに1位の座を譲っている。続いて、3位にパリ(201億ドル)、4位にロサンゼルス(189億ドル)が入り、昨年3位だった東京(158億ドル)は5位にとどまった。(図表2)
? 世界的に第4四半期の投資活動が活発な傾向にあるため、世界の取引額は2009年以降前年比を上回ってきたものの、2015年は下回った。これは、ドル高の影響や、直近3ヵ月に起きた世界の出来事(中国の株安、原油安、ヨーロッパの移民問題など)が投資活動に影響を与えた。これらを踏まえ、2016年通年の世界の商業用不動産投資額は7,200-7,300億ドルとしている。(図表3)
JLLグローバル キャピタル マーケット リサーチダイレクター デヴィッド・グリーン・モーガンは次のように述べています。
「2015年後半から2016年にかけて世界的な不安定要素が増したことで、投資家のセンチメントもやや下降気味であるものの、オフィス賃料は世界的に上昇傾向にあり、不動産市場に対する関心の高さは継続しています。従って、2016年の世界の投資額は、2014年や2015年と同等レベルの7,200-7,300億ドルになると予測しています」
図表1:商業用不動産への直接投資額 2014Q4 – 2015Q4
[画像1: http://prtimes.jp/i/6263/115/resize/d6263-115-341223-1.jpg ]
図表2:2015年通年 投資活動が最も活発な世界10都市
[画像2: http://prtimes.jp/i/6263/115/resize/d6263-115-430156-2.jpg ]
図表3:2003年-2016年 地域別取引額 実績値と予想値
[画像3: http://prtimes.jp/i/6263/115/resize/d6263-115-537696-3.jpg ]
【補足】
※1:通貨単位は、別途記載がない限りすべて米ドルとします。
※2:JLLが2003年に観測を開始してから最高額
この投資分析レポートは、世界の不動産投資マネーの動きを解説するレポートで、四半期ごとに刊行しています。その他世界並びに日本の最新不動産データは、当社ホームページをご覧ください。www.joneslanglasalle.co.jp (レポートは英語のみ)
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。世界80ヵ国、従業員約58,000名、230超拠点で展開し、年間の手数料収入は約47億米ドル、総売上高は54億米ドルに上ります。2014年度は、プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約3億1,620m2 (約9,486 万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,180億米ドルの取引を完了しました。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは、総額572億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インクの企業呼称及び登録商標です。
JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、83事業所で30,100名超のスタッフを擁しています。2015年ユーロマネー・リアル・エステート・アワードにおいて、最優秀リアル・エステート・アバイザーに選出されました。また、2014年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックでは7ヵ国・地域で「最優秀不動産コンサルタント賞」を受賞しました。詳細な情報はホームページをご覧下さい。www.joneslanglasalle.co.jp