グセルクマブの新データ、中等症から重症の尋常性乾癬患者における長期的な皮膚症状の寛解を裏付け
[18/02/20]
提供元:PRTIMES
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ヤンセン、第3相VOYAGE 2試験のデータをサンディエゴ開催の2018年米国皮膚科学年次会議で発表
本資料は、米国ジョンソン・エンド・ジョンソン社が、2018年2月16日(米国時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳し、2月20日、皆さまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。本資料(英文)については、http://www.investor.jnj.com/releases.cfmをご参照下さい。
なお、本文中には日本未承認薬、未承認適用症に関する資料が含まれています。
2018年2月16日 カリフォルニア州サンディエゴ
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、グセルクマブを投与した中等症から重症の尋常性乾癬患者さんのうち、28週目に乾癬の重症度の指標であるPASI(Psoriasis Area and Severity index)スコアが90%以上の改善を達成した患者さんの大多数が、グセルクマブによる治療の継続によって72週目までPASI 90反応を維持したことが、新データで明らかになったことを本日発表しました。この試験では、最初にグセルクマブ群に無作為割付され,その後28週目に治療を中止した患者さんの大多数において、グセルクマブによる治療を再開した場合、6ヵ月以内にPASI 90反応が再び得られたことも示されています。第3相VOYAGE 2試験で得られたこれらの長期的な知見は、カリフォルニア州サンディエゴで開催される2018年米国皮膚科学会(AAD)年次会議にて、2月17日の現地時間13時の最新抄録セッションで発表されます。グセルクマブは、画期的新薬として海外で承認されている生物学的療法で、インターロイキン(IL)-23を選択的に阻害し、0週目と4週目に2種類の開始用量を投与した後、8週間ごとに100 mgを皮下投与します。
「VOYAGE 2試験のより長期的なデータは、中等症から重症の尋常性乾癬の継続的かつ長期的な療法として、また、治療を中止してから治療を再開する患者さんの選択肢として、グセルクマブが有望であるとの結果を示しています」と治験責任医師であり、ドイツのDermatologikum BerlinおよびハンブルグにあるSCIderm Research Instituteの医師、クリスティアン・ライヒ教授は述べています。「グセルクマブは、6ヵ月以内に迅速かつ着実にPASI 90反応を再確立したことが所見で示されているため、万一、一時的にグセルクマブによる治療を中断する必要がある場合でも、皮膚科医はこれらのデータから重要な情報が得られます。」
試験結果は、グセルクマブによって28週目にPASI 90反応を達成した患者さんのうち、グセルクマブ療法を継続した患者さんの86%で72週目までPASI 90反応が維持されたのに対し、治療を中止した患者さんにおいてPASI 90反応が維持されたのは、わずか11.5%でした。グセルクマブの中止後にPASI 90反応が失われた173例のうち、87.6%で再治療から6ヵ月後にPASI 90反応が再び認められました。100週目にかけて、グセルクマブでの継続治療または再治療による新たな安全性シグナルは認められませんでした。
「いずれの治療群でも、ほとんどの患者さんにおいて新たな安全性事象が起きることなく、ほぼ完全な皮膚症状の寛解に達するとわかったことは、中等症から重症の尋常性乾癬の治療におけるグセルクマブの重要性をさらに裏付けます」とヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社の免疫領域開発部門長、ニューマン・イェールディング医師は述べています。「グセルクマブとIL-23経路について、私たちが革新的な努力をし続けている独自の洞察、つまり、尋常性乾癬の発症および進行においてIL-23が果たす役割をさらに理解するうえで、これらのデータは特に重要です。」
さらに、8本の抄録からグセルクマブのデータがAAD年次会議で発表されます。それには、体重別の患者サブグループ間における反応の一貫性を評価した第3相 VOYAGE 1および VOYAGE 2試験の24週までの併合解析結果の口頭発表が含まれます。
「ヤンセンは引き続き、乾癬など慢性免疫疾患をお持ちの患者さんへ、革新的な治療法を追求していきます」とヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社の研究開発部門グローバル主任であるマタイ・マメン(M.D., Ph.D.)は述べています。「私たちは、どのような免疫学的状態がIL-23という軸を通して促進されるのかを理解しようとしており、当社の革新的な薬剤を使用することで、患者さんの人生をより有意義なものにする機会を探しています。」
VOYAGE 2について
第3相VOYAGE 2試験は、無作為化、二重盲検、プラセボおよび実薬対照比較試験で、中等症から重症の尋常性乾癬成人患者さんを対象に、治療を中止した場合との比較で、プラセボおよびアダリムマブと比較したグセルクマブ ならびにグセルクマブによる維持療法の安全性および有効性を評価することを目的としています。患者さん(992例)は、0週目、4週目、12週目および20週目にグセルクマブ 100 mgを皮下投与する群、0週目、4週目および12週目にプラセボを投与し、16週目と20週目にグセルクマブに切り替える群、0週目にアダリムマブ80 mgを投与後、1週目と23週目までの2週間ごとに40 mgを投与する群に無作為割付されました。最初にグセルクマブ群に無作為割付され、28週目にPASI 90反応を達成した患者さん(375例)は、グセルクマブによる治療を継続する群(193例)か、中止してプラセボ投与し、28週目または72週目にPASI反応の改善が50%以上に失われた場合に再治療する群(182例)のいずれかに再び無作為割付されました。
グセルクマブについて
グセルクマブはヤンセンが開発したヒト型モノクローナル抗体で、タンパク質であるインターロイキン(IL)-23を選択的に阻害し、注射もしくは錠剤の投与(全身療法)、または光線療法(紫外線を使用する治療)が奏功する可能性がある、中等症から重症の尋常性乾癬を有する成人患者の治療に対して、米国、カナダおよび欧州で承認されています。活動期の関節症性乾癬の治療においてグセルクマブを評価する第3相試験が進行中で、中等症から重症の尋常性乾癬の治療においてグセルクマブの有効性をセクキヌマブと比較して評価する第3相試験も進行中です。また、クローン病を対象とした第3相試験が計画されています。
日本を含む世界の国々で、グセルクマブの承認を求める申請が現在審査中です。
075142-170622
乾癬について
乾癬は皮膚細胞の異常増殖をきたす慢性の自己免疫性炎症性疾患で、隆起した炎症性の赤みを帯びた病変、またはプラークを特徴とし、体の痛みを引き起こすこともあります。世界には乾癬患者が1億2500万人、米国には800万人、欧州には1400万人いると推定されています1-7。乾癬の症状は軽度から中等度、重度、日常生活に支障を来すような症状まで多岐にわたることがあります。世界人口のおよそ3%が乾癬に罹患していると推定されています5。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
参考文献
1. National Psoriasis Foundation. People of All Races Overcome Psoriatic Disease. https://www.psoriasis.org/advance/features/people-of-all-races-overcome-the-challenge-of-psoriatic-diseases. Accessed January 30, 2018.
2. National Psoriasis Foundation. Psoriasis Fact Sheet. https://www.psoriasis.org/sites/default/files/psoriasis_fact_sheet.pdf. Accessed January 30, 2018.
3. National Psoriasis Foundation. Advocacy Toolkit. https://www.psoriasis.org/toolkit/the-burden-of-psoriatic-diseases. Accessed January 30, 2018.
4. Augustin M, et al. Prevalence of skin lesions and need for treatment in a cohort of 90 880 workers. Br J Dermatol 2011;165:865–873.
5. Healthline. Psoriasis by the Numbers: Facts, Statistics, and You. https://www.healthline.com/health/psoriasis/facts-statistics-infographic#prevalence. Accessed January 30, 2018.
6. Parisi R, et al. Global Epidemiology of Psoriasis: A Systematic Review. J Invest Dermatol 2013;133:377–385.
7. World Population statistics. Population of Europe 2014. http://www.worldpopulationstatistics.com/population-of-europe-2014. Accessed January 30, 2018.
本資料は、米国ジョンソン・エンド・ジョンソン社が、2018年2月16日(米国時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳し、2月20日、皆さまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。本資料(英文)については、http://www.investor.jnj.com/releases.cfmをご参照下さい。
なお、本文中には日本未承認薬、未承認適用症に関する資料が含まれています。
2018年2月16日 カリフォルニア州サンディエゴ
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、グセルクマブを投与した中等症から重症の尋常性乾癬患者さんのうち、28週目に乾癬の重症度の指標であるPASI(Psoriasis Area and Severity index)スコアが90%以上の改善を達成した患者さんの大多数が、グセルクマブによる治療の継続によって72週目までPASI 90反応を維持したことが、新データで明らかになったことを本日発表しました。この試験では、最初にグセルクマブ群に無作為割付され,その後28週目に治療を中止した患者さんの大多数において、グセルクマブによる治療を再開した場合、6ヵ月以内にPASI 90反応が再び得られたことも示されています。第3相VOYAGE 2試験で得られたこれらの長期的な知見は、カリフォルニア州サンディエゴで開催される2018年米国皮膚科学会(AAD)年次会議にて、2月17日の現地時間13時の最新抄録セッションで発表されます。グセルクマブは、画期的新薬として海外で承認されている生物学的療法で、インターロイキン(IL)-23を選択的に阻害し、0週目と4週目に2種類の開始用量を投与した後、8週間ごとに100 mgを皮下投与します。
「VOYAGE 2試験のより長期的なデータは、中等症から重症の尋常性乾癬の継続的かつ長期的な療法として、また、治療を中止してから治療を再開する患者さんの選択肢として、グセルクマブが有望であるとの結果を示しています」と治験責任医師であり、ドイツのDermatologikum BerlinおよびハンブルグにあるSCIderm Research Instituteの医師、クリスティアン・ライヒ教授は述べています。「グセルクマブは、6ヵ月以内に迅速かつ着実にPASI 90反応を再確立したことが所見で示されているため、万一、一時的にグセルクマブによる治療を中断する必要がある場合でも、皮膚科医はこれらのデータから重要な情報が得られます。」
試験結果は、グセルクマブによって28週目にPASI 90反応を達成した患者さんのうち、グセルクマブ療法を継続した患者さんの86%で72週目までPASI 90反応が維持されたのに対し、治療を中止した患者さんにおいてPASI 90反応が維持されたのは、わずか11.5%でした。グセルクマブの中止後にPASI 90反応が失われた173例のうち、87.6%で再治療から6ヵ月後にPASI 90反応が再び認められました。100週目にかけて、グセルクマブでの継続治療または再治療による新たな安全性シグナルは認められませんでした。
「いずれの治療群でも、ほとんどの患者さんにおいて新たな安全性事象が起きることなく、ほぼ完全な皮膚症状の寛解に達するとわかったことは、中等症から重症の尋常性乾癬の治療におけるグセルクマブの重要性をさらに裏付けます」とヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社の免疫領域開発部門長、ニューマン・イェールディング医師は述べています。「グセルクマブとIL-23経路について、私たちが革新的な努力をし続けている独自の洞察、つまり、尋常性乾癬の発症および進行においてIL-23が果たす役割をさらに理解するうえで、これらのデータは特に重要です。」
さらに、8本の抄録からグセルクマブのデータがAAD年次会議で発表されます。それには、体重別の患者サブグループ間における反応の一貫性を評価した第3相 VOYAGE 1および VOYAGE 2試験の24週までの併合解析結果の口頭発表が含まれます。
「ヤンセンは引き続き、乾癬など慢性免疫疾患をお持ちの患者さんへ、革新的な治療法を追求していきます」とヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社の研究開発部門グローバル主任であるマタイ・マメン(M.D., Ph.D.)は述べています。「私たちは、どのような免疫学的状態がIL-23という軸を通して促進されるのかを理解しようとしており、当社の革新的な薬剤を使用することで、患者さんの人生をより有意義なものにする機会を探しています。」
VOYAGE 2について
第3相VOYAGE 2試験は、無作為化、二重盲検、プラセボおよび実薬対照比較試験で、中等症から重症の尋常性乾癬成人患者さんを対象に、治療を中止した場合との比較で、プラセボおよびアダリムマブと比較したグセルクマブ ならびにグセルクマブによる維持療法の安全性および有効性を評価することを目的としています。患者さん(992例)は、0週目、4週目、12週目および20週目にグセルクマブ 100 mgを皮下投与する群、0週目、4週目および12週目にプラセボを投与し、16週目と20週目にグセルクマブに切り替える群、0週目にアダリムマブ80 mgを投与後、1週目と23週目までの2週間ごとに40 mgを投与する群に無作為割付されました。最初にグセルクマブ群に無作為割付され、28週目にPASI 90反応を達成した患者さん(375例)は、グセルクマブによる治療を継続する群(193例)か、中止してプラセボ投与し、28週目または72週目にPASI反応の改善が50%以上に失われた場合に再治療する群(182例)のいずれかに再び無作為割付されました。
グセルクマブについて
グセルクマブはヤンセンが開発したヒト型モノクローナル抗体で、タンパク質であるインターロイキン(IL)-23を選択的に阻害し、注射もしくは錠剤の投与(全身療法)、または光線療法(紫外線を使用する治療)が奏功する可能性がある、中等症から重症の尋常性乾癬を有する成人患者の治療に対して、米国、カナダおよび欧州で承認されています。活動期の関節症性乾癬の治療においてグセルクマブを評価する第3相試験が進行中で、中等症から重症の尋常性乾癬の治療においてグセルクマブの有効性をセクキヌマブと比較して評価する第3相試験も進行中です。また、クローン病を対象とした第3相試験が計画されています。
日本を含む世界の国々で、グセルクマブの承認を求める申請が現在審査中です。
075142-170622
乾癬について
乾癬は皮膚細胞の異常増殖をきたす慢性の自己免疫性炎症性疾患で、隆起した炎症性の赤みを帯びた病変、またはプラークを特徴とし、体の痛みを引き起こすこともあります。世界には乾癬患者が1億2500万人、米国には800万人、欧州には1400万人いると推定されています1-7。乾癬の症状は軽度から中等度、重度、日常生活に支障を来すような症状まで多岐にわたることがあります。世界人口のおよそ3%が乾癬に罹患していると推定されています5。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
参考文献
1. National Psoriasis Foundation. People of All Races Overcome Psoriatic Disease. https://www.psoriasis.org/advance/features/people-of-all-races-overcome-the-challenge-of-psoriatic-diseases. Accessed January 30, 2018.
2. National Psoriasis Foundation. Psoriasis Fact Sheet. https://www.psoriasis.org/sites/default/files/psoriasis_fact_sheet.pdf. Accessed January 30, 2018.
3. National Psoriasis Foundation. Advocacy Toolkit. https://www.psoriasis.org/toolkit/the-burden-of-psoriatic-diseases. Accessed January 30, 2018.
4. Augustin M, et al. Prevalence of skin lesions and need for treatment in a cohort of 90 880 workers. Br J Dermatol 2011;165:865–873.
5. Healthline. Psoriasis by the Numbers: Facts, Statistics, and You. https://www.healthline.com/health/psoriasis/facts-statistics-infographic#prevalence. Accessed January 30, 2018.
6. Parisi R, et al. Global Epidemiology of Psoriasis: A Systematic Review. J Invest Dermatol 2013;133:377–385.
7. World Population statistics. Population of Europe 2014. http://www.worldpopulationstatistics.com/population-of-europe-2014. Accessed January 30, 2018.