室内環境のリアルタイム可視化システム「Green DC energy management(TM)」を開発
[22/07/30]
提供元:PRTIMES
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〜自社カーボンニュートラルデータセンターへの適用で冷却エネルギー消費を約35%削減〜
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、100%再生可能エネルギーを利用したカーボンニュートラルデータセンターにおいて、サーバールームの室内環境をリアルタイムに可視化するシステム「Green DC energy management™(以下:本システム)」を開発し、2022年7月1日より運用開始しました。サーバールーム内の温湿度だけでなく、サーバーが内蔵しているセンサーから給気温度・電流値、電力消費量、CPU稼働率や、冷却エネルギー、再生可能エネルギー導入量などをリアルタイムで一元管理できるしくみです。
通常、サーバー室は室単位で設定された温湿度条件で冷却されており、IT機器の環境特性(注1)を十分に生かせていないことから過冷却によるエネルギーの無駄が生じているケースが多く見られます。今回、当社サーバールームにおいて温度センサーから取得した情報を機械学習で空調機を自動制御する空調AI制御と組み合わせ、室内の高温エリアをサーバー単位で割り出し、集中的な冷却を可能としました。これにより過冷却を抑制し冷却エネルギーを約35%削減することに成功しました。
今後、建設中の三鷹データセンターEAST2期棟(注2)をはじめ、自社データセンターへ順次展開をしていくことで、使用電力量の削減を推進していきます。
【背景】
NTTデータは、2030年までにScope1・2を60%削減(2016年度比)、2040年にScope1・2カーボンニュートラル、2050年までにScope1-3ネットゼロを目標としています。2022年4月からは、当社が入居する豊洲センタービルと同アネックスビルでの使用電力や、主要サービス(決済/金融関連のANSER(R)、CAFIS(R)、およびデジタル・トランスフォーメーション基盤のOpenCanvas(R))の運用で使用する全電力を、100%再生可能エネルギー(注3)(注4)としてきました。また、同年12月からは、沖縄IT津梁パークでNTTデータグループがBPO事業を展開する2号棟および7号棟で使用する電力をカーボンニュートラル化注5する予定です。
これらに加え、NTTデータの使用電力全体の約8割を占めるデータセンターにおける電力削減を目的として、サーバールームの運用改善の取り組みを行っています。その取り組みの1つとして、サーバールーム見える化システム「Green DC energy management」を構築し、Scope2におけるデータセンター使用電力の可視化を行いました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/16308/125/resize/d16308-125-545fac9ae24b4255d843-0.jpg ]
図1:「Green DC energy management™」画面イメージ
【概要】
「Green DC energy management」は、空調機や室内温度センサー、サーバーから温湿度情報・サーバー1台ごとの電流値・給排気温度・電力消費量・CPU稼働率等の情報を取得し可視化しています。可視化システムは、NTTデータと住友電設株式会社が共同開発しました。サーバーからの情報収集はインテル株式会社のインテル(R) データセンター・マネージャーを使用しています。空調AI制御は、株式会社NTTファシリティーズのSmart DASH(R)を使用しています。
室内環境やサーバーの運用状況を可視化することにより、現状の運用での問題点を抽出することが容易となり継続的な運用改善の取り組みが可能となります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/16308/125/resize/d16308-125-205d088c33a7699eb780-2.png ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/16308/125/resize/d16308-125-1f3c8a2573cf4fe2ca8c-1.jpg ]
図2:「Green DC energy management」温度分布図、サーバー情報詳細イメージ
【活用シーン】
室内の温湿度環境を視覚的に把握することができ、サーバー増設などで熱だまりが発生した場合に問題を早期に検出することができます。加えて、サーバーの電流値をリアルタイムで確認することができるため、回路ごとの許容電流値に対する使用状況を把握することができます。
また、株式会社NTTファシリティーズが提供する空調AI制御を合わせて用いることにより空調環境を最適化し2022年4月〜5月の効果検証においては冷却エネルギーを約35%削減したことを確認しました。
【今後について】
今後は、自社データセンターへ順次展開を予定しており、現在建設中の三鷹データセンターEAST2期棟へ導入予定です。また、サーバールームだけでなく建物全体の使用電力を可視化し、テナントごとやサーバーラック単位で使用電力を管理したり、ビル全体の環境負荷を管理することが可能な統合管理システムを構築予定です。
【NTT Green Innovation toward 2040】
NTTグループでは2021年9月28日に環境ビジョン「NTT Green Innovation toward 2040」を策定し、2030年度までに温室効果ガス排出量の80%削減(モバイル、データセンターはカーボンニュートラル)、2040年度までにカーボンニュートラルを実現することをめざしています。またNTTグループは、自らのカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを社会へ拡大し、日本政府がめざす2030年に2013年度比で温室効果ガスを46%削減するという目標、および2050年までのカーボンニュートラルの実現に貢献します。
【注釈】
注1:サーバー等IT機器の温湿度適応範囲が広がっており、データセンターのエネルギー削減において、この環境特性を生かすことが重要となります。
注2:三鷹データセンターEAST2期棟は2023年6月より稼働予定です。
注3:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/031600/
注4:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/031601/
注5:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/042700/
*「Green DC energy management」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
*「ANSER」、「CAFIS」、「OpenCanvas」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
*その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、100%再生可能エネルギーを利用したカーボンニュートラルデータセンターにおいて、サーバールームの室内環境をリアルタイムに可視化するシステム「Green DC energy management™(以下:本システム)」を開発し、2022年7月1日より運用開始しました。サーバールーム内の温湿度だけでなく、サーバーが内蔵しているセンサーから給気温度・電流値、電力消費量、CPU稼働率や、冷却エネルギー、再生可能エネルギー導入量などをリアルタイムで一元管理できるしくみです。
通常、サーバー室は室単位で設定された温湿度条件で冷却されており、IT機器の環境特性(注1)を十分に生かせていないことから過冷却によるエネルギーの無駄が生じているケースが多く見られます。今回、当社サーバールームにおいて温度センサーから取得した情報を機械学習で空調機を自動制御する空調AI制御と組み合わせ、室内の高温エリアをサーバー単位で割り出し、集中的な冷却を可能としました。これにより過冷却を抑制し冷却エネルギーを約35%削減することに成功しました。
今後、建設中の三鷹データセンターEAST2期棟(注2)をはじめ、自社データセンターへ順次展開をしていくことで、使用電力量の削減を推進していきます。
【背景】
NTTデータは、2030年までにScope1・2を60%削減(2016年度比)、2040年にScope1・2カーボンニュートラル、2050年までにScope1-3ネットゼロを目標としています。2022年4月からは、当社が入居する豊洲センタービルと同アネックスビルでの使用電力や、主要サービス(決済/金融関連のANSER(R)、CAFIS(R)、およびデジタル・トランスフォーメーション基盤のOpenCanvas(R))の運用で使用する全電力を、100%再生可能エネルギー(注3)(注4)としてきました。また、同年12月からは、沖縄IT津梁パークでNTTデータグループがBPO事業を展開する2号棟および7号棟で使用する電力をカーボンニュートラル化注5する予定です。
これらに加え、NTTデータの使用電力全体の約8割を占めるデータセンターにおける電力削減を目的として、サーバールームの運用改善の取り組みを行っています。その取り組みの1つとして、サーバールーム見える化システム「Green DC energy management」を構築し、Scope2におけるデータセンター使用電力の可視化を行いました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/16308/125/resize/d16308-125-545fac9ae24b4255d843-0.jpg ]
図1:「Green DC energy management™」画面イメージ
【概要】
「Green DC energy management」は、空調機や室内温度センサー、サーバーから温湿度情報・サーバー1台ごとの電流値・給排気温度・電力消費量・CPU稼働率等の情報を取得し可視化しています。可視化システムは、NTTデータと住友電設株式会社が共同開発しました。サーバーからの情報収集はインテル株式会社のインテル(R) データセンター・マネージャーを使用しています。空調AI制御は、株式会社NTTファシリティーズのSmart DASH(R)を使用しています。
室内環境やサーバーの運用状況を可視化することにより、現状の運用での問題点を抽出することが容易となり継続的な運用改善の取り組みが可能となります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/16308/125/resize/d16308-125-205d088c33a7699eb780-2.png ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/16308/125/resize/d16308-125-1f3c8a2573cf4fe2ca8c-1.jpg ]
図2:「Green DC energy management」温度分布図、サーバー情報詳細イメージ
【活用シーン】
室内の温湿度環境を視覚的に把握することができ、サーバー増設などで熱だまりが発生した場合に問題を早期に検出することができます。加えて、サーバーの電流値をリアルタイムで確認することができるため、回路ごとの許容電流値に対する使用状況を把握することができます。
また、株式会社NTTファシリティーズが提供する空調AI制御を合わせて用いることにより空調環境を最適化し2022年4月〜5月の効果検証においては冷却エネルギーを約35%削減したことを確認しました。
【今後について】
今後は、自社データセンターへ順次展開を予定しており、現在建設中の三鷹データセンターEAST2期棟へ導入予定です。また、サーバールームだけでなく建物全体の使用電力を可視化し、テナントごとやサーバーラック単位で使用電力を管理したり、ビル全体の環境負荷を管理することが可能な統合管理システムを構築予定です。
【NTT Green Innovation toward 2040】
NTTグループでは2021年9月28日に環境ビジョン「NTT Green Innovation toward 2040」を策定し、2030年度までに温室効果ガス排出量の80%削減(モバイル、データセンターはカーボンニュートラル)、2040年度までにカーボンニュートラルを実現することをめざしています。またNTTグループは、自らのカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを社会へ拡大し、日本政府がめざす2030年に2013年度比で温室効果ガスを46%削減するという目標、および2050年までのカーボンニュートラルの実現に貢献します。
【注釈】
注1:サーバー等IT機器の温湿度適応範囲が広がっており、データセンターのエネルギー削減において、この環境特性を生かすことが重要となります。
注2:三鷹データセンターEAST2期棟は2023年6月より稼働予定です。
注3:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/031600/
注4:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/031601/
注5:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/042700/
*「Green DC energy management」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
*「ANSER」、「CAFIS」、「OpenCanvas」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
*その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。