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世界各地でランサムウェアが蔓延

警察を装ったランサムウェアが世界の多くの国で問題になっています。ポリス・ランサムウェアはマルウェアの一種で、インターネットの利用者にコンピュータが警察当局によってロックされたと思い込ませ、人々の恐怖心につけ込んで金銭を詐取します。

ポリス・ランサムウェアという名前の由来は、感染したコンピュータの画面上に表示される「ロック」画面にあります。ロック画面には警察を名乗るメッセージが表示され、コンピュータが不法な行為に関与したと主張します。さらにロックを解除するために必要だとして、「罰金」の支払いを要求してきます。しかし、罰金を支払ってもロックは解除されません。したがって金銭を支払ってはいけません。
エフセキュアセキュリティラボの主席研究員であるミッコ・ヒッポネンは次のように述べています。「システムをロックして金銭を要求するトロイの木馬は、世界で最もよく見られるマルウェアのタイプとなりました。それがこの脅威について我々が警告を発する理由です。もしシステムがロックされたとしても、その犯人は警察ではないということです」


世界的な問題


ランサムウェアがローカライズされている国の数を見れば、それが世界的な問題であることは明らかです。あるバージョンのポリス・ランサムウェアは、40カ国以上に向けてローカライズされており、そのロック画面には対象国の言語と、その国の警察当局のシンボルが表示されるようになっています。また、ある一つの犯罪グループが、世界中で500万台以上のコンピュータをランサムウェアの標的にしたと見られる事例もあります。
エフセキュアセキュリティラボの統計によれば、ポリス・ランサムウェアは最初ドイツに出現し、その後西ヨーロッパのほぼ全ての国、スカンジナビア諸国、米国、カナダ、オーストラリアに広がりました。犯罪者たちはさらにメキシコ、アルゼンチン、ボリビア、エクアドルをはじめとした中南米諸国にも手を伸ばしているほか、今では北アフリカや中東の国々も標的となっています。


教育と啓発が必要


エフセキュアセキュリティラボでセキュリティ・レスポンス担当ディレクターを務めるアンティ・ティッカネンは次のように述べています。「多くの場合、人々は実際に金銭を支払ってしまいます。したがって、これが詐欺だと教えることが重要なのです。それこそがエフセキュアが啓発活動を開始し、地元の警察と協力しあう理由です」
エフセキュアはフィンランドの警察当局、およびCERT-FIと共同で、ランサムウェアについて簡単に説明するための専門サイトを構築しました。このサイトはランサムウェアに感染した場合、それを駆除するためにも役立ちます。サイトへは http://www.ransomware.fi/index-en.html (英語)にアクセスしてください。


*エフセキュアの社名、ロゴ、製品名はF-Secure Corporationの登録商標です。
*本文中に記載された会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
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