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資生堂、毛髪再生医療の中核となる「資生堂細胞加工培養センター」を神戸医療産業都市に開設




資生堂は、毛髪再生医療の事業化に向けた研究開発の中核となる、細胞の培養・加工を行う「資生堂細胞加工培養センター(SPEC※1、呼称:スペック)」を、本年5月1日(木)、神戸医療産業都市に開設します。

神戸医療産業都市は、国際競争力を強化するために国が産業育成地域に指定した関西イノベーション国際戦略総合特区の拠点のひとつで、再生医療等の先端医療技術の実用化といった生命・医療科学に関する日本最大級の集積地区です。
再生医療はアベノミクスの成長戦略において、国が法整備・規制緩和により国際競争力のある新産業として育成を図っていくひとつで、資生堂は毛髪再生医療の事業化に向けて本格研究を進めています。
※1 SPEC:Shiseido cell-Processing & Expansion Center

《資生堂が導入した毛髪再生医療技術》
資生堂は、脱毛症や薄毛に悩む方々に向けた毛髪再生医療の早期実現に向けて、カナダのバイオベンチャー企業RepliCel Life Sciences Inc.(以下、レプリセル社)が研究開発している「毛髪再生医療技術(RCH-01)」について、人口21億人を擁する日本を含むアジアを対象とした技術提携契約を2013年7月に同社と締結しました。
本技術は、レプリセル社が10年以上におよぶ基礎研究・臨床研究を経て安全性を担保して確立し、特許を取得しています。医師が患者の頭皮から採取した特定の細胞※2を培養した後、脱毛部位に移植(注入)し、退縮した毛包※3を再活性化させ脱毛部位の健康な毛髪の成長を促す「自家細胞移植技術」です。
※2 毛髪の成長に重要な役割をすると考えられている毛球部毛根鞘細胞
※3 毛穴より下にある髪の毛を取り囲む組織。髪を成長させるもとになる様々な細胞組織から構成され、毛髪を支えている部分

《神戸医療産業都市とSPEC開設施設について》
●神戸医療産業都市
神戸市が、産官学の連携によって医療関連産業の集積を図るべく、神戸・ポートアイランドで推進しています。
先端的な研究機関や、270社を超える企業・団体の相互連携により、医薬品、再生医療、医療機器などの臨床応用・産業化を図っています。

●SPEC開設施設・神戸バイオメディカル創造センター(BMA)
神戸医療産業都市のなかで、再生医療やバイオベンチャー関連企業の研究、研究成果の産業化を支援するために整備された、研究棟とCPC棟からなる4階建ての中核施設です。
SPECはCPC棟620号室に開設します。

<住所>
〒650-0047
神戸市中央区港島南町1丁目5番5号

《再生医療について》
再生医療は、既存の治療法では対応できない疾患に対して、ヒト由来の組織・細胞を移植して、自己再生能力により治療する方法です。
患者自身の細胞を用いる“自家細胞移植”と、他人の細胞を用いる“他家細胞移植”の大きく2タイプがあり、当社がレプリセル社から導入した技術は、免疫拒絶などの副作用がなく安全性が高いと考えられている自家細胞移植です。
現在、国内の再生医療の市場規模は90億円程度といわれていますが、経済産業省の研究会は2050年には278倍の2.5兆円の規模になると予測しています。
2013年11月には、政府の成長戦略のひとつである医療分野において、再生医療の発展に向けた「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」と、医薬品・医療機器の審査・上市を今より早める「薬事法等の一部を改正する法律」が成立しました。資生堂は、極めて高い成長が見込まれ、法的整備も進むこの分野に本格的に参入することとしました。

《脱毛・薄毛対応ソリューションの現状》
脱毛症や薄毛関連の市場は、植毛やかつら、育毛サポート、育毛料(医薬品、医薬部外品)など、国内だけでも2,000億円程度の市場規模にのぼると推計※4されています。
また、近年では医療機関において、男性ホルモン抑制効果がある経口治療薬が実用化されているほか、毛髪細胞に対する成長因子の頭皮への注入など新しい技術開発も試みられています。一方、女性ではこの経口治療薬が適用できないといった問題も抱えています。
※4 2012年矢野経済研究所調べ

《資生堂と育毛・発毛との関わり》
資生堂は、日本初の洋風調剤薬局として1872年(明治5年)に創業されました。
1898年には「香油 花つばき」を、1915年にはヘアトニック「フローリン」を発売するなど、薬学をオリジンとして、その創業期から頭髪、毛髪研究にも取り組んできました。
1982年には「薬用不老林」、2005年には生体関連成分アデノシンを配合した「薬用アデノゲン」を発売したほか、「ザ・ヘアケア アデノバイタル スカルプエッセンス」がアジア一円で2011年2月の発売から230万本※5を超える好調な売上を記録するなど、頭皮や毛髪に関する細胞・遺伝子レベルからの研究は当社の強みのひとつとなっています。
※5 出荷ベース

《レプリセル社について》
レプリセル社は、自家細胞・再生医療技術を研究開発しているベンチャー企業で、主に毛髪、腱、および肌の再生医療研究を専門に行っています。
http://www.replicel.com
所在地:カナダ、バンクーバー市
時価総額:35,452,514 カナダドル(2014年3月31日現在)
取引シンボル(注): TSX-V:RP
代表者: David Hall, CEO and President
(注)株式市場において上場企業を識別するための符丁の一つ。TSX:トロント証券取引所(Toronto Stock Exchange)。V:RP:レプリセル社をあらわすアルファベット。
日本では株式銘柄の識別においては銘柄コード(証券コード)として4桁のアラビア数字であらわされている。


《参 考 資 料 》
※ 本資料は、神戸市政記者クラブ、神戸経済記者クラブに同時資料提供しています

資料提供(平成26年4月21日)
神戸エンタープライズプロモーションビューロー 医療産業グループ
(企画調整局医療産業都市・企業誘致推進本部企業立地課) 森川、岩尾
TEL:078-322-6341 内線3893
E-mail: contact@kobe-lsc.jp

『神戸医療産業都市 医療関連企業の進出について
― 株式会社資生堂 ― 』
◆趣 旨◆
このたび、神戸医療産業都市において、株式会社資生堂の進出が決定しましたので、お知らせします。

◆進出企業◆
株式会社資生堂
化粧品を中心に、人々の美と健康を支援するさまざまな商品やサービスをグローバルに展開している「株式会社資生堂」が、神戸・ポートアイランドに細胞加工培養センターを設置し、再生医療に関する研究開発を行うことになりました。
同社は、本センターにおいて、長年の毛髪研究により培ってきた自社技術と、カナダのRepliCel Life Sciences Inc.(レプリセル ライフ サイエンス社、毛髪等の再生医療のバイオベンチャー企業)の毛髪再生医療技術を組み合わせ、専門医と連携することで、安全で有効な毛髪再生医療の事業化に取り組みます。
具体的には、脱毛症の患者の頭皮から採取した特定の細胞を培養した後、脱毛部位に移植(注入)することにより毛髪の成長を促す「自家細胞移植」の研究開発が行われます。
同社は、再生医療の実用化研究に適した環境を持つ神戸医療産業都市において研究開発を進めることにより、日本を含むアジアを対象として毛髪再生医療の早期実用化をめざしています。

≪企業概要≫
・所 在 地:東京都中央区銀座7-5-5
・会社設立:昭和2(1927)年6月
・資 本 金:645億円
・代 表:執行役員社長 魚谷 雅彦(うおたに まさひこ)
・事業内容:化粧品・食品・医薬品等の研究・製造・販売
・従 業 員:33,356名

≪ポートアイランドにおける事業概要≫
・進 出 先:神戸市中央区港島南町1-5-5 神戸バイオメディカル創造センター(BMA)
・事業内容:再生医療に関する研究開発
・操業開始:平成26(2014)年5月1日(木)


▼ニュースリリース
http://www.shiseidogroup.jp/releimg/2289-j.pdf?rt_pr=tr132

▼資生堂グループ企業情報サイト
http://www.shiseidogroup.jp/?rt_pr=tr132
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