国際NGOセーブ・ザ・チルドレン【イエメン】終わりの見えない紛争の矢面に立つ子どもたち
[17/12/20]
提供元:PRTIMES
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イエメンでは、2015年3月に武力衝突が激化して以降、今日(2017年12月20日)で1,000日が経ちました。この間、暴力や飢餓、コレラなどの病気により数千人の子どもたちが犠牲になっています。
[画像: https://prtimes.jp/i/5097/141/resize/d5097-141-501991-0.jpg ]
そして、ノーランさん(13歳)のように、数千人の子どもたちの人生が負傷により一変しています。ノーランさんは、空爆による爆風で突き飛ばされ、脊椎をひどく痛め、車椅子の生活になりました。父親は政府の仕事に就き、ノーランさん含め子ども8人を一人で育てています。しかし、約1年半の間、給料は支払われておらず、毎日の生活は苦しい状態です。
ノーランさんは、「私は以前、歩いて学校に通っていました。歩くことや書くことができたので、私の人生は素晴らしかったです。今、私は、徒歩で学校に通うことができず、車いすで通っています。以前は、椅子に座り、机に向かって書くことができましたが、今は、何か書こうとすると、背中のけがのために手が痛みます。私は、書くことが大好きでしたが、今は、ペンを持つことさえできません。
私は、世界中のすべての人たちに対し、私やイエメンのすべての子どもたちのために、この紛争をやめるよう訴えます。私たちには、教育を受ける権利があります。私たちには、明るい未来を築く権利があります。さらに多くの子どもたちに、私のようにけがをしてほしくありません。こんな不公平なことはありません。子どもたちが、私のようにならないことを望みます」と訴えます。
イエメンの紛争の状況についてデータ収集している独立したNGOイエメン・データ・プロジェクト(The Yemen Data Project)*1は、過去1,000日間に1万5,000回の空爆があったと報告しています。近年の紛争が、より長期化し、事実上都市部が戦場となっているなか、人口密集地での爆弾などの兵器の使用は増加し、子どもたちはその代償を払っています。また、他の調査*2によると、爆弾が都市や町に投下された場合、死傷者の92%が一般市民であると報告されています。世界平均では、迫撃砲やミサイル、空爆、ロケット弾、その他の兵器により、毎日1時間ごとに1人の市民が犠牲になっています。
セーブ・ザ・チルドレン イエメン事務所代表ターメル・キロロスは、「サウジアラビアとアラブ首長国連邦連合(UAE)主導の連合軍が、イエメンで爆撃や戦闘を開始してから1,000日が経過し、全土で激しい暴力が起こっています。イエメンは、想像を絶するほど荒廃しています。すべての紛争当事者の行為はひどいものです。私たちは、一般市民が殺され、学校や病院が爆撃され、人道的なアクセスが厳しく制限されている状況をみています。こういった状況により、子どもたちが飢え、適切な医療を受けることができないような状態が、意図的に作り出されているように思えます。
すべての苦しみを前に、国際社会がイエメンの子どもたちの苦しみを終わらせることができないことは、恥ずべきことです。今年だけで5万人の子どもたちが犠牲になるだろうと考えられています。そして、今後もこの紛争が続けば、イエメン全土でさらに多くの命が犠牲になるでしょう。
今、何が必要か。支援物資や商業品(燃料や食料、医薬品・医療品)の運搬を阻止しているさまざまな制限を即座に終わらせる必要があります。また、真の停戦と協議による和平協定が、今すぐ必要です。国連安全保障理事会は、今、これらを実現させるために全力を尽くさなければなりません。
イエメンの紛争が、これ以上1日たりとも続くことは許されません。もし、この紛争を終わらせることができる世界の指導者や影響力のある人々が、平和的な解決策をもたらさないならば、彼らは、イエメンの子どもたちに、さらなる犠牲と苦悩を強いることに加担していることと同じことです。」と訴えます。
*1 http://yemendataproject.org
*2 https://aoav.org.uk/2017/explosive-truths-monitoring-explosive-violence-2016/
<セーブ・ザ・チルドレン概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際NGOです。1919年に英国で設立され、現在、日本を含む29の国と地域の独立したメンバーが連携し、約120ヶ国で子ども支援活動を展開しています。
http://www.savechildren.or.jp/
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そして、ノーランさん(13歳)のように、数千人の子どもたちの人生が負傷により一変しています。ノーランさんは、空爆による爆風で突き飛ばされ、脊椎をひどく痛め、車椅子の生活になりました。父親は政府の仕事に就き、ノーランさん含め子ども8人を一人で育てています。しかし、約1年半の間、給料は支払われておらず、毎日の生活は苦しい状態です。
ノーランさんは、「私は以前、歩いて学校に通っていました。歩くことや書くことができたので、私の人生は素晴らしかったです。今、私は、徒歩で学校に通うことができず、車いすで通っています。以前は、椅子に座り、机に向かって書くことができましたが、今は、何か書こうとすると、背中のけがのために手が痛みます。私は、書くことが大好きでしたが、今は、ペンを持つことさえできません。
私は、世界中のすべての人たちに対し、私やイエメンのすべての子どもたちのために、この紛争をやめるよう訴えます。私たちには、教育を受ける権利があります。私たちには、明るい未来を築く権利があります。さらに多くの子どもたちに、私のようにけがをしてほしくありません。こんな不公平なことはありません。子どもたちが、私のようにならないことを望みます」と訴えます。
イエメンの紛争の状況についてデータ収集している独立したNGOイエメン・データ・プロジェクト(The Yemen Data Project)*1は、過去1,000日間に1万5,000回の空爆があったと報告しています。近年の紛争が、より長期化し、事実上都市部が戦場となっているなか、人口密集地での爆弾などの兵器の使用は増加し、子どもたちはその代償を払っています。また、他の調査*2によると、爆弾が都市や町に投下された場合、死傷者の92%が一般市民であると報告されています。世界平均では、迫撃砲やミサイル、空爆、ロケット弾、その他の兵器により、毎日1時間ごとに1人の市民が犠牲になっています。
セーブ・ザ・チルドレン イエメン事務所代表ターメル・キロロスは、「サウジアラビアとアラブ首長国連邦連合(UAE)主導の連合軍が、イエメンで爆撃や戦闘を開始してから1,000日が経過し、全土で激しい暴力が起こっています。イエメンは、想像を絶するほど荒廃しています。すべての紛争当事者の行為はひどいものです。私たちは、一般市民が殺され、学校や病院が爆撃され、人道的なアクセスが厳しく制限されている状況をみています。こういった状況により、子どもたちが飢え、適切な医療を受けることができないような状態が、意図的に作り出されているように思えます。
すべての苦しみを前に、国際社会がイエメンの子どもたちの苦しみを終わらせることができないことは、恥ずべきことです。今年だけで5万人の子どもたちが犠牲になるだろうと考えられています。そして、今後もこの紛争が続けば、イエメン全土でさらに多くの命が犠牲になるでしょう。
今、何が必要か。支援物資や商業品(燃料や食料、医薬品・医療品)の運搬を阻止しているさまざまな制限を即座に終わらせる必要があります。また、真の停戦と協議による和平協定が、今すぐ必要です。国連安全保障理事会は、今、これらを実現させるために全力を尽くさなければなりません。
イエメンの紛争が、これ以上1日たりとも続くことは許されません。もし、この紛争を終わらせることができる世界の指導者や影響力のある人々が、平和的な解決策をもたらさないならば、彼らは、イエメンの子どもたちに、さらなる犠牲と苦悩を強いることに加担していることと同じことです。」と訴えます。
*1 http://yemendataproject.org
*2 https://aoav.org.uk/2017/explosive-truths-monitoring-explosive-violence-2016/
<セーブ・ザ・チルドレン概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際NGOです。1919年に英国で設立され、現在、日本を含む29の国と地域の独立したメンバーが連携し、約120ヶ国で子ども支援活動を展開しています。
http://www.savechildren.or.jp/