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CKDや透析予防「学ぶ機会が全くない」ケアマネの7割以上〜しかし、腎不全予防に貢献したいケアマネは9割以上〜

―ケアマネジャーをパネルにした要介護高齢者の医薬品独自調査『CMNRメディカル』第37回―

全国のケアマネジャー10万人が登録するウェブサイト「ケアマネジメント・オンライン」(https://www.caremanagement.jp/)、全国にリハビリ型デイサービス「レコードブック」(https://www.recordbook.jp/)を展開するなど、健康寿命の延伸に向け、様々なヘルスケアサービスを運営する株式会社インターネットインフィニティー(本社:東京都品川区、代表取締役社長:別宮 圭一)はケアマネジャーをパネルにした要介護高齢者の医薬品独自調査サービス『CMNRメディカル』にて利用者の皮脂欠乏症に関するアンケートを実施しました。




■調査概要
調査名:CMNRメディカル(第37回) 「慢性腎臓病(CKD)に関するアンケート」
期間:2022年5月6日〜2022年5月13日
調査パネル:「ケアマネジメント・オンライン」に登録する会員ケアマネジャー(居宅介護支援事業所または地域包括支援センターに勤務)
調査サンプル数:370名
調査方法:WEBアンケート


■サマリー
CKD(慢性腎臓病)は、重症化すると透析治療が必要になり生活の質を大きく下げます。要介護高齢者(介護保険サービス利用者「以下:利用者」)やその家族が罹りやすい病気ですが、自覚症状がなく早期発見のために周囲からの働きかけが望まれます。また、透析の医療費は公的医療保険制度の財政圧迫要因として懸念されており、国をあげてCKD対策が進められています。

そこで本調査では、全国のケアマネジャーを対象にCKDの理解度や働きかけについてアンケートを実施しました。

その結果、多くのケアマネジャーがCKDを未治療で放置することの危険性について理解しており、腎不全や透析の予防のための働きかけに前向きであることが分かりました。

しかし、CKD患者の状況把握は不十分であることが分かりました。その要因として潜在患者を見つけるための知識が不足している可能性があります。CKD治療や透析予防に関する学びの機会が「全くない」というケアマネジャーが全体の7割を占め、介護業界ではCKD対策の啓発がほとんど行われていない現状が明らかになりました。


医療・介護連携の要であるケアマネジャーにCKDの正しい知識を啓発すれば、ケアマネジャーの働きかけから医師に相談できる利用者・家族を増やすことができると期待できます。さらに、介護職として望ましい食生活の支援を行うことで、医療と介護の両方からCKD患者をサポートすれば、社会問題である腎不全・透析予防対策の一助になるのではないでしょうか。


■本文
本調査の結果、ケアマネジャーは腎機能の低下に対して受診の必要性を強く感じていることが明らかになりました。

[画像1: https://prtimes.jp/i/12000/141/resize/d12000-141-5842defa58e49233a324-0.png ]



ケアマネジャーに、健診で腎機能の低下を指摘されたら受診すべきか尋ねたところ、「今すぐ受診すべき(31.4%)」「なるべく早く受診すべき(60.3%)」を合わせると、9割以上の方が早く受診すべきだと回答しました。

また、ケアマネジャーは腎不全と透析予防のための働きかけに前向きであることも分かりました。

[画像2: https://prtimes.jp/i/12000/141/resize/d12000-141-af787c974991dc51e4f1-1.png ]


利用者家族の腎不全(透析の導入)を予防するために働きかけたいか尋ねたところ、「積極的にしたい(22.7%)」「なるべくしたい(37.3%)」「簡単にできるならしたい(33.5%)」を合わせると、9割以上が働きかけたいと回答しました。

これらのことから、ケアマネジャーは腎臓の健康への意識がとても高い人たちであることが分かります。

では、この意識はどこからきているのでしょうか。

[画像3: https://prtimes.jp/i/12000/141/resize/d12000-141-6636688d732b7987fe8b-2.png ]


ケアマネジャーに、CKDに関する知識を問うたところ、「進行すると人工透析が必要になる(78.1%)」「自然に治ることはない(67.6%)」といった項目で正答率が高く、多くの方がCKDを未治療で放置することの危険性を認識していることが分かりました。

CKDを放置するリスクの正しい理解が、ケアマネジャーの受診の必要性と予防のための働きかけの意識につながっているものと考えられます。
しかし、これらの意識が高いにもかかわらず、潜在患者の把握には課題があるようです。

担当利用者(平均30.28人)のうち、CKDと診断されている方の数を尋ねると平均1.26人(担当利用者中4.2%)という回答が得られました。これは一般的なCKDの有病率(成人人口の約13%※)と比較しても少なく、加齢に伴って有病率が上がることを考慮すると、ケアマネジャーによるCKD患者の把握は不十分だと言えます。
※出典:「CKD診療ガイド2012」(日本腎臓学会)

このことから、ケアマネジャーは腎不全の予防に意欲的であるにもかかわらず、その働きかけを必要としている利用者を見落としてしまっていることが懸念されます。


この不十分な把握状況を生み出している要因は何なのでしょうか。


ケアマネジャーの、CKDの知識に関する質問の回答によると、「腎臓の働きが健康な人の60%以下になる(27.8%)」「加齢に伴って患者が増える(46.5%)」「尿検査や血液検査で分かる(51.1%)」といった、CKDを見つけるために必要な知識の項目で正答率が比較的低いことが分かりました。
このことから、多くのケアマネジャーは、CKDの有病率や検査方法などに関しては理解が不十分であると考えられます。

[画像4: https://prtimes.jp/i/12000/141/resize/d12000-141-6de7895993a95aa2fe87-3.png ]


そこで、ケアマネジャーに「CKD治療や透析予防に関する学びの機会」の頻度を尋ねたところ、4人に3人(72.2%)が「全くない」と回答しました。年に1回以上学びの機会があるという方は全体の1割未満でした。

ケアマネジャーによるCKD患者の把握が不十分な背景には、疾患について学ぶ機会の少なさが影響している可能性があります。

腎不全の予防に意欲的なケアマネジャーが利用者やその家族に働きかけるためには、ケアマネジャーに対して正しい知識を啓発し、まず働きかけるべき対象者が身近にいると気づいてもらう必要があるのではないでしょうか。


高齢者に多く、生活の質に大きな影響を及ぼしうるCKDは、利用者の自立生活を支援するケアマネジャーにもっと関心を持ってほしい疾患です。また、予防のために生活習慣の改善が求められることからも医療側からだけでなく介護側からのサポートが欠かせません。
医療介護連携の要であるケアマネジャーにCKDについての正しい知識を啓発すれば、介護領域でのCKDへの関心が高まり、ケアマネジャーの働きかけから腎機能の低下がある利用者が医師に相談する機会を増やすことにつながると考えられます。
また、減塩などの腎臓に良い食生活が必要な利用者を介護側から適切にサポートすることにもつながるでしょう。
このように医療と介護の両方からCKD患者をサポートすることができれば、社会問題でもある腎不全・透析予防対策の一助になると考えられます。


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