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中央アフリカ共和国:MSF、首都で起きた武力衝突の負傷者を治療




中央アフリカ共和国(以下中央アフリカ)の首都バンギで、12月5日の早朝、銃撃と爆発を伴う激しい武力衝突が市内数ヵ所で複数回発生した。武装勢力がバンギ市内で起こした攻撃に、旧セレカ軍が応戦したためだ。MSFの活動責任者トマス・キュビヨンによると、市内の路上には犠牲者の遺体が横たわっているという。

MSFスタッフは市内の2ヵ所の病院に赴いて現場の医療者に合流、大勢の負傷者の治療に対応している。

<銃、なた、ナイフによる襲撃>

16人で構成されるMSFの医療チームは1ヵ所の病院の救急処置室、手術室と複数の病棟で活動している。救急処置室ではこれまでに90人の負傷者を治療、うち約70人は重傷で、中でも7人は即手術室に運ばれた。ほとんどは銃弾か、なたやナイフなどの武器による負傷だ。その他、50体の遺体が病院の霊安室に運ばれた。

5日午前中、別のMSFチームが他の病院で、負傷者のトリアージ(重症度、緊急度などによって治療の優先順位を決め、患者のふるいわけをすること)を行って最重症者をもう一方の病院へと移送した。

キュビヨンによると、「昼頃には重火器を用いた戦闘は止んだかのようにみえましたが、今も銃撃が頻繁に聞こえます。今のところ、現地の病院は稼働できており、電気と水もきています。今後も状況の推移を見守り、それに応じて活動内容を調整する予定です」と報告している。MSFは現在、外科用資材、医薬品、燃料や水を必要に応じて市内の医療施設と病院に寄贈する準備がある。

MSFは中央アフリカで1997年から活動、現在はバタンガフォ、ボギラ、カルノー、カボ、ンデレ、パウア、ゼミオの7ヵ所で定常の援助プログラムを運営し、2013年3月以降は、ボサンゴア、ブーカ、ブリアで緊急の援助プログラムを開始している。また、緊急対応できる移動診療チームが、ブワル、ムバイキ、ヤロケで医療活動にあたっており、バンガッスーとワンゴでも活動を開始する計画だ。現在、国内で合計40万人に無償の医療を提供。100人以上の外国人スタッフと1100人の現地スタッフが、国内各地にある病院7ヵ所、医療施設2ヵ所と診療所40ヵ所で活動している。
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