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[確報-2016年第2四半期]日本の不動産投資額は前年同期比4%増の8,030億円 2016年上半期は前年同期比18%減の1兆9,000億円 2016年通年は前年比5%減の3.9兆円と予測




総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西利信)は、日本の商業用不動産投資を分析したレポート「ジャパン・キャピタル・フロー 2016年第2四半期」を発行いたしました。

なお、当レポートは7月19日に速報をリリースしています。(速報発表値:2016年第2四半期の投資額は、前年同期比5%増の8,100億円〔米ドル建てでは前年同期比18%減の75億ドル※1〕。2016年上半期の投資額は、前年同期比17%減の1兆9,100億円〔米ドル建てでは前年同期比12%減の171億ドル〕)

レポートのハイライトは以下の通りです。

日本の2016年第2四半期の投資額は、前年同期比4%増の8,030億円(米ドル建てでは前年同期比17%増の75億ドル)となった。2016年上半期の投資額は、前年同期比18%減の1兆9,000億円(米ドル建てでは前年同期比12%減の171億ドル)となった。(図表1)
世界都市別に投資額をみると、2016年上半期の東京都内の投資額は68億ドルで、世界第5位となった。2015年上半期には世界3位の座を維持していたが、東京都内における物件供給が限定的であることにより投資額は前年比で減少し、順位を落とした。(図表2)
マイナス金利導入後、日経平均を大きくアウトパフォームしているリート投資口価格は、リートの資金調達環境をさらに良化させており、2016年上半期の上場リートによる不動産取引量は前年同期比で増加、投資額全体の44%を占めた。2016年上半期の上場リートによる取引額は8,300億円となり、前年比で20%増加した。一方、私募ファンドによる投資額は4,000億円となり、前年同期比で48%減少している。(図表3)
2016年上半期の海外投資家による投資額は、前四半期比52%減の2,300億円となり、全体投資額に占める割合は12%と前年比で低下し、2013年と同レベルとなった。物件の市場供給が限定的な状況を背景に、物件供給パイプラインを持たない海外投資家による新規の物件取得は難しい状況が続いている。ただし、安定したリターンを見込める国内資産に対する海外投資家の投資意欲は依然として高く、さらにBREXITを経て世界全体で不透明感漂う中、日本の不動産市場はセーフヘイブンとしてその安定性が強く認識されつつあり、投資需要もさらに高まっている。(図表4)
セクター別投資額の割合をみると、2016年上半期は新規リート上場の動きもあった物流施設への投資額が3,700億円となり、前年同期比62%の大幅増加となった。また、ヒューリック株式会社などによるホテル グランパシフィック LE DAIBAの取得やその他リートによる取得も活発となったホテルに対する投資額も前年比で増加した。いずれも今後の成長が期待されるセクターであり、今後も投資額は増加するものとみられる。(図表5)
国内外投資家による投資意欲は衰えていないものの、限定的な物件供給を背景に、2016年の日本の商業用不動産投資額は前年比5%減の3.9兆円程度になるものと予測している。



JLLリサーチ事業部マネージャー 伊藤翔は次のように述べています。
「リファイナンスを容易にする融資環境やそれによりもたらされる限定的な物件供給を背景に2016年上半期の投資額は前年比で減少となりました。しかし、国内系、外資系を含む投資家の投資意欲は依然として高く、数値のみを見て投資が減退したということはできない状況にあります。J-REITはスポンサーからの供給パイプラインにより堅調に投資額を伸ばしていますが、それ以外のプレイヤーの取得機会は非常に限定的です。今後の投資額動向の鍵となるのは私募ファンドを中心とするプレイヤーによる投資額の増加であり、大型の物件供給が続けば投資額が上振れる可能性も考えられます。しかしながら、供給が限定的な状況は当面続くものと考えられ、2016年年間投資額は前年比で減少するものと予測されます」


図表1:日本国内の投資総額推移

[画像1: http://prtimes.jp/i/6263/153/resize/d6263-153-721917-1.jpg ]


図表2:都市別投資総額ランキング(2016年第2四半期)

[画像2: http://prtimes.jp/i/6263/153/resize/d6263-153-953037-2.jpg ]


図表3:購入者属性別投資額割合

[画像3: http://prtimes.jp/i/6263/153/resize/d6263-153-765679-3.jpg ]


図表4:海外投資家投資額推移

[画像4: http://prtimes.jp/i/6263/153/resize/d6263-153-467572-4.jpg ]


図表5:セクター別投資額割合推移

[画像5: http://prtimes.jp/i/6263/153/resize/d6263-153-969925-5.jpg ]



※1 2016年4月から6月における平均為替レートを採用(1ドル=107.53円)

この投資分析レポートは、日本の不動産投資マネーの動きを解説するレポートで、四半期ごとに刊行しています。レポートの詳細は、当社ホームページをご覧ください。
www.joneslanglasalle.co.jp


JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。世界80ヵ国、従業員約60,000名、230超拠点で展開し、年間の手数料収入は約52億米ドル、総売上高は60億米ドルに上ります。2015度は、プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約3億7,200万m2 (約1億1,200万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,380億米ドルの取引を完了しました。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは、総額564億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。

JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、92事業所で33,000名超のスタッフを擁しています。JLLは、2016年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックにて、合計15の賞を受賞しました。2015年ユーロマネー・リアル・エステート・アワードでは、最優秀リアル・エステート・アバイザーに選出されました。詳細な情報はホームページをご覧下さい。www.joneslanglasalle.co.jp
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