中央アフリカ共和国:首都で多数の負傷者――避難者への援助拡大も急務
[13/12/09]
提供元:PRTIMES
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中央アフリカ共和国(以下中央アフリカ)の首都バンギでは、12月5日の武力衝突後、7日までに数百人の負傷者が治療を受けた。また、大勢の人が戦闘を避けて市周辺の複数拠点に避難している。国境なき医師団(MSF)は、負傷者の治療を継続するとともに、市内の主要な避難所2ヵ所で、約1万4000人を対象に医療を提供するため活動を拡大している。
<負傷者であふれる病院>
12月5日から6日にかけて、MSFはバンギの総合病院で190人の負傷者を治療。症例の大半が銃創や、なた・ナイフといった武器によるけがだった。同病院は既に患者であふれかえっている状態だが、7日現在も負傷者の来院が後を絶たない。
総合病院で任務に当たるMSFプログラム・コーディネーターのマリー・エリザベート・アングルは、「負傷者の人数が多く、対応を続けていますが、この病院の受け入れ態勢も間もなく限界に達してしまいます」と話す。
MSFは、手術室を2室に増設、テント3張で入院可能人数を拡大するなど、病院の対応能力を強化。外科チームも追加派遣する。12月7日にはカストール診療所での活動も開始し、軽傷者の治療や妊婦ケアを提供している。
<避難場所での援助活動を開始>
バンギ周辺の複数の場所に多くの人が避難している。滞在環境は極めて不安定な状況で、より多くの援助団体・機関による緊急の援助提供が求められている。
MSFはバンギ空港とキリスト教サレジオ会の施設に身を寄せる合計約1万4000人を対象に移動診療を展開。5歳未満児と妊婦のケアを提供するとともに、負傷者を必要に応じてカストール診療所や総合病院に移送している。サレジオ会の施設には、5000〜6000人の避難者向けにトイレなどの衛生設備も設置中だ。
7日までの数日間に、バンギの北約300kmのウハム州ボサンゴアでも戦闘が発生した。MSFは約20人の負傷者を治療し、ボサンゴア市内の避難者3万5000人に医療と給排水・衛生面の援助活動を続けている。
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MSFは中央アフリカで1997年から活動、現在はバタンガフォ、ボギラ、カルノー、カボ、ンデレ、パウア、ゼミオの7ヵ所で定常の援助プログラムを運営し、2013年3月以降は、ボサンゴア、ブーカ、ブリアで緊急の援助プログラムを開始している。また、緊急対応できる移動診療チームが、ムバイキ、ヤロケで医療活動にあたっており、バンガッスーとワンゴでも活動を開始する計画だ。現在、国内で合計40万人に無償の医療を提供。100人以上の外国人スタッフと1100人の現地スタッフが、国内各地にある病院7ヵ所、医療施設2ヵ所と診療所40ヵ所で活動している。