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『平成24年版 パートタイマー白書』を発行 「女性の労働力」に関する意識・実態調査結果 〜 既婚女性1,300名と企業1,400社が対象 〜

株式会社アイデム(本社:新宿区新宿/代表取締役社長:椛山 亮)は、1997年より発行し、本年で16年目となる『平成24年版 パートタイマー白書』を発行しました。今年は主要テーマとして、「女性の労働力」に関する意識・実態調査を行っています。本調査は、20代から40代までの既婚女性1,334名と、企業1,439社に対し行い、女性の継続就労を阻害する内的・外的要因を把握すると共に、女性が継続就労するための対策を分析しています。

日本において女性の年齢別労働力率は、30代を底に20代後半から40代にかけて窪む「M字」を描いています。昨今、ワーク・ライフ・バランスの推進や育児介護休業法の改正など、女性の就労を後押しする施策が打たれ、社会全体の意識は変わりつつありますが、「M字」の凹部分は、未だ改善の兆しをみせていません。本調査では、「M字」の窪みを浅くすること、また、短時間勤務の人の労働時間を増やして女性の労働力の総量を増加させることに焦点を当て、調査・分析を行いました。尚、本リリースでは、調査・分析の結果をまとめた『平成24年版 パートタイマー白書』(全93ページ)からポイントを抜粋し発表しています(※調査・分析の結果が採録された『平成24年版 パートタイマー白書』をご入用の方は、最終頁の報道関係者向け連絡先までお問い合わせください)。

調査は、人と仕事研究所のホームページへの会員登録(無料)でご覧いただけます。
アイデム 人と仕事研究所  http://apj.aidem.co.jp/


◆ポイント
1. 既婚女性: 約75%が結婚・妊娠・出産・育児をきっかけに“正社員以外”へ転換
2. 企業: 14.6%のひらき 男女差がある中途採用での「長期勤続重視」度合
3. 企業: 52.4%が“女性に比べ男性の能力が高い”と感じる
4. 企業: 25.3%が否定的 女性正社員の育児休業取得
5. 既婚女性: 育児の専念期間に対する考えが退職時期に影響
6. 企業: 40%以上 育児介護休業法での義務施策へ未対応
7. 既婚女性: 65% 「配偶者」の家事・育児に対する協力がある

◆調査概要
調査方法:WEBアンケート調査
【個人調査】働き方に関するアンケート調査
調査期間:2012年2月10日〜12日
有効回答者数:1,334名
調査対象:現在配偶者が正社員で働いており、自身も結婚時に正社員として働いていた20〜40代の既婚女性
【企業調査】
雇用に関するアンケート調査
調査期間:2012年2月10日〜13日
有効回答者数:1,439社
調査対象:6人以上の正社員を雇用している企業の経営者、人事担当部署の課長職以上の者、人事以外の部署の部長職以上の者

◆調査結果(抜粋)

女性の継続就労を阻むもの

1. 既婚女性: 結婚では47.2%、 妊娠・出産・育児では46.2% が無職(専業主婦)または正社員以外の働き方へ転換
回答者全員に、結婚をきっかけに働き方を変えたかを聞いた(図:1.-1)。全体では、「正社員を継続した」者は合わせて52.5%(45.5%+7.0%)。一方、「退職して、無職(専業主婦)になった」者は24.9%となり、無職も含め「正社員以外の働き方に変えた」者は全体の47.2%となっている。また、妊娠がわかった時に正社員として働いていた者に、妊娠・出産・育児をきっかけに正社員以外の働き方に変えたことがあるかを聞いた(図:1.-2-1)。「正社員を継続した」者は53.8%(49.3%+4.5%)、「正社員以外の働き方(無職含む)に変えた」者は46.2%であった。これを現在の雇用形態別に見ると(図:1.-2-2)、現在「パート・アルバイト」と「無職」の者では、約85%が「正社員以外の働き方(無職含む)に変えた」としている。さらに、「正社員ではない働き方に変えた」者が具体的にどのような働き方に変えたのかを見ると、「退職して、無職(専業主婦)になった」という回答が79.2%に上っていた。結婚で全体の約半数が、妊娠・出産・育児で更に半数が正社員を辞め、最終的な正社員継続者は4分1にまで減っている。

3. 企業: “女性に比べ、男性の能力が高い傾向にある”と感じる企業が 52.4%
企業に、以下に挙げた能力・特性がより高い傾向にあると感じるのは、男性と女性のどちらだと思うかを聞いた(図:3.-1)。全体では、「男性」18.9%、「どちらかと言えば男性」33.5%、「どちらかと言えば女性」8.9%、「女性」2.6%、「男女で差はない」36.0%という結果になった。これらの能力について、男女差を否定している企業も約4割存在しているが、女性よりも男性の方が高いとする企業も多い。能力・特性の各項目を見ると、「組織や人を管理・統括すること」に関しては、その能力が高い傾向にあるのは「男性」「どちらかと言えば男性」という回答が合わせて67.4%に上っている。「男女で差はない」という回答も28.2%あるものの、「女性」「どちらかと言えば女性」は合わせても4.4%となっており、男性に優位性を感じている企業が圧倒的に多い。一方、「基本的なコミュニケーション能力」や「情勢や流行など敏感に情報収集する力」は、「女性」「どちらかと言えば女性」とする女性派の回答割合が高く、男性派の回答割合と拮抗している。


4. 企業: 女性正社員の育児休業取得 企業の25.3%が否定的
企業に、女性正社員が育児休業を取得することに対してどのように考えているかを聞いた(図:4.-1)。全体では、「育児休業を取得し、復職してほしい」が30.4%、「どちらかと言えば、育児休業を取得し、復職してほしい」が44.3%となり、女性正社員の復帰を希望する意向が7割以上を占めた。一方で、「育児休業を取得せずに退職してほしい」と考える企業(「どちらかと言えば」も含む)も25.3%存在している。これを女性管理職の有無で見ると、女性管理職がいる企業の方が、いない企業よりも「育児休業を取得し、復職してほしい」の回答割合が15ポイント以上高くなり、女性正社員の復帰をより強く望んでいる。一方、「どちらかと言えば、育児休業を取得せずに退職してほしい」「育児休業を取得せずに退職してほしい」という回答は、女性管理職がいない企業で3割を超えており、女性管理職がいる企業といない企業では、女性の育児休業取得に関する意識に違いが見られる。



5. 既婚女性: 育児の専念期間に対する考えが、退職時期に影響
回答者全員に、子供が何歳くらいまでは母親が育児に専念(働きに出ずに、母子で過ごす時間を確保)すべきかを聞いた(図:5.-1)。結果は「2歳未満」18.6%、「2〜3歳未満」26.0%、「3歳〜小学校入学前」19.7%となり、合わせて6割以上が「小学校入学前」まで母親が育児に専念すべきと考えている。一方、「『母親は育児に専念しなければならない』という考えはない」という回答も17.1%あった。また、母親の育児専念期間を長く考えている者ほど、妊娠・出産・育児で「正社員以外の働き方に変えた」割合が増える傾向にある。一方、母親の育児専念期間が「2歳未満」と比較的短かったり、「『母親は育児に専念しなければならない』という考えはない」と考えている者は、妊娠・出産・育児の際も正社員を継続している割合が多い。



女性が「働き続けられる」には

6. 企業: 育児介護休業法での義務施策についても、「対応していない」が40%以上
企業に、女性正社員の育児等を支援する制度・施策が、就業規則等でどのように定められているかを聞いた(図:6.-1)。「育児休業(原則1歳まで)」は、「制度・施策があり、適用範囲は〈( )内の〉条件と同じである」が52.3%となり、半数を超えている。それ以外の施策は、実施状況の違いに加え「制度・施策はない」との回答が多いのが目を引く。特に「子の看護休暇」「法定時間外労働の制限」「深夜業の禁止」は、現在、育児介護休業法で義務化されているにもかかわらず、「制度・施策はない」と回答した企業が4割を超えており、経営者層の認識不足がうかがえる。なお、育児介護休業法の改正により、2012年7月以降「短時間勤務」「所定外労働の免除」は全事業所に義務化される。それでもなお、約4割の企業に「制度・施策はない」のが現状となっている。


7. 既婚女性: 家事・育児に対する協力度合が家族は、「配偶者」で65%
回答者全員に、「配偶者」及び「自分の親」「配偶者の親」(いずれも親がいる場合)の、普段の家事・育児への協力度合を聞いた(図:7.-1)。普段の家事・育児への協力度合は、高い順に「配偶者」、「自分の親」、「配偶者の親」となっている。しかし、「配偶者の親」の協力があるのは3 割未満で、約6 割は「協力はない」「どちらかと言えば協力はない」と回答している。雇用形態別に見ると、正社員で働いている場合は他の雇用形態に比べ、「配偶者」「自分の親」「配偶者の親」のいずれでも協力度合は高くなっている。

調査は、人と仕事研究所のホームページへの会員登録(無料)でご覧いただけます。
アイデム 人と仕事研究所  http://apj.aidem.co.jp/


<株式会社アイデム 会社概要>
http://www.aidem.co.jp
新聞折込求人紙「しごと情報アイデム」(関東圏・静岡県・関西圏・福岡県)、求人フリーペーパー「ジョブアイデム」企画・発行、求人サイト「イーアイデム」運営。その他、キャリア開発支援(セミナー・講師派遣)や、労働市場調査(パートタイマー白書・賃金調査等)など、人と企業に関わる情報やサービスを提供。2011年8月より新卒人材紹介事業も展開。有料職業紹介事業/ 13-ユ-304636厚生労働大臣許可  設立/1971年2月10日  拠点数/全国46ヵ所  年商/211億7250万円(2011年8月決算実績) 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-4-10 電話/03-5269-8711(代)


<取材に関する問い合わせ>
株式会社アイデム 広報担当/浜道・望月 電話:03-5269-8780 kouhousitu@aidem.co.jp





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