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三菱重工サーマルシステムズ、環境負荷が少ないR32冷媒を使用した欧州市場向けビル用1ファンマルチ室外機を開発

6機種をラインアップして12月から順次販売開始

◆ 単相・三相交流でそれぞれ4、5、5.5馬力の3機種をラインアップ
◆ 小型・軽量化を実現する1ファン構造を引き続き採用しながら、効率性などをさらに向上




三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ株式会社(社長:楠本 馨、本社:東京都千代田区)は、欧州現地法人のMitsubishi Heavy Industries Air-conditioning Europe, Ltd.(MHIAE)を通じ、R32冷媒を用いたビル用1ファンマルチ室外機を欧州市場向けに2020年12月から順次販売します。空調設備に採用する冷媒について環境負荷の少ないR32冷媒などへの転換が世界各国で進むなか、欧州においてこれまで主流であったR410A冷媒が使用量削減の流れにあることを受けて新たに開発したものです。

[画像: https://prtimes.jp/i/25611/176/resize/d25611-176-163382-0.jpg ]


今回開発した6機種は、主に一般家庭で利用される電源である単相交流と、多くの電気を使う工場などで利用される電源である三相交流で、それぞれ4、5、5.5馬力の3機種をラインアップしました。欧州市場におけるメイン機種でR410A冷媒を使用する現行機「Micro KX」シリーズのR32冷媒仕様であり、小型・軽量化を実現した1ファン構造を引き続き採用しています。また、R32冷媒の物質特性に合わせて室外機内の冷媒分配方式を変更し、熱交換器の性能を最大限引き出すことで効率性をさらに高めました。加えて圧縮機のモータを分布巻から集中巻タイプに変更し、中間能力時の性能を改善するとともに、待機電力を減らして期間効率の向上も実現しています。

R32冷媒は、オゾン層破壊係数(ODP:Ozone Depletion Potential(注1))が0で、地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential(注2))は従来のR410A冷媒に比べて約1/3と、熱移動効率や安全性、環境への配慮などといったあらゆる側面で高い効率を有する冷媒として注目されています。2016年10月の「モントリオール議定書・キガリ改正」を受け、気候変動防止に向けた取り組みが世界中で強化されるなか、ビル用マルチ室外機の分野においては既存設備のR32冷媒への転換が求められており、将来的な更新需要の増加が見込まれています。

三菱重工サーマルシステムズは、引き続き店舗・オフィス用エアコンやビル空調システムをはじめとした空調機器の販売やサービスを軸に、お客様の利便性や操作性への配慮はもちろん、地球環境にも配慮した企業活動を続けていきます。

(注1)オゾン破壊係数(ODP:Ozone Depletion Potential)とは、かつて冷媒として広く用いられていたCFC-11(トリクロロフルオロメタン)を1.0とした場合の相対値としてあらわす係数で、値が小さいほどオゾン層に与える破壊効果が少なくなります。
(注2)地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)とは、CO2を1.0とした場合の相対値としてあらわす係数で、値が小さいほど環境性に優れます。
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