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Robot of Everything 〜人が運転するあらゆる機械にロボット技術を〜

イノベーションワークショップ2016「AIで起こすビジネス革命」第2回 

フューチャー イノベーション フォーラム(代表:牛尾治朗・ウシオ電機株式会社会長、金丸恭文・フューチャー株式会社会長兼社長、略称:FIF)は、7月6日にイノベーションワークショップ2016の第2回を開催しました。
本ワークショップは次世代リーダーの育成と業界を超えた企業同士の交流を深める場として2007年にスタートしました。本年は「人工知能(AI)で起こすビジネス革命」をテーマに全3回シリーズで開催します。AIで新しいビジネスモデルを創り出すベンチャー企業やAIをビジネスに活用している企業の先進事例をみながら、実際の現場でAIをどのように活用するのか、またAIによってビジネスがどう変わるのかを議論します。




[画像: http://prtimes.jp/i/4374/181/resize/d4374-181-855451-1.jpg ]


【開催概要】
講演者:株式会社ZMP 代表取締役社長 谷口 恒
テーマ:Robot of Everything 〜人が運転するあらゆる機械にロボット技術を〜
日 時:2016年7月6日(水) 18:00 〜 20:30
会 場:フューチャー株式会社

【講演概要】
「Robot of Everything」をミッションに掲げる株式会社ZMP(以下ZMP)は、日本発のロボットベンチャーとして、2008年から人工知能(AI)を活用した自動運転技術とロボット技術の開発に取り組んでいる。自動走行システムを搭載した研究開発用のプラットフォームを自動車メーカーに提供しているほか、自動運転車による無人タクシーサービスの実用化に向け、株式会社DeNAと「ロボットタクシー株式会社」を設立して実証実験を進めており、地方が抱える交通弱者問題や地域の活性化に貢献したいと挑戦を続けている。イノベーションの源泉はコラボレーションであるという信念のもと、今後も様々な企業との協業を進め、日本から世界へイノベーションを起こしていくことを目指す。

◆ 自動運転技術開発のパイオニア ZMP
ロボット技術や人工知能(AI)の進化にともない、世界の自動車メーカーやIT企業が自動運転車の開発に力を入れている。日本でも開発競争が激化しているが、ZMPは2008年から本格的に自動運転技術の開発に乗り出し、その技術を物流や土木・建築、農業など幅広い領域に応用した事業を展開している。
2001年の設立当初は、二足歩行の人型ロボットを開発していたが、高度な技術が必要な反面、ニーズが不透明なことから発想を転換。自律移動で培ってきた“周辺環境を認識・判断し、操作する技術”をすでに実用化されている分野に応用すれば、新たな需要が掘り起こせると考え、裾野の広い自動車産業に目をつけた。現在は自動車メーカーや部品会社に、自動走行システムを搭載した研究開発用のプラットフォームを提供しているほか、自律移動・自律航行の要素技術を応用した物流支援ロボットやドローンなどの開発・販売、サービス提供を行っている。また自動運転車による無人タクシーサービスの実現を目指して、株式会社DeNAと合弁会社「ロボットタクシー株式会社」を設立。2016年春には神奈川県藤沢市の公道で実証実験を行った。乗車したモニターからは「走りがスムーズ」「主人の運転よりも安心」「自動運転カーで知らない土地に行ってみたい」と好評だ。
自動運転車の普及には、法整備が急がれる。現在、無人自動運転は国際条約で認められていないが、日本政府が2020年の東京オリンピックに向けて規制緩和を進めているように、世界中でこうした動きが加速している。自動運転車が走り回る社会は目前にあり、新たな交通手段としての期待は大きい。

◆ 社会の課題を解決するロボット技術
高齢化や過疎化が進む地方では、路線バスの廃線やタクシー会社の廃業によって、移動手段を持たない「交通弱者」が急速に増えている。とりわけ自動車は地方では貴重な移動手段だが、運転に不安を覚えて免許を返納する高齢者も多く、交通手段の確保は切実な問題となっている。こうした課題を解決できるのが、ロボットタクシーだ。スマートフォンで配車から決済までを行えて便利なうえ、人件費がかからないため安い料金で利用できる。病院や介護施設の巡回ルートに活用すれば、公共インフラとして利便性が高まり、交通アクセスがよくなることで観光客の増加も見込まれる。ロボットタクシーは地方創生の切り札であり、地域経済の活性化につなげたいと考えている。
物流業界では慢性的な人手不足と経費の上昇が大きな課題だが、その解決策として開発したのが、物流支援ロボット「CarriRo」だ。高齢者や女性でも楽に運ぶことができ、1台目の台車を自動追従する機能を備える。決められたエリアを自動走行する機能の開発も進めており、荷物の無人配送が可能となる予定だ。ビッグデータと連携させれば、商品の出入荷や検品作業、在庫管理もできる。作業員の負荷が軽減するだけでなく、「現場の見える化」によって業務改善や経営効率化に大いに役立つと期待している。
また2015年8月には、ソニー株式会社と合弁会社「エアロセンス株式会社」を設立し、ドローン事業にも乗り出した。建設・土木現場での測量などを行っているが、医療の地域格差の解消に向けて、今後は自律移動型の無人航空機を使って、離島や遠隔地に医薬品を届ける輸送サービスも手掛けていく。2016年秋以降、アフリカのザンビアで医療品の輸送を目的とした物流サービス普及促進事業を始める予定だ。またルワンダ政府はアフリカの貨物輸送のハブとなるべく、国内に44ヵ所のドローン専用空港の建設を計画している。この全空港へドローンを納品したいと考えており、世界の空を舞台にドローン輸送事業のパイオニアを目指す。

◆ コラボレーションからイノベーションを
「Robot of Everything」はZMPのミッションであり、あらゆる分野にロボット技術を応用することで、より安全で楽しく便利なライフスタイルが創造できると考えている。各分野にある日本の高い技術力を組み合わせれば、世界が驚くような日本ならでは先端ビジネスが必ず生まれるはずだ。
そのために欠かせないのが、コラボレーションである。イノベーションの源泉はコラボレーションにほかならない。だからこそ当社は積極的に他業種との協業を進めてきた。たとえばロボットタクシー事業はDeNA、無人航空機によるドローン事業はソニーと合弁会社をつくり、互いの技術や強みを活かした新しい事業、新しいサービスの開発に取り組んでいる。
コラボレーションを成功させるための秘訣は、“楽しむ”ことだと思う。2020年の東京オリンピック、さらにその先に向けて、今後も様々な分野において常にコラボレーションの可能性をさぐり、日本から世界へイノベーションを起こしていきたいと考えている。


【本ワークショップに関するお問い合わせ】
 FIF事務局 TEL:03-5740-5817
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