ボッシュ、2015年暫定業績を発表。売上高が初めて700億ユーロ(約9.4兆円*)を突破
[16/01/28]
提供元:PRTIMES
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イノベーションとネットワーク化が成長の原動力に
ボッシュ・グループは2015年に初めて700億ユーロ(約9.4兆円)を超える売上高を達成しました(暫定値)。売上の前年比伸び率は約10% で、利益も改善し、支払金利前税引前利益(EBIT)が特別要因を含めて約50億ユーロ(約6,700億円)に上りました。なお、特別要因を除いた後の利益は45億ユーロ(約6,000億円)となります。売上高利益率(EBIT)は約6.5%で、同一条件で計算した場合の前年実績を上回りました。自己資本比率は健全なレベルにあり、BSH Hausgerate GmbHとRobert Bosch Automotive Steering GmbHの完全子会社化のために10億ユーロ単位の資金を費やしたにもかかわらず、高水準の流動性を維持しています。「私たちは技術革新力をばねに、厳しいビジネス環境と市場の低迷を乗り切り、2015年も成長傾向を維持することができました。業績改善の最大の原動力となったのは、ネットワーク化ソリューションを相次いで打ち出せたことです」と、ボッシュ取締役会会長のフォルクマル・デナー(Volkmar Denner)は述べました。
ボッシュが形づくるデジタル革命
ボッシュでは現在、とりわけIoT(モノのインターネット化)によるネットワーク化をベースに、事業変革が進んでいます。その一部は根本的なレベルで進んでいます。ボッシュはIoTの3つのレベルのすべてでアクティブに事業活動をしている、世界で唯一の会社です。ボッシュ・グループはネットワーク化を実現するための基礎技術、たとえばセンサーやソフトウェアを提供するだけでなく、それをベースにした新しいサービスの開発を進めています。「センサー、ソフトウェア、そしてサービスに関する専門知識を駆使し、私たちはネットワーク化された世界を形づくり、新しいビジネスチャンスを切り拓こうとしています。そんな私たちにとって、『デジタル革命』は脅威ではなく、それどころか大きなチャンスだと考えています」とデナーは述べています。たとえば数週間前にボッシュ・グループは、スマートホーム市場への参入を明らかにし、ラスベガスで開かれたCES国際家電ショーで、ボッシュは社内で開発したスマートホームシステムを初めて公開しました。
2015年のビジネスセクター別業績動向
2015年の売上動向は、傘下の4つのセクターによってばらつきが見られました。ボッシュの財務担当取締役兼ボッシュ取締役会副会長のシュテファン・アーセンケルシュバウマー(Stefan Asenkerschbaumer)は、「2015年に私たちは多くの分野で、市場地位と競争力の向上、マーケットシェアの拡大を達成できました」と述べています。世界の自動車産業が需要低迷に苦しむ中、モビリティ ソリューションズセクターは暫定値ながら、売上を大幅に伸ばすことができました。2015年の同セクターの売上高は計417億ユーロ(約5.6兆円)と、前年比12%の増加を記録しました。なかでも好調だったのが、ガソリン/ディーゼル燃料の噴射システム、ドライバー アシスタンス システム、インフォテインメントシステムです。消費財セクターも非常に堅調な成長を遂げ、売上高は前年比9.3%増の172億ユーロ(約2.3兆円)となりました。このセクターでひときわ売れ行きが好調だったのは、コードレスタイプの電動工具と、ネットワーク機能に対応したコンロなどの家電製品です。エネルギー・建築関連テクノロジーセクターの成長率は11%で、売上高は51億ユーロ(約6,800億円)となり、前年に比べて大幅に増加しました。この成長の要因として、サービス、大型インフラ事業向けのセキュリティーシステムのほか、ネットワーク化されたスマート空調ソリューションが挙げられます。産業機器セクターでは、世界的な機械産業の活動低迷の影響が続いており、売上高は前年比1.7%減の66億ユーロ(約8,800億円)に後退しました。ドライブ&コントロール テクノロジー事業部も2015年に、機械市場における重要なセグメントのさらなる景気後退の影響を受けました。
2015年の地域別業績動向
欧州での事業は2015年に力強い動きを示しました。売上は前年に比べて確かな伸びを記録し、暫定値では売上高は前年比4.2%増の375億ユーロ(約5兆円)に上りました。他の欧州諸国と同様、ドイツ国内も順調に推移しました。売上が大きく伸びた地域は北米で、売上高を前年比で24%伸ばし、126億ユーロ(約1.7兆円)を達成できました。一方の南米では、なお困難な状況が続き、それがボッシュ・グループの売上動向にも影を落としています。暫定決算報告によれば、2015年の売上高は14億ユーロ(約1,900億円)と、前年に比べて13%減少しました。アジア太平洋地域では、ボッシュは前年比16%増にあたる191億ユーロ(約2.6兆円)の売上を達成しました。ボッシュが長期的に大きな潜在性があると見ているアフリカでも、2015年に事業拡大の努力が続けられました。
従業員数は欧州、アジア太平洋地域と米国で増加
ボッシュ・グループの従業員数は、2015年12月31日時点、全世界で約37万5,000人に達し、2015年に約1万7,600人増加しました。従業員が特に増えた地域は、中部および東ヨーロッパ、ドイツ、アジア太平洋地域と米国です。職種別では、ボッシュは特にITスペシャリストの獲得に力を注いでいます。
2016年の展望 – 慎重ながら楽観的
ボッシュは2016年について、世界経済の成長率が2.8%程度にとどまると予想しています。「特定の地域、特定の業種分野で市場の一段と大幅な変動に備える必要を感じています」とアーセンケルシュバウマーは述べています。地政学的に2016年の情勢は複雑で、少なからぬ不安要因を抱えています。このような状況下においても、ボッシュはこれまでの成長傾向を維持し、さまざまな分野で市場の平均以上の成長率を実現したいと考えています。ボッシュは長期的な事業発展の可能性を確保するために多額の投資を行ってきましたが、利益と売上高利益率(EBIT)はさらに改善する見通しです。
ネットワーク化ソリューションで、より簡単でシンプル、そしてより良い暮らしを実現
ボッシュは戦略的な目標として、コネクテッドモビリティ、コネクテッドプロダクション、そしてコネクテッドエネルギーシステムとビルディングのためのソリューションを提供することを掲げています。この目標に沿うかたちで、ボッシュは2015年にいくつもの新しいソリューションを発表しました。「ネットワーク化のためのテクノロジーは、資源の枯渇や都市化など、私たちの行く手に待ち構える課題を克服するための重要なカギとなります」(デナー)。その一例が、スマートにネットワーク化されたビルシステムです。ビルのシステムをネットワーク化すると、エネルギー消費量を最大40%節約することができます。2020年までに、世界の総世帯数の15%にあたる2億3,000万世帯にスマートホームソリューションが導入される見通しです。デナーはこう続けます。「コネクテッドテクノロジーとシステムは、あらゆるユーザーが直観的かつ簡単に操作できるものである必要があります」。そのため、ボッシュがスマートホームシステムの開発で特に重視しているのが、ユーザーエクスペリエンスです。新しいシステムは、単一のプラットフォームをベースに、空調設備や家電製品、オーディオ/ビデオ機器、照明、さらにセキュリティーシステムなどの機器類をスマートにネットワーク接続でき、スマートホームの機器類はすべてスマートフォンやタブレット端末から1つのアプリで遠隔操作できるようになっています。
得意分野の強みを活かして新しい世界に進出
「私たちはスマートホームやコネクテッドインダストリーなど新しい市場の扉を開く努力を続ける一方で、既存の市場にある機会も逃さず掴み取っていきたいと考えています」とデナーは述べています。そうした機会には、モビリティの電動化も含まれます。2015年にボッシュが行ったM&Aの中でとりわけ重要なものの1つが、米国のバッテリー技術のスタートアップ企業であるSeeo社の買収で、これによりボッシュは固体バッテリーセルのパイオニア的なノウハウを手に入れることになりました。デナーはこれについて、「この事業が進化論的に発展するのか、既存の産業基盤を覆すようなかたちで発展するのかはともかく、ボッシュは将来もその一翼を担い続けます」と述べています。ボッシュは、二輪車と商用車セグメントにも大きな可能性があると見ています。市場と顧客のニーズにより良く応えていくために、ボッシュは最近、それぞれのセグメントを担当する専門の部門を発足させました。自動化、電動化、ネットワーク化というモビリティの3つの重要なトレンドは、商用車と二輪車にも長期的な影響を与えることになる見込みです。商用車セグメントでは、事故の減少に向けて自動化が次第に重要な役割を担うようになってきました。二輪車関連では、現在標準的に用いられているキャブレターシステムの代わりに燃焼噴射システムを採用することで、燃費を向上し、特に発展途上国で資源の保護に貢献できると考えています。
温室効果ガスの減少 – ディーゼルエンジンなくして実現不可能
これに関連してデナーはまた、地球温暖化防止の目標を達成する上でのディーゼル技術の重要性を次のように強調しました。「例えばEUが掲げる意欲的なCO2排出削減目標ひとつをとっても、ディーゼル技術なくして達成は望めません。」ディーゼル車が排出するCO2は、ガソリン車と比べてはるかに少量です。「都市部の大気の質と粒子状物質(PM)の議論において、ディーゼルは問題の一部ではなく、問題解決策のひとつとして捉える必要があります」とデナーは述べています。ディーゼル車の最新のフィルター技術は、自車の微粒子排出を抑制するだけでなく、大都市の大気に含まれる、他の原因に由来する微粒子もフィルタリングできるという意味で、「ディーゼルは空気清浄器」と言えるでしょう。デナーは、ディーゼルパワートレインはさらに改良されるという確信を改めて表明しました。「ボッシュには実際の走行条件下を含め、ディーゼルの窒素酸化物(NOx)の排出量を非常に低いレベルに抑える技術があります。ディーゼル車が現行の大気汚染防止基準をテストベンチ上だけでなく、路上走行中でも達成できるようにすることが私たちの開発目標です」とデナーは続けました。そうした立場から、ボッシュは最近より現実的な排出ガステストサイクル、そして路上での排気ガス測定を導入する案を支援する立場を明確にしています。デナーはまた、中立的な試験機関による量産車の定期的な排出ガスの検査の導入に賛意を表明しています。
摘要:2015年の売上高と、以前に開示された2014年の売上高490億ユーロとの差異の一因は、BSH Hausgeräte GmbHとRobert Bosch Automotive Steering GmbHが今回初めて完全連結対象になったことによるものです。増収額のうち、150億ユーロ分は主に事業基盤構成の変化によるものです。
*本プレスリリースで公表した売上高は2015年の平均為替レート(1EURO=134.3円)で換算されています。
ボッシュ・グループは2015年に初めて700億ユーロ(約9.4兆円)を超える売上高を達成しました(暫定値)。売上の前年比伸び率は約10% で、利益も改善し、支払金利前税引前利益(EBIT)が特別要因を含めて約50億ユーロ(約6,700億円)に上りました。なお、特別要因を除いた後の利益は45億ユーロ(約6,000億円)となります。売上高利益率(EBIT)は約6.5%で、同一条件で計算した場合の前年実績を上回りました。自己資本比率は健全なレベルにあり、BSH Hausgerate GmbHとRobert Bosch Automotive Steering GmbHの完全子会社化のために10億ユーロ単位の資金を費やしたにもかかわらず、高水準の流動性を維持しています。「私たちは技術革新力をばねに、厳しいビジネス環境と市場の低迷を乗り切り、2015年も成長傾向を維持することができました。業績改善の最大の原動力となったのは、ネットワーク化ソリューションを相次いで打ち出せたことです」と、ボッシュ取締役会会長のフォルクマル・デナー(Volkmar Denner)は述べました。
ボッシュが形づくるデジタル革命
ボッシュでは現在、とりわけIoT(モノのインターネット化)によるネットワーク化をベースに、事業変革が進んでいます。その一部は根本的なレベルで進んでいます。ボッシュはIoTの3つのレベルのすべてでアクティブに事業活動をしている、世界で唯一の会社です。ボッシュ・グループはネットワーク化を実現するための基礎技術、たとえばセンサーやソフトウェアを提供するだけでなく、それをベースにした新しいサービスの開発を進めています。「センサー、ソフトウェア、そしてサービスに関する専門知識を駆使し、私たちはネットワーク化された世界を形づくり、新しいビジネスチャンスを切り拓こうとしています。そんな私たちにとって、『デジタル革命』は脅威ではなく、それどころか大きなチャンスだと考えています」とデナーは述べています。たとえば数週間前にボッシュ・グループは、スマートホーム市場への参入を明らかにし、ラスベガスで開かれたCES国際家電ショーで、ボッシュは社内で開発したスマートホームシステムを初めて公開しました。
2015年のビジネスセクター別業績動向
2015年の売上動向は、傘下の4つのセクターによってばらつきが見られました。ボッシュの財務担当取締役兼ボッシュ取締役会副会長のシュテファン・アーセンケルシュバウマー(Stefan Asenkerschbaumer)は、「2015年に私たちは多くの分野で、市場地位と競争力の向上、マーケットシェアの拡大を達成できました」と述べています。世界の自動車産業が需要低迷に苦しむ中、モビリティ ソリューションズセクターは暫定値ながら、売上を大幅に伸ばすことができました。2015年の同セクターの売上高は計417億ユーロ(約5.6兆円)と、前年比12%の増加を記録しました。なかでも好調だったのが、ガソリン/ディーゼル燃料の噴射システム、ドライバー アシスタンス システム、インフォテインメントシステムです。消費財セクターも非常に堅調な成長を遂げ、売上高は前年比9.3%増の172億ユーロ(約2.3兆円)となりました。このセクターでひときわ売れ行きが好調だったのは、コードレスタイプの電動工具と、ネットワーク機能に対応したコンロなどの家電製品です。エネルギー・建築関連テクノロジーセクターの成長率は11%で、売上高は51億ユーロ(約6,800億円)となり、前年に比べて大幅に増加しました。この成長の要因として、サービス、大型インフラ事業向けのセキュリティーシステムのほか、ネットワーク化されたスマート空調ソリューションが挙げられます。産業機器セクターでは、世界的な機械産業の活動低迷の影響が続いており、売上高は前年比1.7%減の66億ユーロ(約8,800億円)に後退しました。ドライブ&コントロール テクノロジー事業部も2015年に、機械市場における重要なセグメントのさらなる景気後退の影響を受けました。
2015年の地域別業績動向
欧州での事業は2015年に力強い動きを示しました。売上は前年に比べて確かな伸びを記録し、暫定値では売上高は前年比4.2%増の375億ユーロ(約5兆円)に上りました。他の欧州諸国と同様、ドイツ国内も順調に推移しました。売上が大きく伸びた地域は北米で、売上高を前年比で24%伸ばし、126億ユーロ(約1.7兆円)を達成できました。一方の南米では、なお困難な状況が続き、それがボッシュ・グループの売上動向にも影を落としています。暫定決算報告によれば、2015年の売上高は14億ユーロ(約1,900億円)と、前年に比べて13%減少しました。アジア太平洋地域では、ボッシュは前年比16%増にあたる191億ユーロ(約2.6兆円)の売上を達成しました。ボッシュが長期的に大きな潜在性があると見ているアフリカでも、2015年に事業拡大の努力が続けられました。
従業員数は欧州、アジア太平洋地域と米国で増加
ボッシュ・グループの従業員数は、2015年12月31日時点、全世界で約37万5,000人に達し、2015年に約1万7,600人増加しました。従業員が特に増えた地域は、中部および東ヨーロッパ、ドイツ、アジア太平洋地域と米国です。職種別では、ボッシュは特にITスペシャリストの獲得に力を注いでいます。
2016年の展望 – 慎重ながら楽観的
ボッシュは2016年について、世界経済の成長率が2.8%程度にとどまると予想しています。「特定の地域、特定の業種分野で市場の一段と大幅な変動に備える必要を感じています」とアーセンケルシュバウマーは述べています。地政学的に2016年の情勢は複雑で、少なからぬ不安要因を抱えています。このような状況下においても、ボッシュはこれまでの成長傾向を維持し、さまざまな分野で市場の平均以上の成長率を実現したいと考えています。ボッシュは長期的な事業発展の可能性を確保するために多額の投資を行ってきましたが、利益と売上高利益率(EBIT)はさらに改善する見通しです。
ネットワーク化ソリューションで、より簡単でシンプル、そしてより良い暮らしを実現
ボッシュは戦略的な目標として、コネクテッドモビリティ、コネクテッドプロダクション、そしてコネクテッドエネルギーシステムとビルディングのためのソリューションを提供することを掲げています。この目標に沿うかたちで、ボッシュは2015年にいくつもの新しいソリューションを発表しました。「ネットワーク化のためのテクノロジーは、資源の枯渇や都市化など、私たちの行く手に待ち構える課題を克服するための重要なカギとなります」(デナー)。その一例が、スマートにネットワーク化されたビルシステムです。ビルのシステムをネットワーク化すると、エネルギー消費量を最大40%節約することができます。2020年までに、世界の総世帯数の15%にあたる2億3,000万世帯にスマートホームソリューションが導入される見通しです。デナーはこう続けます。「コネクテッドテクノロジーとシステムは、あらゆるユーザーが直観的かつ簡単に操作できるものである必要があります」。そのため、ボッシュがスマートホームシステムの開発で特に重視しているのが、ユーザーエクスペリエンスです。新しいシステムは、単一のプラットフォームをベースに、空調設備や家電製品、オーディオ/ビデオ機器、照明、さらにセキュリティーシステムなどの機器類をスマートにネットワーク接続でき、スマートホームの機器類はすべてスマートフォンやタブレット端末から1つのアプリで遠隔操作できるようになっています。
得意分野の強みを活かして新しい世界に進出
「私たちはスマートホームやコネクテッドインダストリーなど新しい市場の扉を開く努力を続ける一方で、既存の市場にある機会も逃さず掴み取っていきたいと考えています」とデナーは述べています。そうした機会には、モビリティの電動化も含まれます。2015年にボッシュが行ったM&Aの中でとりわけ重要なものの1つが、米国のバッテリー技術のスタートアップ企業であるSeeo社の買収で、これによりボッシュは固体バッテリーセルのパイオニア的なノウハウを手に入れることになりました。デナーはこれについて、「この事業が進化論的に発展するのか、既存の産業基盤を覆すようなかたちで発展するのかはともかく、ボッシュは将来もその一翼を担い続けます」と述べています。ボッシュは、二輪車と商用車セグメントにも大きな可能性があると見ています。市場と顧客のニーズにより良く応えていくために、ボッシュは最近、それぞれのセグメントを担当する専門の部門を発足させました。自動化、電動化、ネットワーク化というモビリティの3つの重要なトレンドは、商用車と二輪車にも長期的な影響を与えることになる見込みです。商用車セグメントでは、事故の減少に向けて自動化が次第に重要な役割を担うようになってきました。二輪車関連では、現在標準的に用いられているキャブレターシステムの代わりに燃焼噴射システムを採用することで、燃費を向上し、特に発展途上国で資源の保護に貢献できると考えています。
温室効果ガスの減少 – ディーゼルエンジンなくして実現不可能
これに関連してデナーはまた、地球温暖化防止の目標を達成する上でのディーゼル技術の重要性を次のように強調しました。「例えばEUが掲げる意欲的なCO2排出削減目標ひとつをとっても、ディーゼル技術なくして達成は望めません。」ディーゼル車が排出するCO2は、ガソリン車と比べてはるかに少量です。「都市部の大気の質と粒子状物質(PM)の議論において、ディーゼルは問題の一部ではなく、問題解決策のひとつとして捉える必要があります」とデナーは述べています。ディーゼル車の最新のフィルター技術は、自車の微粒子排出を抑制するだけでなく、大都市の大気に含まれる、他の原因に由来する微粒子もフィルタリングできるという意味で、「ディーゼルは空気清浄器」と言えるでしょう。デナーは、ディーゼルパワートレインはさらに改良されるという確信を改めて表明しました。「ボッシュには実際の走行条件下を含め、ディーゼルの窒素酸化物(NOx)の排出量を非常に低いレベルに抑える技術があります。ディーゼル車が現行の大気汚染防止基準をテストベンチ上だけでなく、路上走行中でも達成できるようにすることが私たちの開発目標です」とデナーは続けました。そうした立場から、ボッシュは最近より現実的な排出ガステストサイクル、そして路上での排気ガス測定を導入する案を支援する立場を明確にしています。デナーはまた、中立的な試験機関による量産車の定期的な排出ガスの検査の導入に賛意を表明しています。
摘要:2015年の売上高と、以前に開示された2014年の売上高490億ユーロとの差異の一因は、BSH Hausgeräte GmbHとRobert Bosch Automotive Steering GmbHが今回初めて完全連結対象になったことによるものです。増収額のうち、150億ユーロ分は主に事業基盤構成の変化によるものです。
*本プレスリリースで公表した売上高は2015年の平均為替レート(1EURO=134.3円)で換算されています。