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ARM Cortex(TM)-M3ベースの超低消費電力マイコンSTM32Lシリーズの拡充と量産開始を発表




低消費電力用途に最適なSTM32Lマイコンが
コンティニュア・ヘルスケア・アプリケーションをサポート
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エレクトロニクス分野における多種多様なアプリケーションに半導体を提供する
世界的半導体メーカーで、マイクロコントローラ(以下マイコン)の主要
メーカーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、
32bitマイコンであるSTM32Lシリーズの拡充を発表しました。内蔵Flashメモリ
容量が256KBおよび384KBの製品が同シリーズに加えられたことにより、組込み
アプリケーション・エンジニアに32KBから384KBの内蔵Flashメモリの選択肢を
提供します。 同シリーズは既に量産を開始しており、最初の製品(Flashメモリ
容量:64KBおよび128KB)が2011年3月末までに出荷される予定です。内蔵Flash
メモリ容量が32KBの製品は、2011年第2四半期に出荷される予定です。

STM32Lは、ARM(R) Cortex(TM)-M3をベースとした超低消費電力マイコンで、最大
32MHz時に33DMIPSの性能を発揮します。STM32Lシリーズは、ピン配置・
ソフトウェア・ペリフェラルの完全な互換性を有した180品種以上で構成される
STM32ファミリ(32bit)に属しており、最高の柔軟性を提供します。

STM32Lは、ST独自の低損失な専用プロセス技術(130nm)と最適化された省電力
アーキテクチャを組合わせ、業界をリードする省エネルギー性を提供します。
また、STの超低消費電力製品プラットフォームであるEnergyLite(TM)を採用して
いるため、設計者は性能・機能・バッテリ寿命を最適化し、エコ設計等の電力
効率基準に対応することができます。さらに、タッチセンサ・アプリケーション
向けには、第3世代STMTouchの静電容量型タッチ検出ファームウェア・
ライブラリが使用可能で、STの8bitマイコン STM8ファミリおよび32bitマイコン
STM32ファミリの200品種以上の製品をサポートします。

またSTは、STM32LのUSBドライバがコンティニュア・ヘルス・アライアンス(1)
認定のアプリケーションで使用可能になったことを発表しました。完全な認定は
2011年第1四半期末に予定されています。医療機器用USBインタフェースの成功は、
PHDC(Personal Healthcare Device Class)と呼ばれる専用製品の標準化と開発
を促進しました。この新しいクラスによって、トレーニング用時計、血圧モニタ、
体温計、体重計、血糖値計等の健康関連機器をホストに接続できるようになり、
ユーザとフィットネス・コーチまたは患者と医師のコミュニケーションが可能に
なります。

STのマイクロコントローラ製品事業部ジェネラル・マネージャであるMichel
Buffaは、次の様にコメントしています。「超低消費電力のSTM32Lシリーズは、
最先端の組込みアプリケーション開発者のために、消費電力と性能の最適な
バランスを実現します。STM32Lシリーズに新たなメモリ容量が追加され、
コンティニュア・ヘルス・アライアンスの認定を取得したことで、ヘルスケア
からコンスーマ、産業分野に渡る幅広い市場の低消費電力アプリケーションに
向けた第1候補のマイコンとなるでしょう。」

価格
10000個購入時の単価は、STM32L151(内蔵Flashメモリ:32KB、LQFP48
パッケージ)が1.60ドル、STM32L152(内蔵Flashメモリ:128KB、LQFP100
パッケージ)が2.81ドルです。

STM32Lシリーズの技術情報

・コンティニュアPHDC準拠USBパッケージ
USB PHDCは、ヘルスケア分野の発展を目的としたオープンな業界団体
「コンティニュア・ヘルス・アライアンス」に認可・採用された初の有線通信
トランスポート層です。同団体にはSTをはじめ、世界中の230社以上が加盟して
います。

STは、フィールドにおけるファームウェア・アップデート用の大容量ストレージ、
ヒューマン・インタフェース機器、オーディオおよびDFU等、医療機器用USB
スタックをUSBクラスの完全なセットと共にSTM32L上に搭載したPHDC USB
パッケージを提供します。このスタックは、USB PHDCおよびIEEE-11073に準拠し、
コンティニュア規格に対応したデバイスとホスト間の通信を可能にします。
また、USB 2.0フルスピードをサポートするSTM32Lシリーズは、携帯型機器での
利用も可能です。

・セキュリティおよび安全システム
STM32Lシリーズは、優れた電力効率に加え、フレキシブルな電圧低下リセット、
ECC(誤り訂正符号)サポートを備えた内蔵Flashメモリ、メモリ保護ユニット
(MPU)、JTAGヒューズ等、データのセキュリティと安全なシステム動作に
向けた数多くの機能を搭載しています。 これらの機能は、安全な製品動作と、
コードとユーザ・データの厳重な管理を必要とする多くのアプリケーションに
推奨される機能です。

・EnergyLite(TM)プラットフォーム・アーキテクチャ
STの超低消費電力EnergyLite(TM) プラットフォームが、業界をリードする
STM32Lの電力効率を実現しています。同プラットフォームは、STの8bitマイコン
であるSTM8Lファミリにも共通しており、独自の130nmプロセス技術に基づいて
います。超低リーク電流になるよう最適化されている同プラットフォームは、
マイコンがアクティブ時またはスリープ時に効率を最大化します。 さらに、
内蔵Flashメモリは、STが開発した独自の低消費電力Flashメモリ技術を採用して
います。DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)機能がペリフェラルを
アクティブ状態に保ち、アプリケーション実行中にFlashメモリおよびCPUを
オフにすることで大幅な省電力化を実現します。また、STM32Lの内蔵LCD
ドライバによって、より使いやすく、安価で、小型のアプリケーション設計が可能
です。

・超低消費電力モード
STM32Lシリーズは、プロセス技術に基づく省電力化に加えて、開発者が
アプリケーションの消費電力を最適化できる多数の機能を備えています。6種の
超低消費電力モードにより、特定の時点において最も低い消費電力でタスクを
完了します。

 使用可能モード(1.8Vおよび3V@25℃)

  ・低消費電力RUNモード(32kHz時):9μA(1.8V / 3V)
  ・低消費電力スリープ・モード(タイマ1個動作):4.9uA(1.8V/3V)
  ・ストップ・モード:1.3μA(1.8V)および1.6μA(3V)(リアル・タイム・
クロック(RTC動作)、コンテキスト維持、RAM内容保持)
  ・ストップ・モード:0.48μA(1.8V)および0.5μA(3V)(RTC停止、
コンテキスト維持、RAM内容保持)
  ・スタンバイ・モード:1.0μA(1.8V)(RTC動作、バックアップ・
レジスタ維持)
  ・スタンバイ・モード:0.3μA(RTC停止、バックアップ・レジスタ維持)

STM32Lには低消費電力RUNモードと低消費電力スリープ・モードの2種類の低消費
電力モードがあるため、超低消費電力レギュレータおよびオシレータを使用する
ことにより、低周波数動作時の電力消費を大幅に削減できます。 レギュレータ
によって、電流消費を電源電圧から独立させることができます。

・電力効率
STM32Lは、電圧の動的スケーリングを備えています。これは、速度と電圧を
実行時に動的に変更し、性能を損なわずに電力効率を高めることができる電力
効率化システムであり、特に中・低動作周波数に適しています。通常RUNモード
でのFlashメモリの電流は222uA/MHzという低さであり、STM32Lは180uA/DMIPS
という低い消費/性能比を実現しています。

さらに、STM32Lの回路は、低電圧で高性能を発揮するように設計されているため、
バッテリ駆動機器の再充電までの長時間動作を可能にします。内蔵アナログ機能
は、1.8Vへの電源電圧低下時の動作が可能です。デジタル機能は低い電源電圧
(1.65V)での動作が可能なので、バッテリ駆動機器のバッテリ電圧低下までの
時間を引き延ばすことができます。

・256KBおよび384KBのFlashメモリ内蔵製品の特徴
新しい256KBおよび384KBのFlashメモリを内蔵したSTM32Lは、書込み時読出し
操作用のデュアル・バンクFlashメモリ、外部メモリ・インタフェース、追加の
通信ペリフェラル、SDIOインタフェース、ロー・バイアス・オペ・アンプ(最大
3個)、32bitタイマ、および40チャネルADコンバータ(39チャネル:タッチ検出
対応)を搭載しています。

・STMTouch(TM)ファームウェア・ライブラリ
第3世代STMTouchの静電容量型タッチ検出ファームウェア・ライブラリは、電荷
移動によるタッチ検出をサポートし、高感度、高ノイズ耐性を実現します。
さらに、同時チャネル検出がCPU使用率を低減して、アプリケーション機能と
電力消費量の最適化を容易にします。このライブラリはホイールおよびスライダ
の詳細な制御も可能にします。僅か3個のマイコンI/Oをセンサ・チャネルとして
使用し、256レベルの分解能を備えます。

STMTouchファームウェア・ライブラリを使用したタッチ制御は、メモリ使用量が
低く、最小限のSTM32Lペリフェラルしか必要としないので、ユーザ・
インタフェースとアプリケーション・タスクを1個のデバイスに統合することが
できます。さらに、PCベースのSTM Studioは、タッチ検出ライブラリと共に使用
され、センサの反応を視覚的に表現する使いやすいGUIにより、タッチ検出
パラメータを調整することができます。

(1)コンティニュア・ヘルス・アライアンスは、パーソナル・ヘルスケアの質的
向上のために複数の企業が協力するヘルスケアおよびテクノロジーに関する
オープンな非営利団体です。

EnergyLiteはSTマイクロエレクトロニクスの登録商標です。その他のすべての
商標または登録商標はそれぞれの所有者の財産です。

STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに革新的な半導体
ソリューションを提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、高度な
技術力と設計ノウハウ、そして幅広いIP(Intellectual Property)
ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力を駆使することに
より、マルチメディア・コンバージェンスとパワー・アプリケーションにおいて
他社の追随を許さないリーダーとなることを目指しています。2010年の売上は
103.5億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人: http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語): http://www.st.com

◆ お客様お問い合わせ先
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
MMSグループ
TEL:03-5783-8240 FAX:03-5783-8216
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