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資生堂、第10回中国化粧品学術研討会において優秀な研究論文に贈られる「1等賞」「2等賞」「3等賞」をトリプル受賞 〜先進の研究成果を中国向けスキンケア化粧品に応用〜

 資生堂は、中国香料香精化粧品工業協会が主催する、第10回中国化粧品学術研討会(2014年9月12〜14日、中国・杭州市)における優秀論文として、「1等賞」「2等賞」「3等賞」をトリプル受賞しました。優秀論文は研究内容に加え、中国化粧品業界の技術進歩への貢献が評価されたものです。また、本学会で最も優秀な研究に贈られる「1等賞」については、資生堂として通算5回目の受賞です。

 「1等賞」を受賞した研究論文の技術は、資生堂(中国)研究開発中心有限公司(資生堂中国リサーチセンター)が中心となって研究を進めた成果で、本年10月に発売する中国向けスキンケア化粧品「オプレ エターナル リバイタライジングセラム」に応用していきます。
 また、「3等賞」を受賞した研究論文の技術は、中国向けスキンケア化粧品「ウララ マルチバイタライジングライン(2013年6月発売)、プライムライン(2014年9月発売)」に応用しています。

《受賞した研究論文の概要》
【1等賞】
 (論文タイトル)
  中国女性における肌の老化関連酵素ゼラチナーゼの発現に関する研究とゼラチナーゼ抑制剤配合化粧品の開発
 (発表者 )
  資生堂中国リサーチセンター 李 賢玉
 (論文の概要)
  肌の老化促進因子である酵素「ゼラチナーゼ」に着目し、中国5都市(北京、上海、成都、ハルピン、ウルムチ)在住の女性、延べ1,500名以上を対象に大規模な肌調査を実施しました。調査の結果、肌のゼラチナーゼ量は、紫外線ケア商品の使用頻度、日照時間の地域差と関連があることを見出しました。
  そこで、中国向け抗老化スキンケア化粧品の開発を目的に、ゼラチナーゼ活性を抑えることができる植物成分の探索を行いました。その結果、「マンゴスチン樹皮エキス」に優れた効果を見出すとともに、このエキスを配合した美容液の有効性をゼラチナーゼ活性が高まっている中国女性の肌で実証しました。

【2等賞】
 (論文タイトル)
  ITS手法を用いた化粧品素材の皮膚感作性評価法開発
 (発表者)
  資生堂リサーチセンター 跡部 朋美(品質評価センター)
 (論文の概要)
  皮膚感作性(アレルギー性)は、極めて複雑な生体プロセスを経て発生するため、1つの代替試験法だけで発生有無の判別が難しい現状にあります。そこで、総合的に評価する方法(ITS手法)に基づき、複数の代替試験法を組合せて判別の精度を高めるとともに、アレルギー性の強さの予測も可能な評価法の開発を進め ました。 3つの代替試験法(h-CLAT, SH test, ARE assay)から得られる特性値を用いてArtificial Neural Networkという解析手法によって、in vivo試験でのアレルギー性の強さの予測が可能な評価システムを確立しました。その結果、予測値と実測値はほぼ良好な相関が得られ、アレルギー性の強さの予測を含め精度よく評価可能であることが確認できました。

【3等賞】
 (論文タイトル)
  D-アミノ酸:皮膚恒常性維持機能やバリア回復機能等を有する新規アミノ酸群
 (発表者)
  資生堂リサーチセンター 東條 洋介(化粧品基盤研究センター)
 (論文の概要)
  九州大学と共同で生体内の20種類を超える遊離アミノ酸について、L体(L-アミノ酸)とD体(D-アミノ酸)を分離・定量できる世界初の分析装置を開発し、肌中のアミノ酸について研究を進めました。 その結果、ヒトの肌にも複数の遊離D-アミノ酸が存在することを明らかにしました。具体的には、バリア機能を回復させる(D‐グルタミン酸)、酸化から守る(D‐アスパラギン酸)といった健やかで美しい肌を維持するための機能があることを実証しました。また、ヒト細胞を用いて、肌の生まれ変わりに欠かせない基底膜を保護する(D-アラニン)、紫外線から守る(D-メチオニン)といった機能が示唆されました。

《第10回中国化粧品学術研討会と論文賞について》
 ・開催日:9月12日(金)〜14日(日)
 ・開催地:浙江省 杭州市
 ・中国において2年に1度開催される、化粧品に関する研究発表と学術討論の一大発表会です
 ・論文賞には、中国国内外の多くの企業・大学・研究機関が参加し、中国化粧品産業の技術進歩に貢献する優秀な論文が選考されます
 ・今回の論文賞には、86件の応募があり、1等賞(1題)、2等賞(6題)、3等賞(14題)、優秀賞(20題)が選出され、1等賞、2等賞の論文は学会で口頭発表・学術討論が行われました
 ・資生堂は、第3回(2000年)より本学会に参加し、1等賞は第4回(2002年)、第5回(2004年)、第6回(2006年)、第9回(2012年)に続き5回目の受賞となります

【ご参考】 本学会における資生堂の受賞歴
 ○ 第3回(2000年)
  2等賞 精神ストレスの皮膚への影響と香りによる改善効果
 ○ 第4回(2002年)
  1等賞 植物組織培養技術を応用した新皮膚賦活性薬剤サイコエキスBSの開発
  3等賞 O/W/O型マルチプルエマルションの特性と応用
 ○ 第5回(2004年)
  1等賞 肌荒れの発生機序と新規有効成分の開発に関する研究
  2等賞 ビタミンA誘導体安定配合製剤の開発
  3等賞 乾燥肌およびニキビ肌用化粧品への生薬の応用とその効果の分析
 ○ 第6回(2006年)
  1等賞 血管新生が仲介する新しい光傷害メカニズムの解明とそのメカニズムに立脚した傷害防止成分の開発
 ○ 第9回(2012年)
  1等賞 アジア人の肌における光老化皮膚でみられる黄色化と、真皮カルボニル化との関連
  2等賞 新規独自開発成分"EPDME(角層エモリエント成分、Dimethyl ether of random copolymer of ethylene oxide and propylene oxicide)"はSDS(ドデシル硫酸ナトリウム、Sodium dodecyl sulfate)で誘導された乾燥肌の角層細胞間脂質の構造性を改善する
  3等賞 耐水性、洗浄性に優れた刺激応答性ポリマー被覆粉末の開発とサンスクリーン製剤への応用
  優秀賞 in vivo SPF試験条件を反映した新規in vitro SPF試験法

資生堂は、第3回(2000年)より本学会に参加しています。


▼プレスリリース
http://www.shiseidogroup.jp/releimg/2337-j.pdf?rt_pr=tr196

▼ 資生堂グループ企業情報サイト
http://www.shiseidogroup.jp/?rt_pr=tr196
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