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大林組とNEC、バックホウ自律運転システムの適用範囲と工種を拡大

〜共創活動により多様な建設現場での自律施工を実現〜




株式会社大林組(本社:東京都港区、代表取締役 社長:蓮輪賢治、以下 大林組)と、日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼CEO:森田隆之、以下 NEC)は、共同開発した「バックホウ自律運転システム」を改良し、各種センサやカメラをバックホウに設置することにより、屋内外を問わず多様な建設現場へ適用範囲を拡大しました。

2社は、2019年のバックホウ自律運転システムの開発以降、建設現場での利用拡大に向けて共創活動を続けてきました。従来のシステムでは、トンネル工事現場などバックホウの作業場所が固定化された建設現場を対象とし、バックホウの動きや盛土の掘削・積み込みポイントを算出するための各種センサやカメラをトンネルの天井などに固定していました。

今回、センサやカメラの認識機能を高度化し、バックホウに設置することで、屋内外を問わず状況が変化する多様な現場環境においても、従来と同様の精度で自律運転が可能となりました。さらに、地表面以下を掘らない掘削や土砂の清掃、盛土の積み替え等ができる制御機能の向上や、外部接続機能(連携インターフェース)の追加により、複数台の建設機械が連動して協調運転するよう制御する建機フリートマネジメントシステム(建設FMS)を通じて、他の自動化・自律化重機と連携させた作業ができます。

[画像: https://prtimes.jp/i/78149/213/resize/d78149-213-3dd05661a55d6f0a3f3e-0.png ]

写真1_バックホウに設置されたセンサやカメラ

本システムは、大林組が実施した福島県飯舘村における建設機械の自動・自律運転の現場実証(※1)にて適用しました。

本システムの特長は以下のとおりです。

1.現場環境と工種の適用範囲が拡大
従来はトンネルの天井など高所に固定されていた各種センサやカメラをバックホウに設置したことにより、移動をしても姿勢・位置や周辺環境から、掘削ポイントや積み込みポイントを正確に判断できるため、多様な現場環境への適用を可能にしました。また、NECの適応予測制御技術(※2)を活用することで、地表面の土砂のみを対象とした掘削制御技術を開発しました。これにより、盛土工事や造成工事における土砂の積み込み作業の自律化を実現しました。

2.工事作業における省力化の拡大
従来はあらかじめ堆積された土砂の積み下ろしだけに対応していましたが、任意の地点に運搬され積み下ろされた土砂の積み替え作業や、積み下ろし場所の清掃作業を自律化する制御技術を今回開発しました。これにより、自律運転で行える作業内容が増えるため、現場労働者の作業の負荷軽減・省力化を実現しました。

3.施工管理システムとの連携の実現
自律運転を外部からの指示によって実行し、他の自動化・自律化重機と連携するために、建設FMSなどの管理システムとの連携インターフェースを開発しました。バックホウの制御と並行して建設FMSからの指示を処理できるため、自律運転を妨げることなく他の重機との連携が可能です。

【各社のコメント】
大林組は、建設DXの一環としてロボティクスコンストラクション構想(※3)を提唱し、建設現場の安全性と生産性の向上を目指した技術開発を行っています。今後、さらなる建設機械の遠隔操作や自動・自律運転による工事現場の無人化に向けた開発、実証、現場適用を進めることで働く人のウェルビーイングを実現していきます。

NECは、重機の遠隔自律施工の普及に向けて、建設現場で活用できるソリューションの開発を進め、遠隔自律施工を建設現場のみならず、製造プラントや産廃施設など、様々な産業の自律化を促進し、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。また、ネットワークを柔軟に活用し、人・モノに必要なデータを賢くつなぐ「NEC Smart Connectivity(※4)」の提供を推進し、建設現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速することで、建設事業者様の課題解決に貢献していきます。

以上

※1 福島県飯舘村における建設機械の自動・自律運転の現場実証
https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20220422_1.html
[動画]
全編版: https://youtu.be/7lj2kc8WlqQ
短縮版: https://youtu.be/LM5hrs7li3w

※2 適応予測制御技術
制御対象の動特性の変化に適応する「適応制御」と、制御対象の動きを予測することで応答遅延に対応する「予測制御」を融合したNEC独自の制御技術

※3 ロボティクスコンストラクション構想
動的CPS(Cyber Physical Systems)の技術により、現実空間とサイバー空間を結ぶ建設プロセスを高度化させる構想。施工においては遠隔化・自動化・自律化に活用することで、人を活かし、やりがいをつくり、人的にも環境的にも持続可能な建設プロセスの実現をめざす
[動画]
https://youtu.be/YFgJ4HU8Og4

※4 NEC Smart Connectivity
NECが培ってきたネットワークの技術や関連ソリューションの知見・実績を活かした、ネットワークサービスの総称。5GからWi-Fiまでネットワークを活用し、社会インフラや製造、リテールなどさまざまな領域において、これまでつながることのなかったサービス・データを安全に柔軟につなぎ、デジタルトランスフォーメーションを実現
https://jpn.nec.com/solution/smart_connectivity/index.html

<本件に関するお問い合わせ先>
[大林組]コーポレート・コミュニケーション室 広報課
E-Mail:press@ml.obayashi.co.jp

[NEC]ネットワークサービス企画統括部
E-Mail:contact@nwsbu.jp.nec.com
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