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ヤヌス・キナーゼ阻害剤「ROH-201」の国内後期第二相試験開始のお知らせ

ロート製薬株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:杉本 雅史、以下「ロート製薬」)は、日本たばこ産業株式会社(本社:東京都港区、社長:寺畠 正道、以下「JT社」)が創製したヤヌス・キナーゼ阻害剤(JAK:Janus Kinase阻害剤)(一般名:デルゴシチニブ)を当社開発コードROH-201(以下「本剤」)として研究開発を進め、2022年9月より後期第二相試験を開始いたしました。

ロート製薬はロートグループ総合経営ビジョン2030 Connect for Well-beingを掲げ、人々の更なるWell-beingにつなげるために、医療用点眼用薬の領域に注力しています。その取組の一つとして、2018年3月にJT社とライセンス契約を締結し、眼科領域の治療薬として本剤の開発を進めています。
ヤヌス・キナーゼは細胞のチロシンキナーゼの一種であり、細胞内の免疫活性化シグナル伝達に重要な役割を果たします。本剤はこの働きを阻害し免疫反応の過剰な活性化を抑制することで眼疾患を改善することが期待されます。この度シェーグレン症候群患者を含むドライアイ患者を対象とした前期第二相試験が終了し、後期第二相試験を開始いたします。引き続き本剤の開発を進め、患者様の目を健康にすることで、世の中のWell-beingに貢献してまいります。

<用語解説>
・チロシンキナーゼ
タンパク質を構成するアミノ酸の一種であるチロシンにリン酸を付加するリン酸化酵素であり、細胞の増殖、生存、発達や分化に関与し、細胞内の免疫活性化シグナル伝達に重要な役割を果たす酵素群の総称です。ヤヌス・キナーゼはその一種になります。
・シェーグレン症候群
免疫のバランスが崩れる事により涙腺や唾液腺が障害される臓器特異的な症状を有し、難病指定を受けている自己免疫疾患です。眼科領域では涙腺が障害されることでドライアイ症状を伴い重症化しやすいと言われています。

<JT社について>
JT社はグローバルたばこメーカーであり、その製品は130以上の国と地域で販売されています。加えて、医薬事業及び加工食品事業も展開し、さまざまな事業活動をおこなっています。JT社は主に「循環器・腎臓・代謝」「免疫・炎症」「中枢」領域での研究開発機能を担い、グループ会社である鳥居薬品株式会社が国内での製造及び販売機能を担っています。
JT社はデルゴシチニブを、アトピー性皮膚炎を適応症とした軟膏剤として開発を進め2020年1月に製造販売承認を受け、「コレクチム(R)軟膏」という製品名で販売しています。
詳しくは、https://www.jti.co.jp/をご覧ください。
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