J.D. パワー 2023年米国保険デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査(SM)
[23/06/22]
提供元:PRTIMES
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〜損保各社、増加する見込み客を取り込むためにデジタルチャネルを強化するも、保全サービスに課題〜
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である J.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間5月23日に、J.D. Power 2023 U.S. Insurance Digital Experience Study(SM)(J.D. パワー 2023年米国保険デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査(SM))の結果を発表した。
本調査は損害保険会社の典型的な保全サービス*1 を利用している既存顧客を「保全サービス(Service)部門」、見積り依頼をした見込み客を「保険契約(Shopping)部門」として、デジタルチャネルでの消費者体験を聴取したもので、2つのセグメントで結果を発表している。
損害保険業界では、保険料の歴史的な引き上げにより、新規見積りや保険会社の変更を希望する顧客数が過去最高を記録している*? 。
本調査によると、保険契約においては各社がデジタルチャネルを通じてこれらの顧客のニーズにうまく対応していることがわかった。しかし、既存顧客に対するデジタルチャネルを介した保全サービスにおいては総合満足度が低下した。
*1 「オンライン・アカウントの設定」、「アカウントへのログイン」、「コンタクト情報の変更」、「契約の確認」、「請求プロセスの確認」、「車両の追加・変更」等のサービスを指す。本年リリースでは、「保全サービス(Service)部門」と部門名を変更した。
*? J.D. Power Quarterly Shopping LIST Report https://discover.jdpa.com/hubfs/Files/Industry%20Campaigns/Insurance/2022USINSLISTQ4Report1242023.pdf
2023年調査の主なポイントは以下の通り:
保険契約における顧客体験は改善されたが、デジタルチャネルはまだ改善が必要
損害保険会社の「保険契約部門」におけるデジタルサービスの総合満足度は、前年比+22ポイント上昇したものの、わずか521ポイント(1,000ポイント満点)にとどまった。銀行や航空会社など他業界のデジタルツールと比べて、損害保険業界のデジタルツールの顧客満足度はまだまだ改善の余地が見られる。
保全サービスにおけるデジタルチャネルの満足度は低下
「保全サービス部門」でのデジタルチャネルの総合満足度は702ポイントで、前年比-3ポイントとなった。顧客が必要な情報を見つけられないことが、満足度最大の足かせとなった。
損保会社のウェブサイトやモバイルアプリで情報を見つけられず、結局電話をしなければならなかった顧客が42%おり、その場合の満足度スコアは最も低く698ポイントであった。
モバイルアプリのパフォーマンスに大きなばらつき
「保全サービス部門」では、モバイルアプリのパフォーマンスに大きな格差があることがわかった。
モバイルアプリを利用している顧客のうち、満足度の高い上位25%の満足度は872ポイントで、他のどのチャネルよりも大幅に高かった。
しかし、モバイルアプリを利用している顧客のうち、満足度の低い下位25%の満足度は、上位グループと比較して-305ポイント低い567ポイントとなった。
従来型の損害保険会社はデジタル保全サービスや保険契約でインシュアテックに差をつける
デジタルチャネルでの保全サービスや保険契約に対する総合満足度は、デジタルネイティブなインシュアテック各社と比較すると、従来型の損害保険会社の方がわずかに高くなった。
保険契約情報のリサーチという指標ではインシュアテック各社が上回っているが、その他の主要な要素では、従来型の損害保険会社が同等かそれ以上のパフォーマンスを見せた。
従来型の損害保険会社は、デジタル決済、連絡先検索、プロフィール更新の機能において特に高いパフォーマンスを示した。
J.D. パワー インシュアランス・ビジネス・インテリジェンス部門 シニアディレクター スティーブン・クルーソンのコメント
「損害保険業界では今、歴史的なレベルでの顧客離れが起きており、各社のデジタルチャネルは新規顧客の獲得だけでなく、顧客との関係構築や既存顧客の維持に果たす重要な役割としてスポットライトが当てられている。保険契約に関しては、各社がその扱い方を正しく理解し始めているが、既存顧客への保全サービスに関しては、銀行や航空会社などの他業界で提供されているベストインクラスのサービスに大きく遅れをとっている。損害保険会社が顧客生涯価値を高めるには、この点を重視する必要がある。」
本調査の共同実施者であるCorporate Insight社社長、マイケル・エリソン氏のコメント
「保険加入者の大半が一番避けたいのは、基本的な保全サービスに関する質問をしたり対応を求めたりするために保険会社に電話することである。損害保険会社のデジタルソリューションの使いやすさとアクセスのしやすさは、新規顧客の獲得と既存顧客の維持の両方にますます大きな役割を果たすようになってきている。」
顧客満足度ランキング
<保全サービス(Service)部門>
第1位:Amica(アミカ)(735ポイント)
第2位:GEICO(ガイコ)(731ポイント)
第3位:Progressive(プログレッシブ)(722ポイント)
[画像1: https://prtimes.jp/i/42677/218/resize/d42677-218-34cf93685b14626bbc11-0.jpg ]
<保険契約(Shopping)部門>
第1位:American Family (アメリカンファミリー)(549ポイント)
第2位:Farmers(ファーマーズ)(547ポイント)
第3位:Automobile Club Group(AAA、全米自動車協会)(543ポイント)
[画像2: https://prtimes.jp/i/42677/218/resize/d42677-218-1c76e111a43f6cb8b038-0.jpg ]
《J.D. パワー 2023年米国保険デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査(SM)概要》
年に1回、損害保険会社に対して見積りを依頼する見込み客と、従来の保全サービスを利用している既存顧客を対
象に、デジタルチャネルでの消費者体験に対する満足度を明らかにする調査。
金融サービスおよびヘルスケア業界における競合情報分析およびユーザーエクスペリエンス調査の大手プロバイダ
ーであるCorporate Insight社と提携して実施している。今回で12回目の実施となる。
■実施期間:2023年1月〜3月 ■調査方法:インターネット調査
■調査対象:米国の損害保険会社のデジタルチャネル利用者
■調査回答者数:11,146人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を 基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影 響度が大きい順に以下の通り。
【保全サービス(Service)部門】:「情報・コンテンツ」(27%)、「ウェブサイト/モバイルアプリの見やすさ」(25%)、「操作のしやすさ」(25%)、「読み込みの速さ」(24%)
【保険契約(Shopping)部門】:「ウェブサイト/モバイルアプリの見やすさ」(26%)、「操作のしやすさ」(25%)、「読み込みの速さ」(25%)、「情報・コンテンツ」(24%)
*本報道資料は、現地時間5月23日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2023-us-insurance-digital-experience-study
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
Corporate Insight社について:
Corporate Insight社は、25年以上にわたり米国の主要な金融サービスおよびヘルスケア機関に対する競合情報分析、ユーザーエクスペリエンス調査、およびコンサルティングサービスの業界リーダーとして認められています。 業界最高レベルの研究プラットフォームと実際の顧客体験を分析するユニークなアプローチは、企業が市場での競争力を高めるのに役立ちます。詳細についてはcorporateinsight.comにアクセスしてください。
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である J.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間5月23日に、J.D. Power 2023 U.S. Insurance Digital Experience Study(SM)(J.D. パワー 2023年米国保険デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査(SM))の結果を発表した。
本調査は損害保険会社の典型的な保全サービス*1 を利用している既存顧客を「保全サービス(Service)部門」、見積り依頼をした見込み客を「保険契約(Shopping)部門」として、デジタルチャネルでの消費者体験を聴取したもので、2つのセグメントで結果を発表している。
損害保険業界では、保険料の歴史的な引き上げにより、新規見積りや保険会社の変更を希望する顧客数が過去最高を記録している*? 。
本調査によると、保険契約においては各社がデジタルチャネルを通じてこれらの顧客のニーズにうまく対応していることがわかった。しかし、既存顧客に対するデジタルチャネルを介した保全サービスにおいては総合満足度が低下した。
*1 「オンライン・アカウントの設定」、「アカウントへのログイン」、「コンタクト情報の変更」、「契約の確認」、「請求プロセスの確認」、「車両の追加・変更」等のサービスを指す。本年リリースでは、「保全サービス(Service)部門」と部門名を変更した。
*? J.D. Power Quarterly Shopping LIST Report https://discover.jdpa.com/hubfs/Files/Industry%20Campaigns/Insurance/2022USINSLISTQ4Report1242023.pdf
2023年調査の主なポイントは以下の通り:
保険契約における顧客体験は改善されたが、デジタルチャネルはまだ改善が必要
損害保険会社の「保険契約部門」におけるデジタルサービスの総合満足度は、前年比+22ポイント上昇したものの、わずか521ポイント(1,000ポイント満点)にとどまった。銀行や航空会社など他業界のデジタルツールと比べて、損害保険業界のデジタルツールの顧客満足度はまだまだ改善の余地が見られる。
保全サービスにおけるデジタルチャネルの満足度は低下
「保全サービス部門」でのデジタルチャネルの総合満足度は702ポイントで、前年比-3ポイントとなった。顧客が必要な情報を見つけられないことが、満足度最大の足かせとなった。
損保会社のウェブサイトやモバイルアプリで情報を見つけられず、結局電話をしなければならなかった顧客が42%おり、その場合の満足度スコアは最も低く698ポイントであった。
モバイルアプリのパフォーマンスに大きなばらつき
「保全サービス部門」では、モバイルアプリのパフォーマンスに大きな格差があることがわかった。
モバイルアプリを利用している顧客のうち、満足度の高い上位25%の満足度は872ポイントで、他のどのチャネルよりも大幅に高かった。
しかし、モバイルアプリを利用している顧客のうち、満足度の低い下位25%の満足度は、上位グループと比較して-305ポイント低い567ポイントとなった。
従来型の損害保険会社はデジタル保全サービスや保険契約でインシュアテックに差をつける
デジタルチャネルでの保全サービスや保険契約に対する総合満足度は、デジタルネイティブなインシュアテック各社と比較すると、従来型の損害保険会社の方がわずかに高くなった。
保険契約情報のリサーチという指標ではインシュアテック各社が上回っているが、その他の主要な要素では、従来型の損害保険会社が同等かそれ以上のパフォーマンスを見せた。
従来型の損害保険会社は、デジタル決済、連絡先検索、プロフィール更新の機能において特に高いパフォーマンスを示した。
J.D. パワー インシュアランス・ビジネス・インテリジェンス部門 シニアディレクター スティーブン・クルーソンのコメント
「損害保険業界では今、歴史的なレベルでの顧客離れが起きており、各社のデジタルチャネルは新規顧客の獲得だけでなく、顧客との関係構築や既存顧客の維持に果たす重要な役割としてスポットライトが当てられている。保険契約に関しては、各社がその扱い方を正しく理解し始めているが、既存顧客への保全サービスに関しては、銀行や航空会社などの他業界で提供されているベストインクラスのサービスに大きく遅れをとっている。損害保険会社が顧客生涯価値を高めるには、この点を重視する必要がある。」
本調査の共同実施者であるCorporate Insight社社長、マイケル・エリソン氏のコメント
「保険加入者の大半が一番避けたいのは、基本的な保全サービスに関する質問をしたり対応を求めたりするために保険会社に電話することである。損害保険会社のデジタルソリューションの使いやすさとアクセスのしやすさは、新規顧客の獲得と既存顧客の維持の両方にますます大きな役割を果たすようになってきている。」
顧客満足度ランキング
<保全サービス(Service)部門>
第1位:Amica(アミカ)(735ポイント)
第2位:GEICO(ガイコ)(731ポイント)
第3位:Progressive(プログレッシブ)(722ポイント)
[画像1: https://prtimes.jp/i/42677/218/resize/d42677-218-34cf93685b14626bbc11-0.jpg ]
<保険契約(Shopping)部門>
第1位:American Family (アメリカンファミリー)(549ポイント)
第2位:Farmers(ファーマーズ)(547ポイント)
第3位:Automobile Club Group(AAA、全米自動車協会)(543ポイント)
[画像2: https://prtimes.jp/i/42677/218/resize/d42677-218-1c76e111a43f6cb8b038-0.jpg ]
《J.D. パワー 2023年米国保険デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査(SM)概要》
年に1回、損害保険会社に対して見積りを依頼する見込み客と、従来の保全サービスを利用している既存顧客を対
象に、デジタルチャネルでの消費者体験に対する満足度を明らかにする調査。
金融サービスおよびヘルスケア業界における競合情報分析およびユーザーエクスペリエンス調査の大手プロバイダ
ーであるCorporate Insight社と提携して実施している。今回で12回目の実施となる。
■実施期間:2023年1月〜3月 ■調査方法:インターネット調査
■調査対象:米国の損害保険会社のデジタルチャネル利用者
■調査回答者数:11,146人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を 基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影 響度が大きい順に以下の通り。
【保全サービス(Service)部門】:「情報・コンテンツ」(27%)、「ウェブサイト/モバイルアプリの見やすさ」(25%)、「操作のしやすさ」(25%)、「読み込みの速さ」(24%)
【保険契約(Shopping)部門】:「ウェブサイト/モバイルアプリの見やすさ」(26%)、「操作のしやすさ」(25%)、「読み込みの速さ」(25%)、「情報・コンテンツ」(24%)
*本報道資料は、現地時間5月23日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2023-us-insurance-digital-experience-study
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
Corporate Insight社について:
Corporate Insight社は、25年以上にわたり米国の主要な金融サービスおよびヘルスケア機関に対する競合情報分析、ユーザーエクスペリエンス調査、およびコンサルティングサービスの業界リーダーとして認められています。 業界最高レベルの研究プラットフォームと実際の顧客体験を分析するユニークなアプローチは、企業が市場での競争力を高めるのに役立ちます。詳細についてはcorporateinsight.comにアクセスしてください。