日本版MaaSの可能性についてまとめたレポート「MaaSがもたらすモビリティ革命」を発行
[19/06/21]
提供元:PRTIMES
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「自動車がないと生活できない」との回答は地方都市部で76%、都心部でも半数以上。地方・都心それぞれの課題に対する「日本版MaaS」の在り方を提言
デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、CEO:永田 高士)は、交通手段に関する利用者調査の結果を踏まえ「日本版MaaS」が目指すべき方向性について考察し、調査レポートをまとめました。
本レポートは、次世代モビリティサービス/MaaS(Mobility as a Service)の概念を検討し、日本が抱える特有なモビリティ課題を明らかにすべく「中核都市部/地方都市部」*1また「世代」別で実施した利用者調査をもとに、日本におけるMaaSの将来像と可能性を分析したものです。
「日本版MaaS」の構造的課題や方向性などの詳細については、以下URLの調査レポートをご覧ください。
MaaSがもたらすモビリティ革命 ―日本版MaaSの可能性―
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/consumer-business/articles/dis/ths-maas.html
日本のモビリティ課題
モビリティ課題は大きく「地域特性×利用シーン」に分類でき、中核都市部では都心の「公共交通網の渋滞・混雑」、また郊外の「ラストワンマイル(最寄り駅から自宅までの交通手段)の不足・不便」が課題として挙げられます。一方で、地方都市部においては公共交通インフラが充分に整備されておらず自家用車に依存している地域がほとんどです。
[画像1: https://prtimes.jp/i/202/225/resize/d202-225-223830-0.png ]
MaaSに対する利用者ニーズ(主な調査結果)
地域別でみると自家用車への依存度は地方都市部でいまだ高い
現状の公共交通機関について利用者が不便に思っている点に関する調査では、下図の通り「自動車がないと生活できないため不便である」との回答が他項目と比較して最も高く、特に地方都市部では76.2%と自家用車依存度の高い傾向が顕著に表れる結果となりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/202/225/resize/d202-225-824753-1.png ]
世代別で見るとMaaSサービスに対する利用意欲は若年層ほど高い
MaaSサービスに対する利用意欲は世代間で差が生じており、日本市場においてまだ提供されていないサービスがゆえのイメージのしづらさや、移動情報や決済情報など個人情報の提供を要するサービスに対する抵抗感が影響していると考えられます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/202/225/resize/d202-225-151584-2.png ]
日本版MaaSの方向性
利用者調査の結果にもあるように、デジタルネイティブ人口が年々増加していく中、MaaSサービスのニーズは今後ますます高まっていくことが予想されます。一方で、上記にあげられた地域それぞれの課題に対し、地方都市部と中核都市部における都心部での日本版MaaSの方向性を以下のように考えます。
地方都市部
公共交通インフラに対する課題感が大きい地方においては、欧州版MaaSのように利便性と収益性のバランスをとるためのMaaSが求められ、「効率化」をテーマにしたサービス構築が求められます。個別のモビリティサービスをどうするかというだけでなく、都市計画や交通計画自体をどうデザインするかという検討から始めることが必要であり、スマートシティなどの次世代のまちづくりの在り方の検討を含め、取り組みを進めることが効果的です。
都心部
若い世代を中心にマルチモーダルでのサブスクリプションのような新しいサービス・料金体系や、移動先でのアクティビティとの連動等の、移動にプラスアルファする“高付加価値化”をテーマとした新しいサービスへの期待が高まってきており、この傾向は今後も加速していくと考えられます。よって都心部におけるMaaSは、「高付加価値化」をテーマにした生活支援サービスの一要素として推進することが求められます。
現状は、利用者によって移動や決済情報などといった個人情報の提供に抵抗感があるという障壁もあげられます。まずは沿線に住む人・働く人・訪れる人にとって、「MaaS」が単なる移動利便性を高めるものではなく、人々の暮らし全体を豊かにするためのものであるということの理解を広げ、「MaaS」によって街の魅力や消費を向上させることが、「日本版MaaS」が目指すべき第一歩と考えます。
アンケート調査について
本調査は公共交通機関の利用者に対して、現状の交通手段に関するアンケートをデロイトが実施したものです。
調査方法 : インターネットを利用したアンケート調査
調査期間 : 2019年4月12日〜15日
調査対象数 : 5,000名
*1
中核都市部:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の人口20万人以上の自治体
地方都市部:上記以外の県における人口20万人以上の自治体
デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、CEO:永田 高士)は、交通手段に関する利用者調査の結果を踏まえ「日本版MaaS」が目指すべき方向性について考察し、調査レポートをまとめました。
本レポートは、次世代モビリティサービス/MaaS(Mobility as a Service)の概念を検討し、日本が抱える特有なモビリティ課題を明らかにすべく「中核都市部/地方都市部」*1また「世代」別で実施した利用者調査をもとに、日本におけるMaaSの将来像と可能性を分析したものです。
「日本版MaaS」の構造的課題や方向性などの詳細については、以下URLの調査レポートをご覧ください。
MaaSがもたらすモビリティ革命 ―日本版MaaSの可能性―
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/consumer-business/articles/dis/ths-maas.html
日本のモビリティ課題
モビリティ課題は大きく「地域特性×利用シーン」に分類でき、中核都市部では都心の「公共交通網の渋滞・混雑」、また郊外の「ラストワンマイル(最寄り駅から自宅までの交通手段)の不足・不便」が課題として挙げられます。一方で、地方都市部においては公共交通インフラが充分に整備されておらず自家用車に依存している地域がほとんどです。
[画像1: https://prtimes.jp/i/202/225/resize/d202-225-223830-0.png ]
MaaSに対する利用者ニーズ(主な調査結果)
地域別でみると自家用車への依存度は地方都市部でいまだ高い
現状の公共交通機関について利用者が不便に思っている点に関する調査では、下図の通り「自動車がないと生活できないため不便である」との回答が他項目と比較して最も高く、特に地方都市部では76.2%と自家用車依存度の高い傾向が顕著に表れる結果となりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/202/225/resize/d202-225-824753-1.png ]
世代別で見るとMaaSサービスに対する利用意欲は若年層ほど高い
MaaSサービスに対する利用意欲は世代間で差が生じており、日本市場においてまだ提供されていないサービスがゆえのイメージのしづらさや、移動情報や決済情報など個人情報の提供を要するサービスに対する抵抗感が影響していると考えられます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/202/225/resize/d202-225-151584-2.png ]
日本版MaaSの方向性
利用者調査の結果にもあるように、デジタルネイティブ人口が年々増加していく中、MaaSサービスのニーズは今後ますます高まっていくことが予想されます。一方で、上記にあげられた地域それぞれの課題に対し、地方都市部と中核都市部における都心部での日本版MaaSの方向性を以下のように考えます。
地方都市部
公共交通インフラに対する課題感が大きい地方においては、欧州版MaaSのように利便性と収益性のバランスをとるためのMaaSが求められ、「効率化」をテーマにしたサービス構築が求められます。個別のモビリティサービスをどうするかというだけでなく、都市計画や交通計画自体をどうデザインするかという検討から始めることが必要であり、スマートシティなどの次世代のまちづくりの在り方の検討を含め、取り組みを進めることが効果的です。
都心部
若い世代を中心にマルチモーダルでのサブスクリプションのような新しいサービス・料金体系や、移動先でのアクティビティとの連動等の、移動にプラスアルファする“高付加価値化”をテーマとした新しいサービスへの期待が高まってきており、この傾向は今後も加速していくと考えられます。よって都心部におけるMaaSは、「高付加価値化」をテーマにした生活支援サービスの一要素として推進することが求められます。
現状は、利用者によって移動や決済情報などといった個人情報の提供に抵抗感があるという障壁もあげられます。まずは沿線に住む人・働く人・訪れる人にとって、「MaaS」が単なる移動利便性を高めるものではなく、人々の暮らし全体を豊かにするためのものであるということの理解を広げ、「MaaS」によって街の魅力や消費を向上させることが、「日本版MaaS」が目指すべき第一歩と考えます。
アンケート調査について
本調査は公共交通機関の利用者に対して、現状の交通手段に関するアンケートをデロイトが実施したものです。
調査方法 : インターネットを利用したアンケート調査
調査期間 : 2019年4月12日〜15日
調査対象数 : 5,000名
*1
中核都市部:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の人口20万人以上の自治体
地方都市部:上記以外の県における人口20万人以上の自治体