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世界税関機構(WCO)の模倣品対策ツールに対応した正規品判定クラウドサービス「C2V Connected」を2016年3月より販売開始

キヤノンMJ ITグループのキヤノンITソリューションズ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:神森 晶久、以下キヤノンITS)は、スマートフォンを利用したクラウド型の正規品判定サービス「C2V Connected(シーツーヴィ・コネクティッド)」の販売を開始します。




近年、模倣品被害が世界的な広がりをみせています。日本においても輸入差止め件数は2014年には3万2千件を超え、過去最多を記録しました(※1)。日本企業の模倣品による被害総額は1,116億円、1社あたりの平均被害額は1.7億円にのぼると報告されています(※2)。

キヤノンITSでは、スマートフォンを使用して正規品か模倣品かの判定を行うことができる「正規品判定システム」を、2013年10月から提供してきました。このたび、世界税関機構(World Custom Organization、以下WCO)が提供する、各国税関向けの模倣品対策ツール「IPM」と連携可能な正規品判定サービスとして、「C2V Connected」を2016年3月より販売開始します。

「IPM」を使用している税関において、模倣品を防止したい事業者が「C2V Connected」と「IPM」の両方を利用し連携することで、当該事業者の商品の購入者だけでなく、当該税関の職員も簡単・正確・スピーディな正規品判定が可能となります。

[画像: http://prtimes.jp/i/1375/246/resize/d1375-246-841229-1.jpg ]



キヤノンITSは、C2V Connected を積極的に拡販し、2020年までに売上50億円を目指すとともに、C2V Connectedの提供を通じて、模倣品被害の撲滅に貢献していきます。

※1 財務省 ホームページ 「平成26年の税関における知的財産侵害物品の差止状況(詳細)」より
※2 特許庁2013年度模倣品被害報告より

■ C2V Connectedの概要
商品に貼付または同梱したIDタグをスマートフォンで読み取り、インターネット経由で正規品かどうかを簡単に確認できるサービスです。「ConnectedTag(コネクティッドタグ)」「標準アプリケーション」「正規品判定クラウドサービス」の3つの要素で構成されます。

1. ConnectedTag
RFID、可変型QRコード、ユニークコード等、オンラインで認証できるID情報を持つタグの商品群の総称です。シールタイプやカードタイプなどバリエーションも豊富で、サイズやデザインも柔軟な対応が可能です。表示言語も出荷先国向けに対応し、家電品、医薬品、高級品、飲食料品など、さまざまな製品に使用できます。

2. 標準アプリケーション
スマートフォンでConnectedTagを読み取るだけで、簡単に正規品判定を行える機能を搭載しています。日本語、英語、中国語に対応しています。

3. 正規品判定クラウドサービス
ConnectedTagを読みとった標準アプリケーションからの照会を受けて、正規品判定の結果を返すためのサービスです。正規品判定の実績データなど、ログのダウンロードも可能です。

■ C2V Connectedの利用メリット
1. オンラインによる効率的な正規品判定
事前知識が必要なく、従来の目視判定に比べ、より簡単・正確・スピーディな判定が可能です。機密性の高い、真贋判定のための情報を公開する必要もありません。

2. 判定時のデータを分析や戦略に活用可能
クラウド上に記録される正規品判定の実績データを導入企業に提供します。これらの情報をマーケティング分析、模倣品対策戦略へ活用できます。

3. 消費者とのコミュニケーションに活用可能
正規品判定時のスマートフォン画面から、消費者を企業のホームページやSNSへ誘導するなど、販促活動、消費者とのコミュニケーションへとつなげる機会を提供します。

■ 販売価格
ConnectedTagを1枚あたり、QRコードタイプで5円〜、RFIDタイプで50円〜で提供します。ConnectedTagを購入した企業には、標準アプリケーションおよび正規品判定クラウドサービスを、無償で提供します。

■ C2V Connectedの実績
C2V Connectedのコア技術は、佳能信息系統(上海)有限公司(以下キヤノンITS上海)が開発したもので、2013年より佳能(中国)有限公司(以下キヤノン中国)で、キヤノン製カメラの正規品判定に使用されています。製品外箱に貼られた、NFC対応のRFIDタグ搭載の封かんシールに、消費者がスマートフォンをかざすだけで、正規品かどうか簡単に確認することができるものです。キヤノンITS上海は、WCOとセキュリティソリューションプロバイダーとしてパートナーシップ契約を締結しました。これは日系企業初となります。

*「C2V Connected」の名称は、消費者(Consumer)自らがスマートフォンで簡単に正規品判定(Verification)を行える機能をコアとすることに由来しています。

<キヤノンITSが提供するRFIDについて>
高セキュリティのIDタグとして、PUF技術の採用で極めて複製が困難な、NFC対応のRFIDタグを提供しています。

<PUF技術について>
ICチップ製造プロセスには、チップ一つずつに対して製造上に発生する固有の差異があり、これをデジタル化して抽出することによって「PUF特徴量(パラメータ)」として利用可能になります。この「PUF特徴量(パラメータ)」は、「発生パターンが予測不可能」「恒久的に維持される」といった、いわば「ICチップの指紋」のような特性を持ち、仮にLSIの回路パターンが不正コピーされても、本物と偽物の区別が可能であることから、偽造防止に極めて有効です。

<NFC(Near Field Communication)機能について>
ISOで規定された国際標準の近距離無線通信技術です。近年のスマートフォンには非接触ICカード機能やリーダー/ライター機能のために搭載が進んでいます。通信方式にはタイプA、タイプB、FeliCa、ISO15693があります。

<WCO(世界税関機構:World Customs Organization)について>
WCOは、国際貿易の発展と、各国の税関制度の調和と統一をめざし、1952年に設立された国際機関です(本部:ベルギー・ブリュッセル)。加盟国と連携し、関税に関する条約や国際貿易のガイドライン等の作成業務や、不正薬物・知的財産侵害物品の取り締まりなど、国際的な技術協力を推進しています。加盟国の拠出金等をもとに運営されており、2015年12月現在、180の国・地域が加盟しています。日本は1964年に加盟しました。

<IPM(アイピーエム:Interface Public-Members)」について>
IPMとは、WCOが開発と運営を行う、各国税関と権利者とを共通のプラットフォームでつなぐ模倣品対策オンラインシステムです。世界で差し止められる模倣品のうち、約7割が税関で発見されると言われており、検査権限のある税関は模倣品差し止めに高い効力を持つことから、権利者グループと、WCOとの協議・連携により、2011年にスタートしました。
IPMでは、IPMメンバー(※3)となった権利者が、真贋判定に使う商標・商品情報をIPMに登録することで、税関職員がその情報を閲覧できるようになります。税関職員と権利者がコミュニケーションできる共通のインターフェースも提供しています。WCOに加盟する180か国のうち、91か国がIPMに参加し、20,000点以上の商品がIPMデータベースに登録されています(2015年12月現在)。

※3 IPMメンバーとなるためには、別途WCOとの契約が必要です。

IPM Connected(アイピーエム コネクティッド)とは:
IPMは2014年にフルモデルチェンジし、「IPM Connected」がスタートしました。「IPM Connected」とは、IPMと、WCOが承認するセキュリティソリューションプロバイダーが提供する真贋判定サービスとの連携を可能にするものです。これにより、IPMメンバーとなった権利者が商品の真贋判定情報をIPMに登録しなくても、税関職員は、モバイル端末のIPMアプリケーションを使って、セキュリティソリューションプロバイダー提供の真贋判定サービスによる認証結果を確認できるようになり、より正確でスピーディな判定がオンラインで行えるようになります。

WCO/IPMおよびIPM Connectedについて(http://www.wcoomd.org


■本件についてのお問い合せ先
キヤノンITソリューションズ株式会社
SIサービス事業本部 ソリューション推進センター 03-5730-7159
C2V Connectedホームページ:https://www.canon-its.co.jp/products/c2v_connected/
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