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J.D. パワー 2023年米国オンライン診療サービス顧客満足度調査(SM)

オンライン診療モバイルアプリは遠隔診療に好ましいチャネルだが、世代間の差は残る




 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間9月28日に、J.D. Power 2023 U.S. Telehealth Satisfaction Study(SM)(J.D. パワー 2023年米国オンライン診療サービス顧客満足度調査(SM))の結果を発表した。
本調査は、オンライン診療サービスについて調べたものであり、保険会社、医療機関を介さずに提供する「直接サービス提供型(Direct-to-Consumer)」と保険会社が給付するサービスの1つとして提供する「保険会社サービス提供型(Payers)」の2つのセグメントの結果を発表している。5回目となる今回調査では、調査設計の変更が行われている。

 コロナ禍ではライフラインとして提供されていたオンライン診療サービスは、日常的な経過観察、軽症の治療、メンタルヘルス・サービスのための便利な手段へと変化している。本年調査によると、ミレニアル世代*? とブーマー世代との間に歴然とした世代間ギャップが生まれていることが確認され、若い患者の間で総合満足度が最も高く、高齢の患者の間では満足度が著しく低くなった。

*? J.D. パワーでは、1946年より前に生まれた人をプレブーマー世代、1946-1964年に生まれた人をブーマー世代、1965-1976年に生まれた人をX世代、1977-1994年に生まれた人をY世代、1995-2004年に生まれた人をZ世代と定義している。Y世代の中で、特に1982-1994年に生まれた人をミレニアル世代と定義している。

2023年調査の主なポイントは以下の通り:

オンライン診療サービスの世代間ギャップが明確に
 オンライン診療サービスに対する総合満足度は698ポイント(1,000ポイント満点)となった。世代別に見ると、Y世代とZ世代で高く(714ポイント)、ブーマー世代とプレブーマー世代で有意に低くなった(671ポイント)。世代間のギャップは「顧客対応(デジタルチャネル)」と「予約の取りやすさ」において最も大きく、高齢の利用者が、オンライン診療サービス事業者の提供するデジタル・インターフェースの利用に問題を抱えていることを示唆している。

信頼性に課題
 ファクター別に見ると、「顧客対応(対人チャネル)」*? と「ニーズを満たす診療サービス」で最も満足度が高いが、「信頼性」に関しては著しく低い。

*?「顧客対応(対人チャネル)」は、医師、医師助手、看護師、診療看護師(本来は医師が実施する診療行為を一定の範囲内で単独で行える上級の看護職)などを指す。

スピードと利便性がオンライン診療の利用を促進
 患者が対面診療よりもオンライン診療を選択する主な理由は、「利便性」(28%)と「迅速な治療」(17%)である。

使いやすさの追求が必要
 オンライン診療サービスを利用する多くの患者が「利便性」、「アクセスのしやすさ」、「時間の節約」などの複合的な理由によりオンライン診療を選択している。事業者においては、患者が簡単に受診できるような体制作りが重要である。患者がデジタルチャネルを「非常に使いやすい」と答えた場合、「あまり使いやすくない」と答えた場合に比べ、総合満足度が172ポイント高い結果となった。

J.D. パワー グローバル・ヘルスケア・インテリジェンス部門マネージング・ディレクター
クリストファー・リスのコメント
「オンライン診療サービスは定着しつつある。コロナ禍収束後、オンライン診療サービス全体の利用が安定するにつれて、オンライン診療サービスは、日常的なケアと継続的なメンタルヘルス診療のために選ばれるはっきりとした傾向が継続的に見られている。さらに、総合満足度は、他のチャネルと比較して、オンライン診療モバイルアプリの利用と関連している。同時に、高齢の患者や、デジタルチャネルに苦戦し、アクセスや使いやすさに課題を抱えている人々など、一部ではオンライン診療サービス導入への大きな障壁が見られる。」

顧客満足度ランキング

【直接サービス提供型(Direct-to-Consumer)】
第1位:CVS(CVSヘルス)(744ポイント)
第2位:MDLIVE(741ポイント)
第3位:Amwell(アムウェル)(739ポイント)
[画像1: https://prtimes.jp/i/42677/254/resize/d42677-254-dae04875814cc1882e3d-0.jpg ]

【保険会社サービス提供型(Payers)】
第1位:UnitedHealthcare(ユナイテッドヘルスケア)(702ポイント)
第2位:Kaiser Foundation Health Plan(カイザー・ファウンデーション・ヘルス・プラン)(701ポイント)
第3位:Humana(ヒューマーナ)(695ポイント)
[画像2: https://prtimes.jp/i/42677/254/resize/d42677-254-270c036fb64619143540-0.jpg ]

《J.D. パワー 2023年米国オンライン診療サービス顧客満足度調査(SM)概要》
年に1回、直近12ヶ月以内のオンライン診療サービスを利用した患者とその家族に対して、もっとも最近利用し
たオンライン診療サービスに対する満足度を聴取し明らかにする調査。今回で5回目の実施となる。

■実施期間:2023年6月〜7月 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:直近12ヶ月以内のオンライン診療サービスを利用した患者及びその家族
■調査回答者数:5,424人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価
を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対す
る影響度が大きい順に、「信頼性」(18%)、「ニーズを満たす診療サービス」(16%)、「顧客対応(対人チ
ャネル)」(16%)、「顧客対応(デジタルチャネル)」(13%)、「診療の受けやすさ」(13%)、「予約の
取りやすさ」(13%)、「時間や費用の節約への貢献」(12%)となっている。

本報道資料は、現地時間2023年9月28日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら 
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2023-us-telehealth-satisfaction-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
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