ファーウェイ輪番CEO: 「インテリジェントなネットワークを構築し、モバイルで新たな世界を」
[17/11/21]
提供元:PRTIMES
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ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)の取締役副会長兼輪番CEOの胡厚崑(ケン・フー)は、同社がGSMA※1およびGTI※2と共催した「第8回グローバルモバイルブロードバンドフォーラム」(11月15日〜16日、英国・ロンドン)で基調講演を行い、世界各国の移動体通信事業者、垂直産業、標準化団体、業界団体を代表する1,400人を超えるリーダーに向けて、あらゆるモノがつながる世界を概説するとともに、世界各国の通信事業者にはさらなる成長に向けた無限の可能性が広がっていることを示しました。
[画像: https://prtimes.jp/i/7389/257/resize/d7389-257-706479-0.jpg ]
現在、世界には2,000万個の輸送コンテナがあり、LED街灯は3億個あります。水道メーターの数は2025年までに18億に達する見込みであり、毎年1億台の自転車が工場から出荷されています。これを踏まえ、胡は次のように述べています。
「こうしたモノそれぞれが、IoTにより新規契約者となる可能性を秘めていますが、すべてのモノがつながる未来を実現するには、通信事業者によるネットワーク性能と管理能力の強化が不可欠です。将来のネットワークはアプリケーション中心かつデータ主導でなければならず、最終的にはインテリジェンスを備えている必要があります。私たちはすべてのモノを接続でき、すべてのモノがつながる未来が来ると信じなければなりません。こうしたビジネスチャンスは現実のものであり、チャンスを掴むには新たなモデルが必要です」
胡はこの新たなモデルを「スケールアウト/スケールアップ アプローチ」と呼んでいます。通信事業者はまず増加する接続数に対応できるようスケールアウトに着手し、これにより収益を生み出します。これがスケールアップへの道筋を拓き、パートナーとの連携によって、多様な産業の個別のニーズに基づく付加価値サービスを開発することができるようになります。
胡はこうした付加価値サービスを実現するために、ネットワークの強化とスマート化の重要性を強調しています。 「通信事業者は4.5世代移動体通信(4.5G)とNB-IoTの展開を加速することで、それを足がかりとしてネットワーク性能の強化と5Gへの道を切り拓くことができます。その後は、O&Mに注意を払う必要があります」
ネットワーク装置の平均的なO&Mコストは、装置自体のコストのおよそ3〜4倍にのぼります。さらに、大規模なネットワーク障害の70%が単純な人為的ミスによるものです。胡は次のように述べています。 「これでは持続的とは言えません。ビッグデータ分析やAIの活用が、よりスマートなネットワーク構築に不可欠となります」
胡は次のように述べています。 「構造的な問題に直面している時は、アーキテクチャのイノベーションが必要です。運用データを活用することで、ネットワークをよりインテリジェントに制御・管理するための一種の『デジタルブレイン』を実現できます。O&Mからサービスプロビジョニングまで、私たちは自動化、最適化、自己修復が可能なネットワークを構築したいと考えています。私たちが目指しているのは完全自律型のネットワークです。こうしたネットワークは、全体のリソース割当をはじめ全体の効率を飛躍的に向上させることにつながります」
この分野におけるファーウェイのめざましい進歩について、胡は次のように述べています。 「ファーウェイはネットワークサイト向けに予防保全システムを開発しています。運用データやAIを活用することでネットワーク障害の最大50%を予測し、お客様のネットワーク障害発生率を20%削減します」
ファーウェイは2025年までに世界中で1,000億もの接続が生まれると予測しています。胡はこうした背景から、インテリジェンスに加えてネットワーク性能を強化する必要性にも言及しました。「モノとモノの大量接続を支えるためには、ネットワーク容量の大幅な増大と遅延短縮に加え、信頼性向上が必要です。しかし、最も重要なのは、これらを実現するには性能向上を牽引するインテリジェントなシステムが必要だということです。ネットワークはかつてないほど複雑化し、アジリティへの要求も高くなっています。従来のネットワーク管理手法ではこうした要求に対応することができなくなります」
胡はさらに続けます。 「現在、あらゆる産業がデジタルテクノロジーやAIを採用しています。こうした動きは、製造業や農業だけでなく、家畜管理、物流、パブリックセーフティなどのサービス産業でも進んでおり、モバイル業界も例外ではありません。モバイルは、こうしたプロセスのイネーブラー、すなわちデジタル変革の基礎となります。それゆえ、私たち自身がいち早くスマート化を実現しなければなりません」
胡はこうした技術的な視点に加え、モバイルエコシステムを強化するには、産業間のギャップを埋める必要があると指摘し、次のように述べています。 「これまで、私たちは人と人をつなぐことに注力してきました。それはいわば1本の木を植えるようなものでした。今、私たちはモノの接続に取り組んでいます。それは、森全体を創り出することにほかなりません。私たちはエコシステムと融合し、ともにこうした森を創出する必要があるのです」
ファーウェイは今回のイベントにおいて、最新の5Gテクノロジーのほか、同社のワイヤレスXラボがコネクテッドカー、コネクテッドロボット、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などの分野において推進している共同研究の成果を披露しました。「グローバルモバイルブロードバンドフォーラム」は、世界各地の通信事業者、垂直産業のほか、バリューチェーンのプレイヤー間でのより深い議論と協業を目指しています。
※1 GSMA:移動体通信産業における世界的な業界団体「GSM Association」の略称。1995 年に設立され、移動体通信事業者を中心に220 か国から1,050 社以上が参加する。
※2 GTI:移動体通信産業においてLTE TDD の普及を推進する団体「Global TD-LTE Initiative」の略称。2011 年設立。
※本参考資料は2017年11月15日(現地時間)に英国・ロンドンで発表されたプレスリリースの翻訳版です。