防犯照明の分光分布の違いが視環境に与える影響を調査
[11/01/20]
提供元:PRTIMES
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薄明視(※1)環境下において防犯照明の分光分布の違いが視環境に与える影響を調査
「プルキンエ現象(※2)により、人は短波長成分の多い白色LEDによる照明空間を明るく感じること」 を確認
〜 福井大学 明石 行生 准教授と共同研究 〜
パナソニック電工株式会社は、照明光が人への快適性や安全性に及ぼす影響について、視覚心理面などから研究を進めています。
このたび、福井大学 明石 行生 准教授と共同研究を行い、薄明視(※1)環境下での防犯照明において、光源の分光分布を変化させた照明空間の視環境評価実験を実施しました。評価実験の結果、路面の平均照度や鉛直面照度が同じ状態において、「蛍光灯で照明された空間よりも、白色LEDで照明された空間の方が人は明るいと感じ、また、均一に照明されている印象を受けやすい」との結果が得られました。さらに、白色LED同士の比較において「相対的に短波長成分が多い白色LEDで照明された空間は、上記の傾向が顕著となる」ことがわかりました。
防犯照明が設置されるような薄明視環境下では、プルキンエ現象という視覚心理効果によって短波長成分の光を人は明るく感じます。今回の評価結果は、その効果によるものと考えられます。この研究成果は、今後、国内外の照明関連学会で発表する予定です。
パナソニック電工株式会社は、今回の研究成果を生かして、視環境を改善する防犯照明の製品開発を進めていきます。
※1 薄明視 (はくめいし:mesopic vision)
物の色と形がいくらかわかる0.01ルクス〜10ルクスぐらいの明るさの状態。満月は0.2ルクス、街路灯は1〜5ルクス程度。明所視と暗所視の中間状態の視覚。人の目の網膜に分布している光受容器のうち、明所視では錐体(すいたい)、暗所視では桿体(かんたい)が主に活動し、薄明視ではその両方が活動する。
※2 プルキンエ現象 (Purkinje phenomenon)
明所視から薄明視または暗所視へ経過すると、ヒトの目の明るさへの感度特性(視感度)が短波長側に移動しつつ上昇する現象。これは、桿体の視感度が錐体に比べて短波長にあるために起こる。プルキンエとは19世紀のチェコの生理学者の名前。
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パナソニック電工株式会社 照明事業本部 照明綜合技術センター 光応用技術グループ
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