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IBMとBosch、材料科学分野における量子コンピューティングの戦略的な取り組みで提携

燃料電池、電気エンジン、先進センサーの材料科学分野において、共同研究、実用化、ユースケース・プロジェクトを実施




[画像: https://prtimes.jp/i/46783/306/resize/d46783-306-512f3c39481ba77f8dcc-0.jpg ]

[ドイツ エーニンゲン、ゲルリンゲン、2022年11月9日(現地時間)発]

IBMとBoschは本日、量子コンピューティングの戦略的取り組みにおいて提携することを発表しました。この取り組みの一環として、BoschはIBM Quantum Network( https://www.ibm.com/quantum/network )にも参加予定です。両社の専門家は共同で、材料科学分野における量子コンピューティングの適用の可能性について調査し、さらなる発展に取り組みます。現在IBM Quantum Networkには、Fortune 500企業、スタートアップ企業、研究所、教育機関などを含む200を超える組織が参画しています。同メンバーとIBM Quantumチームが結集して、金融、化学、AIなどのさまざまな業界や分野で、量子がどのように貢献できるかを研究しています。

グローバル規模でテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーのBoschは、IBM Cloud( https://www.ibm.com/jp-ja/cloud )を介して、IBMの量子テクノロジーとQiskit Runtime( https://cloud.ibm.com/catalog/services/quantum-computing )をサービスとして利用できるようになります。Boschには、産業環境における従来のコンピューターによる材料シミュレーションの分野での長年の経験と、先端技術の大量生産を可能にする力があります。IBMは、量子コンピューティングの技術、および量子アルゴリズムの開発および業界特有の実装における専門知識を提供します。

Boschはエレクトロモビリティーの分野でビジネスを展開しており、新材料の発見と設計において、量子コンピューターが従来のコンピューターよりも大きな利点をもたらす可能性のある、具体的な応用例に取り組みます。新材料は、エネルギー効率の向上と天然資源の消費を削減させるために重要です。燃料電池、バッテリー、電気エンジン、高度センサーに関連する機能材料のほとんどには、強い電子間の相互作用が含まれており、従来のコンピューターではこれらの材料の特性を十分な精度で計算できませんでした。IBMとBoschは共同で、この分野の産業利用のために堅牢で強力な量子アルゴリズムを開発します。

この共同研究は、量子コンピューター上で産業関連材料の計算材料設計を可能にするアルゴリズムとワークフローの基礎の構築から既に開始されており、期待できる初期の成果があがっています。単一軌道のハバード・モデルのような固体物理学における一般的な近似を超えて、より現実的なモデルに近づき、対象のシステムのサイズに合わせて、それらを拡大することが含まれます。

今後は、開発時間やコストの大幅な削減や、新しい材料群の発見を可能にする方法について研究予定です。例えば、燃料電池のペロブスカイト型の相安定性図の改善、感知のため欠陥エンジニアリングの強化、現実的な触媒と反応率、予測可能な磁気特性が将来的に実現する可能性があります。

Bosch Researchの責任者、トーマス・クロップフ(Thomas Kropf)氏は次のように述べています。「Boschにとって、エレクトロモビリティー、再生可能エネルギー、センサー技術の分野に適用される材料は特に大きな役割を担っています。量子コンピューティングは資源の有効活用に役立つので、気候変動や持続可能性の目標を達成するために欠かせない構成要素となる可能性があります」

またIBM Quantum Adoption and Business Developmentの統括責任者であるスコット・クラウダ―(Scott Crowder)は次のように述べています。「単純な実材料のモデルであっても、従来の古典的なコンピューターでのシミュレーションはすぐに手に余る状態になりがちです。だからこそ量子コンピューティングの研究において、BoschとIBMの連携、そして幅広いIBM Quantum Networkが非常に重要になるのです。私たちは、エレクトロモビリティー、再生可能エネルギー、センサー技術などの分野で、広範囲にわたる材料工学の問題解決に協力して取り組んでいきます。当社のチームはBoschとの連携を楽しみにしています」

IBM は、ハードウェア、ソフトウェア、エコシステムの3つの主要な分野で量子コンピューティングを推進するためのロードマップ( https://jp.newsroom.ibm.com/2022-05-13-IBM-Unveils-New-Roadmap-to-Practical-Quantum-Computing-Era-Plans-to-Deliver-4,000-Qubit-System )を策定しています。 IBMは毎年開催するIBM Quantum Summit( https://www.ibm.com/quantum/summit )で433量子ビット搭載の「Osprey」プロセッサーの導入を発表( https://jp.newsroom.ibm.com/2022-11-10-IBM-Unveils-400-Qubit-Plus-Quantum-Processor-and-Next-Generation-IBM-Quantum-System-Two )しました。これは、2025年までにモジュール式に拡張されたプロセッサーを活用して、複数クラスターで構築した4,000量子ビット以上搭載のシステムの実現を目指す、ロードマップの新たなステップです。

Bosch社について
Bosch Groupは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーです。2021年の従業員数は約40万2,600人(2021年12月31日現在)、売上高は787億ユーロ(約10.2兆円*)を計上しています。現在、事業はモビリティ ソリューションズ、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・ビルディングテクノロジーの4事業セクター体制で運営しています。BoschはIoTテクノロジーのリーディングプロバイダーとして、スマートホーム、インダストリー4.0さらにコネクテッドモビリティに関する革新的なソリューションを提供しています。またBoschは、サステイナブル、安全かつ魅力的なモビリティを追求しています。Boschはセンサー技術、ソフトウェア、サービスに関する豊富な専門知識と「Bosch IoT cloud」を活かし、さまざまな分野にまたがるネットワークソリューションをワンストップでお客様に提供することができます。Bosch Groupは、AIを搭載する、もしくはAIが開発・製造に関わった製品を提供することで、コネクテッドライフを円滑にすることを戦略目標に掲げており、革新的で人々を魅了する全製品とサービスを通じて生活の質の向上に貢献します。つまり、Boschはコーポレートスローガンである「Invented for life」-人と社会に役立つ革新のテクノロジーを生み出していきます。Bosch Groupは、Robert Bosch GmbHとその子会社440社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売/サービスパートナーを含むグローバルな製造・エンジニアリング・販売ネットワークは世界中のほぼすべての国々を網羅しています。Boschは2020年第一四半期に、世界400超の拠点でカーボンニュートラルを達成しています。Boschの未来の成長のための基盤は技術革新力であり、世界128の拠点で約7万6,100人の従業員が研究開発に、そのうち約3.8万人がソフトウェア・エンジニアリングに携わっています。

Boschの起源は、1886年にロバート・ボッシュ氏(Robert Bosch、1861〜1942年)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。Robert Bosch GmbHの独自の株主構造は、Bosch Groupの企業としての自立性を保証するものであり、Boschは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができます。Robert Bosch GmbHの株式資本の94%は慈善団体であるRobert Bosch財団が保有しており、残りの株式はRobert Bosch GmbHおよび創業家であるボッシュ家が所有する法人が保有しています。議決権の大半はRobert Bosch工業信託合資会社が保有し、株主の事業機能を担っています。
さらに詳しい情報は、www.bosch.com、www.iot.bosch.com、www.bosch-press.com、www.twitter.com/BoschPressをご覧ください。

IBMの将来の方向性および指針に関する声明は、予告なく変更または撤回される場合があります。これらは目標および目的を提示するものにすぎません。

IBMについて
IBMは、世界をリードするハイブリッドクラウドとAI、およびコンサルティング・サービスを提供しています。 世界175カ国以上のお客様の、データからの洞察の活用、ビジネス・プロセス効率化、コスト削減、そして業界における競争力向上を支援しています。 金融サービス、通信、ヘルスケアなどの重要な社会インフラ領域における3,800に近しい政府機関や企業が、IBMのハイブリッドクラウド・プラットフォームとRed Hat OpenShiftによって、迅速に、効率良く、かつセキュアにデジタル変革を推進しています。 IBMは、AI、量子コンピューティング、業界別のクラウド・ソリューションおよびビジネス・サービスなどの画期的なイノベーションを通じて、オープンで柔軟な選択肢をお客様に提供します。 これらはすべて、信頼性、透明性、責任、包括性、ならびにサービスに対するIBMのコミットメントに裏付けられています。 詳細は、https://www.ibm.com/quantum をご覧ください。

IBM、IBM ロゴ、ibm.com、IBM Cloud、Qiskitは、米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml (US)をご覧ください。

当報道資料は、2022年11月9日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳の一部をもとにしています。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2022-11-09-Bosch-Partnering-with-IBM-on-Strategic-Quantum-Computing-Materials-Science-Engagement

当ニュースリリースは、以下の当社ホームページに掲載しています:
https://jp.newsroom.ibm.com/2022-11-17-Bosch-Partnering-with-IBM-on-Strategic-Quantum-Computing-Materials-Science-Engagement
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