【プレスリリース】8月1日〜7日は「世界母乳育児週間」 生涯にわたって恩恵のある母乳
[14/08/01]
提供元:PRTIMES
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生後1時間以内に与えれば生存率が飛躍的に上昇
※本信はユニセフ本部が発信した情報を日本ユニセフ協会 広報室が翻訳、独自に
編集したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_74638.html でご覧いただけます
【2014年8月1日 ニューヨーク発】
8月1日〜7日の「世界母乳育児週間(World Breastfeeding Week)にあたり、ユニセフ
事務局長のアンソニー・レークによる発信です。
母乳を与えることで、すべての子どもたちが人生を最良の方法でスタートできます。
母乳育児は、子どもたちの健康を支え、家族の絆を強くし、そして安定的な成長を助ける、
最も簡単かつスマートで、費用対効果が高いものです。
8月1日から7日までの世界母乳週間では、子どもたちの人生における母乳の重要な役割と、
母乳育児の価値を世界、国、地域のレベルで促進する重要性を強く訴えます。今年の
世界母乳育児週間のテーマは「母乳育児:命の勝利のゴール」。母乳育児と国連
ミレニアム開発目標(MDG)の達成における重要な関係性を強調します。
特にMDG4に掲げられる乳幼児死亡率の削減を達成する上で、母乳育児とMDGの関係性は
明確です。1990年以降、予防できる原因で死亡する5歳未満の子どもは47%も削減
されましたが、今なお、700万人近い5歳未満の子どもが毎年死亡しており、その40%
以上を新生児が占めています。
生後1時間以内に母乳を与えられると、幼くして死亡する子どもの命5人にひとりを
守ることができます。1年間で50万人以上、1日で数えれば、1,500人以上の命を救える
のです。母乳育児は、子どもの発育を支えるだけではありません。子どもたちの
その後の人生全体にもよい影響を与えます。適切な栄養の基礎となり、乳幼児期に
おける栄養不良のリスクを削減し、のちの人生で肥満になるリスクも軽減します。
母乳育児は、子どもの栄養を助け、母子の関係を強化し、さらに脳の適切な発育も
促します。また、発育阻害(慢性栄養不良)も予防します。発育阻害に陥る子どもは
世界で数百万人、世界的な悲劇と言えます。発育阻害は、子どもの身体ならびに認知
の発達だけでなく、子どもたちの暮らす地域社会の未来もむしばむものです。
母乳育児に関わるこうした事実を踏まえると、世界の新生児の半数以下しか母乳育児
が行われていないことは信じがたく、残念なことです。生後6カ月間を完全母乳育児
で育てられる子どもの割合は、さらに少なくなります。こうした傾向を変えるには、
社会的慣習を変える必要があり、地域社会や家庭と共に、より多くの母親たちに
母乳育児を進める取り組みを行う必要があります。そして、母乳育児を促進する
ために、栄養や妊産婦、新生児と子どもの保健、幼児期の成長、成長のための広報活動
といった分野を越えて、分野を組み合わせたアプローチを生み出し、効率的に支援する
必要があります。
母乳育児への支援に対する世界的な動きは、予防可能な子どもの死亡を削減する
「あの約束を再び(A Promise Renewed)」や、発育阻害を削減する「スケーリング・
アップ・ニュートリション・ムーブメント(Scaling Up Nutrition Movement: SUN)」
といった主要な国際的な啓発活動を通じて広がっています。また、最近の動きとして、
世界新生児行動計画(Global Newborn Action Plan)では、母乳育児相談と地域での
妊産婦と新生児ケアプログラムが含まれています。
サッカー・ワールドカップでは、スポーツの精神のもと、何百万人もの人がひとつに
なりました。ワールドカップに続く、今年の世界母乳育児週間では、子どもたちの
ための進展と成果の精神に立ち返り、世界で母乳育児が広まるよう、共に取り組み
ましょう。母乳育児が広まれば、世界中の子どもたちが人生で最良のスタートを
切れる助けとなります。
■参考情報:母乳育児に関する統計について
(出典:ユニセフ『世界子供白書2014 統計編』)
●母乳育児の早期開始(%):生後1時間以内に母乳を与えられる新生児の割合
世界43%、後発開発途上国53%、東部・南部アフリカ60%、西部・中部アフリカ35%、
南アジア41%、東アジアと太平洋諸国41%、ラテンアメリカとカリブ海諸国49%
最も高い国:マラウイ95%、最も低い国:セルビア8% ※データなしの国も多数あり
●完全母乳育児(生後6カ月未満):
調査前24時間以内に、母乳のみを与えられた生後0〜5カ月の子どもの割合
世界38%、後発開発途上国48%、東部・南部アフリカ52%、西部・中部アフリカ25%、
南アジア49%、東アジアと太平洋諸国30%、ラテンアメリカとカリブ海諸国39%
最も高い国:ルワンダ85%、最も低い国:スリナム3% ※データなしの国も多数あり
■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Rita Ann Wallace, UNICEF New York, Tel: 1 212 326-7586, rwallace@unicef.org
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
※本信はユニセフ本部が発信した情報を日本ユニセフ協会 広報室が翻訳、独自に
編集したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_74638.html でご覧いただけます
【2014年8月1日 ニューヨーク発】
8月1日〜7日の「世界母乳育児週間(World Breastfeeding Week)にあたり、ユニセフ
事務局長のアンソニー・レークによる発信です。
母乳を与えることで、すべての子どもたちが人生を最良の方法でスタートできます。
母乳育児は、子どもたちの健康を支え、家族の絆を強くし、そして安定的な成長を助ける、
最も簡単かつスマートで、費用対効果が高いものです。
8月1日から7日までの世界母乳週間では、子どもたちの人生における母乳の重要な役割と、
母乳育児の価値を世界、国、地域のレベルで促進する重要性を強く訴えます。今年の
世界母乳育児週間のテーマは「母乳育児:命の勝利のゴール」。母乳育児と国連
ミレニアム開発目標(MDG)の達成における重要な関係性を強調します。
特にMDG4に掲げられる乳幼児死亡率の削減を達成する上で、母乳育児とMDGの関係性は
明確です。1990年以降、予防できる原因で死亡する5歳未満の子どもは47%も削減
されましたが、今なお、700万人近い5歳未満の子どもが毎年死亡しており、その40%
以上を新生児が占めています。
生後1時間以内に母乳を与えられると、幼くして死亡する子どもの命5人にひとりを
守ることができます。1年間で50万人以上、1日で数えれば、1,500人以上の命を救える
のです。母乳育児は、子どもの発育を支えるだけではありません。子どもたちの
その後の人生全体にもよい影響を与えます。適切な栄養の基礎となり、乳幼児期に
おける栄養不良のリスクを削減し、のちの人生で肥満になるリスクも軽減します。
母乳育児は、子どもの栄養を助け、母子の関係を強化し、さらに脳の適切な発育も
促します。また、発育阻害(慢性栄養不良)も予防します。発育阻害に陥る子どもは
世界で数百万人、世界的な悲劇と言えます。発育阻害は、子どもの身体ならびに認知
の発達だけでなく、子どもたちの暮らす地域社会の未来もむしばむものです。
母乳育児に関わるこうした事実を踏まえると、世界の新生児の半数以下しか母乳育児
が行われていないことは信じがたく、残念なことです。生後6カ月間を完全母乳育児
で育てられる子どもの割合は、さらに少なくなります。こうした傾向を変えるには、
社会的慣習を変える必要があり、地域社会や家庭と共に、より多くの母親たちに
母乳育児を進める取り組みを行う必要があります。そして、母乳育児を促進する
ために、栄養や妊産婦、新生児と子どもの保健、幼児期の成長、成長のための広報活動
といった分野を越えて、分野を組み合わせたアプローチを生み出し、効率的に支援する
必要があります。
母乳育児への支援に対する世界的な動きは、予防可能な子どもの死亡を削減する
「あの約束を再び(A Promise Renewed)」や、発育阻害を削減する「スケーリング・
アップ・ニュートリション・ムーブメント(Scaling Up Nutrition Movement: SUN)」
といった主要な国際的な啓発活動を通じて広がっています。また、最近の動きとして、
世界新生児行動計画(Global Newborn Action Plan)では、母乳育児相談と地域での
妊産婦と新生児ケアプログラムが含まれています。
サッカー・ワールドカップでは、スポーツの精神のもと、何百万人もの人がひとつに
なりました。ワールドカップに続く、今年の世界母乳育児週間では、子どもたちの
ための進展と成果の精神に立ち返り、世界で母乳育児が広まるよう、共に取り組み
ましょう。母乳育児が広まれば、世界中の子どもたちが人生で最良のスタートを
切れる助けとなります。
■参考情報:母乳育児に関する統計について
(出典:ユニセフ『世界子供白書2014 統計編』)
●母乳育児の早期開始(%):生後1時間以内に母乳を与えられる新生児の割合
世界43%、後発開発途上国53%、東部・南部アフリカ60%、西部・中部アフリカ35%、
南アジア41%、東アジアと太平洋諸国41%、ラテンアメリカとカリブ海諸国49%
最も高い国:マラウイ95%、最も低い国:セルビア8% ※データなしの国も多数あり
●完全母乳育児(生後6カ月未満):
調査前24時間以内に、母乳のみを与えられた生後0〜5カ月の子どもの割合
世界38%、後発開発途上国48%、東部・南部アフリカ52%、西部・中部アフリカ25%、
南アジア49%、東アジアと太平洋諸国30%、ラテンアメリカとカリブ海諸国39%
最も高い国:ルワンダ85%、最も低い国:スリナム3% ※データなしの国も多数あり
■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Rita Ann Wallace, UNICEF New York, Tel: 1 212 326-7586, rwallace@unicef.org
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)