ゴルフボールの製造で環境負荷を低減する塗装技術を開発
[11/09/30]
提供元:PRTIMES
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SRIスポーツ(株)(本社:神戸市、社長:野尻 恭)はこの度、VOC(揮発性有機化合物)の使用量を削減し環境負荷を低減するため、ゴルフボールの表面に使用する水系の透明塗料とその塗装技術を新たに開発しました。この塗装技術はゴルフボールの表面塗装用として求められる、耐久性、膜厚の均一性、光沢などを、従来の溶剤系塗料と同レベルに高めたものです。
ゴルフボール表面用の透明塗料とその塗装技術には、下記の通り高い次元の性能が要求されます。
耐久性
ゴルフボールは、ドライバーでの打球時には瞬間的に1トンもの力がかかり大きく変形することや、グリーン周りのショットではバックスピン(ボールの回転)を強くかけるため、ゴルフクラブの打球面との摩擦が非常に大きいことから、表面の塗料には優れた耐久性が要求されます。
膜厚均一性
ミクロン単位で設計されている微細なディンプル(表面のくぼみ)に、均一な厚さで塗装する必要があります。
光沢性
美しい外観のため、優れた光沢性が要求されます。
従来の水系塗料ではこれらの要求性能を溶剤系塗料と同等以上にする事は、非常に困難でした。しかしながら当社では、水系塗料のエマルション※の粒子を小さくすることや、主剤の分子量及び化学構造を適正化することで、光沢性及び耐久性を向上することに成功しました。また新しく開発した薄膜多層化技術により、膜厚均一性を高めました。これらの改良によりゴルフボール表面用の水系透明塗料の実用化に成功し、VOC排出量を溶剤系塗料使用時と比較して1/10程度まで減少させることが可能となりました。現時点ではコスト面などの課題があるため、商品への採用には至っていませんが、継続して研究を進めることで商品化を目指します。
※エマルション:乳濁液のこと。今回のゴルフボール水系塗料では、溶剤である水の中にウレタン樹脂の粒子が分散した状態。
SRIスポーツグループは様々な形で環境保全の取り組みを行っています。ゴルフボールの塗装に関しては、1997年より塗装前の処理方法変更などの生産技術開発に取り組み、ゴルフボール専用の当社市島工場(兵庫県丹波市)のVOC排出量を大幅に削減しました。2000年比で50%以上の削減を2004年以降継続し、環境省から表彰されています。
ゴルフボール表面用の透明塗料とその塗装技術には、下記の通り高い次元の性能が要求されます。
耐久性
ゴルフボールは、ドライバーでの打球時には瞬間的に1トンもの力がかかり大きく変形することや、グリーン周りのショットではバックスピン(ボールの回転)を強くかけるため、ゴルフクラブの打球面との摩擦が非常に大きいことから、表面の塗料には優れた耐久性が要求されます。
膜厚均一性
ミクロン単位で設計されている微細なディンプル(表面のくぼみ)に、均一な厚さで塗装する必要があります。
光沢性
美しい外観のため、優れた光沢性が要求されます。
従来の水系塗料ではこれらの要求性能を溶剤系塗料と同等以上にする事は、非常に困難でした。しかしながら当社では、水系塗料のエマルション※の粒子を小さくすることや、主剤の分子量及び化学構造を適正化することで、光沢性及び耐久性を向上することに成功しました。また新しく開発した薄膜多層化技術により、膜厚均一性を高めました。これらの改良によりゴルフボール表面用の水系透明塗料の実用化に成功し、VOC排出量を溶剤系塗料使用時と比較して1/10程度まで減少させることが可能となりました。現時点ではコスト面などの課題があるため、商品への採用には至っていませんが、継続して研究を進めることで商品化を目指します。
※エマルション:乳濁液のこと。今回のゴルフボール水系塗料では、溶剤である水の中にウレタン樹脂の粒子が分散した状態。
SRIスポーツグループは様々な形で環境保全の取り組みを行っています。ゴルフボールの塗装に関しては、1997年より塗装前の処理方法変更などの生産技術開発に取り組み、ゴルフボール専用の当社市島工場(兵庫県丹波市)のVOC排出量を大幅に削減しました。2000年比で50%以上の削減を2004年以降継続し、環境省から表彰されています。