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タンザニア初の天然ガス焚き複合火力発電所の着工について

住友商事株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:中村邦晴、以下「住友商事」)と三菱日立パワーシステムズ株式会社(本社:神奈川県横浜市、取締役社長:西澤隆人、以下「MHPS」)、東芝プラントシステム株式会社(本社:神奈川県横浜市、取締役社長:松川良、以下「TPSC」)は、タンザニア連合共和国(以下「タンザニア」)の国営電力公社(Tanzania Electric Supply Company Limited、以下「TANESCO」)と住友商事が締結した土木据付込み一括請負契約(EPC※契約)に基づき、同国最大となるKinyerezi天然ガス焚き複合火力発電所(発電容量:240メガワット、以下「キネレジ発電所」)の工事に着手しました。

キネレジ発電所は、タンザニア初の天然ガス焚き複合火力発電所となり、タンザニア発電設備容量(約1,500メガワット)の約2割を担う予定です。建設予定地は、ダルエスサラーム(旧首都)から約30キロメートル南西に位置します。
本発電所は、住友商事が主契約者として商務全体を取り纏めるとともに、主要機器であるH-25ガスタービン6基および発電機をMHPSが供給し、TPSCが排熱回収ボイラー、蒸気タービン等の供給、土木、据付工事および技術面の取り纏めを担当します。
MHPSは、幅広いガスタービン機種(30メガワット〜470メガワット)を揃え、世界中の火力発電所に多数の納入実績を有しています。またTPSCも同様に、国内外の火力発電所向けに豊富な建設実績を有しており、そのエンジニアリングおよび工事履行能力は高く評価されています。現在、2018年初の部分運転開始を予定しており、2018年9月のTANESCOへの引き渡しを目指します。

総事業費は約350億円であり、大半を株式会社国際協力銀行と市中銀行(株式会社三井住友銀行)との協調融資により賄います。加えて、市中銀行融資については独立行政法人日本貿易保険による保険が適用されます。

タンザニアでは、旺盛な電力需要の伸びに加え、主力電源である水力発電の発電量低下から慢性的な電力不足に陥っています。緊急電源として割高なリースによる発電設備を使用していることから、財政上の問題も浮上しており、電源開発が喫緊の課題となっています。
タンザニアでは大型の天然ガス田が相次いで発見されており、天然ガス火力発電を中心に本件完工予定である2018年にはタンザニア発電設備容量が2012年比倍増となる計画です。キネレジ発電所は、高効率ガス発電設備導入を通じて、電力不足の解消とタンザニアの経済発展に寄与します。また、日本政府の推進する「質の高いインフラパートナーシップ」に資する案件として、日本の資金、保険、技術を活用してタンザニアの基礎インフラ整備の一翼を担います。

※EPC:Engineering Procurement and Construction
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