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〜「乳幼児の親子のメディア活用調査」報告〜 母親がスマートフォンを使用している2歳児の2割超が、「ほとんど毎日」スマートフォンに接している

「学習アプリ」には、「知識が豊かになる」期待が81.5% 一方で、「目や健康に悪い」懸念が86.0%




〜「乳幼児の親子のメディア活用調査」報告〜
母親がスマートフォンを使用している2歳児の2割超が、
「ほとんど毎日」スマートフォンに接している
「学習アプリ」には、「知識が豊かになる」期待が81.5%
一方で、「目や健康に悪い」懸念が86.0%

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 株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)のシンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」は、2013年3月、東京・神奈川・千葉・埼玉に在住の0歳6か月〜6歳までの乳幼児をもつ母親を対象に、「乳幼児をもつ親子のメディア活用についての調査」を郵送調査で実施しました(回答総数3,234名)。メディアに関する調査のため、インターネット調査でなく、郵送による大規模調査を実施しています。

 ここ数年でスマートフォンやタブレット端末などが急速に普及し、生活する上で欠かせないものになってきています。現在、乳幼児の生活にこれらの新しいメディアはどのくらい入っているでしょうか。また、保護者はこの変化にどのように対応しているでしょうか。今回の調査は、0歳6か月〜6歳までの子どもをもつ保護者のメディア活用の実態と意識に加え、乳幼児にどう使わせているのかを明らかにしたものです。調査で浮かび上がった現状を踏まえ、親子が新しいメディアと上手に付き合っていくための基礎資料となっています。


【調査結果概要】
1. スマートフォンは、乳幼児のいる母親の6割が使用している。
 スマートフォンを使用している母親は、「29歳以下」で80.2%、「30〜34歳」で67.4%、「35〜39歳」で58.7%、「40歳以降」で47.2%だった。

2. 母親がスマートフォンを使用している2歳児の2割超が、「ほとんど毎日」スマートフォンに接している。子どもとの使用場面としては、「外出先での待ち時間」が5割を超えている。 
 母親がスマートフォンを使用している2歳児のスマートフォンとの接触は、「ほとんど毎日」が22.1%、「週に3〜4日」が10.9%だった。子どもにスマートフォンを使わせる場面では、「外出先での待ち時間」が多く、2歳児では53.3%だった。

3. スマートフォンを使用している母親の2歳児の生活時間をみると、外遊びやおもちゃ遊びに対して、スマートフォンの使用時間は、相対的に少ない。
 母親がスマートフォンを使用しており、スマートフォンに接している2歳児の生活時間をみると、平日の遊ぶ内容は1日あたり、平均して「外遊び」が1.3時間、「おもちゃ遊び」が1.9時間、「テレビ番組」1.8時間、「スマートフォン」が0.3時間だった。1日の生活時間の中で、スマートフォン等の使用時間は、外遊びやおもちゃ遊びに比して、相対的に少ない。

4. 親子でテレビなどの視聴ルールを定めている率に比して、スマートフォンなどの新しいメディアについてルールを設定している率は相対的に低い。
 スマートフォンを使わせている親の3割以上が、ルールとして「内容の確認」「食事中は見ない」「見るときは親に伝える」などを決めていた。 一方、「使用する時間帯」「スクリーンに目を近づけ過ぎない」「場所を暗くしない」などについては、テレビに比べて低い傾向が見られた。

5. 保護者は、学習アプリ・ソフトの使用について、可能性と気がかりの両面を感じている。
 保護者は、子どもに学習アプリ・ソフトを使わせることに対して、「知識が豊かになる(81.5%)」「歌や踊りを楽しめる(77.1%)」「作る、描くなどの表現力を育む(68.7%)」などの可能性を感じている。一方、気がかりとして「目や健康に悪い(86.0%)」「夢中になりすぎる(74.6%)」を選択していた。

6. 29歳以下の保護者では、子育ての情報収集や連絡、情報交換に、「コミュニティサイト・SNS」を5割、「インスタントメッセンジャー(LINEなど)」を3割が使用している。
 子育てにコミュニティサイト・SNSを使用している母親は、「29歳以下」54.2%、「30〜34歳」43.4%、「35〜39歳」28.1%、「40歳以降」20.7%だった。また、インスタントメッセンジャー(LINEなど)を使用している母親は、「29歳以下」30.1%、「30〜34歳」21.3%、「35〜39歳」13.4%、「40歳以降」8.2%だった。若い年齢層の保護者ほど、子育てにメディアのさまざまな機能を使いながら、情報を集めたり、交換したりしている様子がうかがわれた。


今回の調査の結果から、0歳6か月〜6歳の親子の生活に、スマートフォンやタブレット端末などの新しいメディアの活用が急速に広がっていることが明らかになりました。
保護者は、自らも新しいメディアを使い始める傍らで、子どもが使うアプリ・ソフトが学びや遊びの知的側面によい刺激を与えることを期待しています。また、TVやビデオ・DVDなどの活用を上手にコントロールしている様子が見られますが、スマートフォンなどの新しいメディアに対しては、親子が同時期に使い始めていることもあり、親子での使い方を模索している段階にあると思われます。
スマートフォンなど新しいメディアは、タッチパネル方式が多く、家の内外で動画を見たりお絵かきを楽しめたりするなど、「使いたいときにどんな場所でも簡単に使える」ことが特徴です。
乳幼児期は、とくに発達に応じた人とのやりとりや五感をとおした体験が重要です。乳幼児の親子の生活にスマートフォンなどの新しいメディアが浸透する今、外遊びやおもちゃ遊び、メディアを使った遊びなど様々な活動を上手に組み合わせながら、親子での豊かなコミュニケーションを図っていくことが大切です。さらに、新しいメディアを生活に取り入れるときには、その特徴を踏まえた上で、子どもが生活時間の中で使用する時間帯や場所、目や健康を配慮した使い方など、それぞれの家庭でルールを考えていくことが必要と思われます。


【調査概要】
◆調査テーマ
 乳幼児期の親子のメディア活用に関する実態と意識
◆調査方法
 郵送法 (自記式アンケートを郵送により配布、回収)
◆調査時期
 2013年3月 4日〜31日
◆調査対象
 第1子で0歳6か月〜6歳までの就学前の幼児を持つ母親3,234名
※配布数10,010通  有効回収率32.3%
※子どもの年齢別の内訳は、0歳児後半 569名、1歳児521名、2歳児436名、3歳児448名、4歳字438名、5歳児421名、6歳児401名
◆調査地域
 東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
◆調査項目
 家庭でのメディア所有状況/子どもの1週間のメディアの使用頻度・時間・時間帯/アプリ・ソフトの使用状況/親子で決めているメディアのルール/保護者による子どものメディア使用やアプリ・ソフトへの意識/保護者自身のメディア使用状況/地域との付き合い/子育て意識 など。
◆調査・分析
 後藤 憲子(ベネッセ教育総合研究所 主任研究員)
 高岡 純子(同研究所 主任研究員)
 田村 徳子(同研究所 研究員・調査事務局)


●ベネッセ教育総合研究所のホームページからも、本リリース資料をダウンロードできます。
http://berd.benesse.jp/jisedai/

●WEBサイト「小さな子どもとメディア」は、一般の保護者の方から各分野の専門家まで、多くの人々が知恵や体験を持ち寄って考える場です。
http://www.benesse.co.jp/jisedaiken/media/index.shtml
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