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[確報:日本の商業用不動産投資額 2018年1-9 月期]

前年同期比5%増の3兆937億円、第3四半期は前年同期比10%増の8,427億円

2018年通年の投資額 5 -10%増の4.3兆円 - 4.5兆円と予測




東京 2018年11月19 日 – 総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西 利信)は、日本の商業用不動産投資を分析したレポート「ジャパン・キャピタル・フロー 2018年第3 四半期」を発行いたしました。

なお、当レポートは2018年10月22日に2018年1-9月期の速報値をリリースしています。

【速報値発表:】

2018年1-9月期の投資額:前年同期比4%増の3兆930億円(ドル建ては前年同期比7%増の281億ドル※1)
2018年第3四半期の投資額:前年同期比10%増の8,420億円(ドル建ては前年同期比8%増の74億ドル)


レポートのハイライトは以下の通りです。

2018年1-9 月期の投資額は、前年同期比5%増の3兆937億円(米ドル建てで7%増の282億ドル、2018年第3四半期の投資額は前年同期比10%増の8,427億円(米ドル建てで10%増の76億ドル)となった。全国的に不動産価格が上昇してきたことで、地方都市でも商業用不動産の取引が増加している。一方で、東京都心は好調な賃貸市場を背景に売却物件が減少したことで不動産取引額は減少した。大阪圏は賃料上昇により価格が著しく上昇しているオフィスビルと、空室リスクをかかえつつも中長期的に安定収益が期待できる物流施設の大型取引が多数見られた。(図表1)
世界の都市別投資額ランキングでは、東京は2018年上半期の4位から1-9月期では6位へ更に後退した。ロンドンは、イギリスのEU離脱による先行き不安があるものの海外資金を惹きつけており、2018年第3四半期は68億ドル増加、2018年上半期に続き1-9月期のランキングでも1位となった。アジアではソウルが3位に急上昇、その背景としてIT企業やコワーキング事業者からの賃貸需要が強い江南区(カンナム区)のオフィスを韓国の投資家が高値で取引したことがあげられる。(図表2)
2018年1-9月期の国内投資家から海外不動産への投資(アウトバウンド投資)は10.2億ドルと前年同期比48%減と大幅に減少している。第3四半期はダイビルがシドニーのオフィスビルを取得し、東京所在のファミリーオフィスがフィンランドのIKEA店舗を取得している。また、2018年10月にインヴィンシブル投資法人がケイマン諸島のホテル2物件を取得している。(図表3)
2018年1-9月期の海外投資家による国内不動産への投資(インバウンド投資)は5,930億円と前年同期比で13%増となり、不動産投資額に占める割合は19%となった。(図表4)
地域別投資額割合をみると、2018年第3四半期は東京都心の取引額が少なく、東京5区※2の割合は17%、東京圏全体でも48%と2006年第1四半期に集計開始以来初めて投資額全体の半分を下回った。一方で大型オフィスや物流施設が多数取引された大阪圏は38%となり、同じく集計開始以来過去最高の割合となった。2018年1-9月期では、第1四半期に東京都心の大型オフィスが多数取引されたこともあり、都心5区は39%、東京圏全体で70%、大阪圏は14%となっている。(図表5)
世界の商業用不動産市場は依然として活発であり、金利上昇による不動産投資市場への影響はほぼ見られないと考えられる。日本での投資意欲は依然として高く、全国的な広がりを考慮すると、投資額の増加は続くと考えられ、2018年の商業用不動産投資額は前年比5-10%増加の4.3兆円から4.5兆円になると予想している。


JLLリサーチ事業部 アシスタントマネージャー 谷口 学は次のように述べています。
「賃料の上昇が続いており価格のピーク感は遠のきましたが、不動産価格の上昇によって、全国的に商業用不動産の取引が見られるようになってきました。今期は大阪圏で多数の大型オフィスビルおよび大型物流施設がグローバル不動産投資家よって取得されました。福岡や名古屋、札幌といった他の主要都市も、グローバルプレイヤーを含めた多くの投資家の注目が集まっており、不動産取引が活発になると予想しています」


図表1:日本国内の投資総額推移

[画像1: https://prtimes.jp/i/6263/354/resize/d6263-354-578999-1.jpg ]


図表2:都市別投資総額ランキング
[画像2: https://prtimes.jp/i/6263/354/resize/d6263-354-270794-2.jpg ]


図表3:アウトバウンド投資額推移


[画像3: https://prtimes.jp/i/6263/354/resize/d6263-354-159795-3.jpg ]


図表4:海外投資家投資額推移
[画像4: https://prtimes.jp/i/6263/354/resize/d6263-354-538226-4.jpg ]

図表5: 地域別投資額割合

[画像5: https://prtimes.jp/i/6263/354/resize/d6263-354-869475-5.jpg ]



【補足】
※1 通貨単位は、別途記載がない限りすべて米ドルとします。
為替レートは各四半期の平均為替レートを採用(2018年第1 四半期1ドル=108.34円、2018年第2四半期1ドル=109.16円、2018年第3四半期1ドル=113.36円)
※2 東京都心5区:千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区

JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは不動産市場を再考し、皆様のアンビション実現を支援する不動産の機会やスペースを提供するとともに、お客様、人、コミュニティにとってよりよい明日を築くことを目指します。フォーチュン500に選出されているJLLは、2018年9月30日現在、従業員約88,000名を擁し、世界80ヵ国で展開しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
http://www.jll.com
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