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【自社調査】「盗撮された」感覚、女性の4割が経験 はびこる盗撮の実態を調査

〜アスリート盗撮を撮影罪に「入れるべき」も6割という結果に〜

 本人が気づかぬうちに駅の階段でスカートの中を撮影されたり、公衆浴場で裸を撮影されるなど、盗撮の被害が増加しています。
 このような性的盗撮はこれまで各都道府県の迷惑行為防止条例に委ねられていましたが、条例適用のハードルが高いことや条例では対応しきれない行為が多発していたため、7月13日に「撮影罪」(性的姿態等撮影罪)が施行されました。盗撮行為そのものだけでなく、盗撮未遂や盗撮画像の提供、保管にも処罰の範囲が広がりました。一方で、ユニホーム姿のアスリートの胸部や臀部を撮影する、いわゆる「アスリート盗撮」は規制の対象外となり、疑問の声もあがっています。

 こうした中、弁護士ドットコム株式会社(東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO 元榮 太一郎)は、弁護士ドットコム(R)の一般会員を対象に盗撮についての意識調査を行い、974名(男性582名、女性389名、その他3名)から回答が得られました。




■ 調査概要
調査機関:自社調査(弁護士ドットコム(R)一般会員を対象)
調査方法:弁護士ドットコム(R)一般会員を対象にウェブアンケートを実施
調査対象:弁護士ドットコム(R)の一般会員で回答が得られた974名
調査期間:2023年9月6日〜11日

[表: https://prtimes.jp/data/corp/44347/table/356_1_2c23ad3a68bf05690cd963f61581817e.jpg ]


1、法改正の認知度は約4割
 アンケートではまず、7月13日に施行された「撮影罪」(性的姿態等撮影罪)の認知度を尋ねました。結果は「知っていたが」38.1%、「知らなかった」が61.9%と半数超に上りました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-4ffe5d9aec7aec07e615-0.png ]

2、撮影罪にアスリートの盗撮を「入れるべき」が6割
 次に、撮影罪では、アスリートの盗撮(競技中のアスリートの股間等を盗撮すること)は処罰の対象外となりましが、アスリートの盗撮を含めるべきかを尋ねたところ、「入れるべき」が62.0%、「どちらともいえない」が29.9%、「入れるべきではない」が8.1%となりました。

[画像2: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-ad26b7d4820a221ee045-1.png ]

【入れるべき派の意見】
「新体操をしていた10代の時、どう見ても怪しい男性が撮影していて非常に不快だった。未成年者は大人に強く言えないし、その場で証拠を押さえることもできない。アスリートを守ることは大変重要だと思う」(30代・女性)

「被害者サイドで考えると、アスリートのメンタル面で非常に影響を及ぼすと思う。競技中のフォーム悪化や調子の悪さなど、アスリートの競技結果に悪影響になる可能性が高い。この問題を放置すると、国際的な大会を日本で開催する場合、国際問題になりかねないと思う」(30代・女性)

【どちらともいえない派の意見】
「線引きが難しいと思います。結局悪質な撮影者に対して何もできないような形に落ち着くか、正当に仕事をしている人に迷惑をかけるだけのどちらかだと思います」(30代・男性)

「撮影を仕事としていますが、使うレンズや切り抜き、使用方法によって撮影者が意図せずとも盗撮の罪を課せられてしまう可能性を感じ、恐ろしさを感じます。一方で、性的な意図で撮影され、YouTubeなどの消費コンテンツになってしまっている部分もあるので、撮影者、コンテンツクリエーター、競技者間でより慎重な議論が必要と感じます」(40代・男性)

【入れるべきではない派の意見】
「アスリートは守られるべきだと思うし、アスリート側が嫌がることは絶対してはならないという前提ではあるが、その一方で撮影者の自由も担保されるべきだと思う。「どこからが局部でどこからが局部ではない」といった、取り締まり側の曖昧な基準によっていちいち連行されていては保護者もカメラマンもたまったものではないと思う。動きの速いスポーツという性質上、連写することもあるのでそういった写真が紛れ込むのは、ほぼほぼ必然であり、処罰の対象としてはふさわしくないと感じる」(30代・男性)

「処罰範囲が不明確になる恐れが高い。カメラの持ち込みを制限するなど、主催者が対応できる事も多くある」(20代・男性)

3、盗撮の加害経験、3.3%
 これまでに盗撮をしたことが「ある」かを尋ねたところ、「ある」が3.3%、「ない」が96.7%となりました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-3c4a8159db82c0e05739-2.png ]

4、盗撮場所で上位を占めたのは?
 盗撮をしたことが「ある」人に、盗撮した場所を尋ねたところ。「スーパーやショッピングモールなどの商業施設」が37.5%、「電車やバス、タクシーの中」が34.4%、「駅」が31.3%と人が多く集まる場所が上位を占めました。結果は以下の通り。

[画像4: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-d0f578bdbc718655c667-3.png ]

その他の回答には、「陸上競技場」、「風俗店」、「ラブホテル」などがありました。

5、盗撮したきっかけ、性的な目的以外にも
 盗撮をしたことが「ある」人に、盗撮をしたきっかけについて尋ねたところ、「欲望を満たすため」が37.5%、「スリルを味わうため」が21.9%、「ストレス発散のため」が18.8%、「魔がさした」が15.6%、「優越感を得るため」、「販売するため」、「盗撮仲間に見せるため」がそれぞれ3.1%となりました。

[画像5: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-e550c1b0925b6491c4a2-4.png ]

【加害者の経験談】
「最初は、被害者にバレなければ盗撮はいいだろうという勝手な考えから始まり、そのうちどんどんエスカレートしていき、盗撮した画像よりも盗撮する行為にスリルを求めて行うようになっていた。逮捕され専門病院で依存症治療を受けて、現在は過去の反省をし、2度と繰り返さない決意を持って生活している」(40代・男性)

「10年以上前、友人が風呂に入る際に、自宅にカメラを仕込んで脱衣を撮影した。その後、罪悪感で動画はすぐ削除した。当時は色々なことで精神的に追い込まれており、奇行が目立っている旨を指摘されていた」(30代・男性)

6、「盗撮をされた、されたのではないか」が約3割
 一方、これまでに盗撮を「された」、あるいは「盗撮されたのではないか」と感じたことがあるかを尋ねたところ、「ある」が25.3%、「ない」が74.7%となりました。

[画像6: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-21c1b8ce6174084197ae-5.png ]

 男女別では以下の結果となりました。女性では「ある」が44.0%、「ない」が56.0%となり、半数近くが盗撮被害の経験者であることがわかりました。


[画像7: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-23e1f8fcc25f5ffbcb94-6.png ]

6、盗撮にどのように気がついたか、「不自然な「動き」があったので自分で気がついた」「不自然な「器具、機械」があったので、自分で気がついた」
 盗撮された人に、盗撮にどのように気がついたかを尋ねたところ、不自然な「動き」があったので自分で気がついたが66.3%、不自然な「器具、機械」があったので、自分で気がついたが22.8%、周囲の人が気がついた12.6 %、警察から教えられた1.2%、その他19.9%と続きました。(複数回答)

 多くの人が、周囲の人からの指摘ではなく、自身で違和感を感じて盗撮に気がつくという実態が明らかになりました。
[画像8: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-2a13fabb03c04b0556e7-7.jpg ]

 その他の回答には、「シャッター音がした」、「スマホのカメラが向いていた」「ウェブに掲載されていたのを知り合いが教えてくれた」などの回答がありました。

盗撮されていることにすぐに気がつく場合もあれば、後日、盗撮した画像や動画をウェブに掲載されたり、脅迫によって知ることもあるようです。

7、盗撮への対処、5割は「何もしなかった」
 盗撮された人に、 盗撮に対してどのように対処したかを尋ねたところ、「相手に抗議した」が22.0%、「家族や友人に相談した」が14.6%、「警察に通報した」が12.6%、「弁護士に相談した」が5.3%、「何もしなかった」が50.4%、「その他」が11.4%となりました。(複数回答)
[画像9: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-c5d6e47285e5886a2737-8.png ]

 その他の回答では、「抗議したかったが相手が逃げた」、「冤罪が怖くて何もできなかった」などがありました。

8、盗撮行為に気をつけている場所「トイレ」「更衣室、脱衣場」
 日常生活で盗撮行為に気をつけている場所を尋ねたところ、「トイレ」が31.2%、「更衣室、脱衣場」が24.8%、「エスカレーター、階段」が20.6%、「電車やバス」が19.9%、「プールや海辺、ジム」が14.0%、「気をつけていない」が49.3%、「その他」が6.5%となりました。(複数回答)
[画像10: https://prtimes.jp/i/44347/356/resize/d44347-356-357c0fc8c166799293dc-9.png ]

 「その他」の回答には、「子どもの行事のとき」、「家の中にいる時に、浴室の窓やドアの隙間など」、「人が多くごちゃごちゃしてる場所」などがありました。

9、盗撮についてのエピソードや意見
 盗撮についてのエピソードや意見として、以下の声が寄せられました。

【加害者の声】
「何年も前のことで自分のやっていることが盗撮という意識がなかったが、一度陸上競技場で校内放送で注意されたのが自分のことだと、後で気がついた」(60代・男性)

「盗撮したことがあり、相手にも自分にも大きな影響を与えたため、もう自身としても2度とするまい、と心に決めているが、自分の生活や心境だけでなく相手方や、場合によっては自分の周囲にも多大なる迷惑をかけることになるため、抑止力を強めることは大事だと思う」(40代・男性)

【被害者の声】
「エスカレーターや道端で携帯から盗撮されたりする事が多い。太ももに何かがあたり、下を向いたらフラッシュやライトを使っているのですぐ分かる。叫んだら周りが協力して犯人を捕まえられるが、逮捕されても1度目では前科にならず不起訴処分とは処罰が甘いと思っていた。また示談金の相場もすごく低い。性犯罪として強く取り締まるべき」(30代・女性)

「大学生の時、本屋で本を物色している際にスカートの中を盗撮された。盗撮犯はカバンにカメラを仕込んでおり、カバンを床に置いて足でカバンをジワジワこちらへ寄せてきた。私は違和感を感じて足元を見ると、カバンのファスナーが少し空いておりカメラが見えた。すぐにその場を離れて店員に伝えたが、盗撮犯は逃亡済みだった。盗撮犯に直接抗議するのは怖くてできなかった」(30代・女性)

「カフェで向かいの席からスマートフォンのシャッター音が聞こえて反射的にその方向を見ると、男性がスマートフォンを素早く隠すような動きをしていました。私は普段より短めでタイトなスカートをはいて座っていたので、下着を撮られてしまったかもしれないと数日間鬱々としながら過ごしました」(20代・女性)

「トイレの個室にいた際に隣の個室の人が手を伸ばして上からスマホをこちらに向けていた」(20代・男性)

「銭湯の脱衣所でスマホをいじっている50代-60代の女性に盗撮された。自分のロッカー内でスマホをいじっていたのだがインカメラになっていて、盗撮している女性の後ろにいる女性たちが撮られていた。すぐに番頭さんに耳打ち後、女性警官が駆けつけて御用となった。画像や動画を高く買ってもらう…というお小遣い稼ぎをしていたとのこと。どこも信用できなくなった」(40代・女性)

「家庭内盗撮は、おそらく対象外かと思う。しかし同意なく撮影しているのは、盗撮に他ならなく、法律ではそれも含めて対応して欲しい」(50代・女性)

【予防策について】
「東京在住で、電車に乗る時には、駅への移動を含めて、スマートフォンは一切見ない。理由は、盗撮していると疑われたくないから。今のスマートフォンは高性能で、よからぬ事を考えている男性が、周囲に撮影している事をわからせずに、盗撮(動画撮影)している人もいるようだ。特にエスカレーターで上に女性、その下に男性が配置されている場合、その男性がスマートフォンで盗撮している可能性もあるので、私はそのような場面では一切、スマートフォンを見ない。疑われる行為自体をしないように日頃から気を付けている」(40代・男性)

「アダルトビデオで盗撮ジャンルがあるが、実際に同様のことを行った場合には犯罪となり、どのような罰を受けることになるかをビデオの最初と最後に表示することを義務付けるべきだと思う」(50代・男性)

「静止画撮影は必ずシャッター音が聞こえない機能を無くす事。動画についても同じ様な機能が欲しい。動画の機能は小型カメラで使えなくする事が良いと思う」(30代・女性)

◆弁護士ドットコム株式会社について:https://www.bengo4.com/corporate/
本社:東京都港区六本木四丁目1番4号 黒崎ビル
設立日:2005年7月4日
資本金:460百万円(2023年9月末現在)
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 元榮 太一郎
上場市場:東京証券取引所グロース市場
事業内容:「プロフェッショナル・テックで、次の常識をつくる。」をミッションとして、人々と専門家をつなぐポータルサイト「弁護士ドットコム(R)?」「税理士ドットコム(R)?」「BUSINESS LAWYERS(R)?」、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン(R)?」を提供
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