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第55回ギャラクシー賞 メ〜テレ「変わる自衛隊 地方から伝えた一連の報道」が報道活動部門で大賞を受賞

テレビ部門でメ〜テレドキュメント「シネマ狂想曲〜名古屋映画館革命〜」が選奨受賞

第55回ギャラクシー賞の受賞作品が発表され、報道活動部門において「変わる自衛隊 地方から伝えた一連の報道」が大賞を受賞しました。大賞受賞はメ〜テレ開局以来、初の快挙です。
また、テレビ部門において『メ〜テレドキュメント「シネマ狂想曲〜名古屋映画館革命〜」』が選奨を受賞しました。
ギャラクシー賞は、放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するために、1963年に創設されました。
報道活動部門においては、本活動を含む6本から、大賞1本、優秀賞2本、選奨3本が選出され、テレビ部門においては、本作を含む14本から、大賞1本、優秀賞3本、選奨10本が選出されました。




[画像1: https://prtimes.jp/i/14977/369/resize/d14977-369-148944-1.jpg ]


第55回ギャラクシー賞 報道活動部門 【大賞】
「変わる自衛隊 地方から伝えた一連の報道」
  放送期間:2014年7月1日〜2018年3月28日
  編集長:大塚敏郎
  デスク:村瀬史憲
  記者:依田恵美子
  撮影:矢野健一郎、則武正雄
  統括:川端 進、井上 準

【企画・制作のねらい】
自衛隊を追う。端緒は、2014年7月に政府が閣議決定で集団的自衛権を容認したことにあります。我々メ〜テレ報道局のデスク陣の中に「何か自衛隊に変化が起きるはず。地元の自衛隊を積極的に取材しよう」という機運が生まれました。名古屋市の陸上自衛隊守山駐屯地には第10師団の司令部が置かれ、東海・北陸地方に展開する部隊の要となっているほか、周辺には航空自衛隊小牧基地もあります。メ〜テレの自衛隊取材は、恒例行事や災害派遣など大きなトピックがある時に限られ、独自の視点を持った取材を継続的に行ったことはありませんでした。それまでのように自衛隊関連のニュースをストレートニュースとして出稿するだけでな<、政治の動きを念頭に「変化の兆し」を探し出すことを心掛けました。
戦後70年と安保関連法案の国会番議が重なった2015年には、ローカル放送でも視聴者の安保法制への関心は高く、過去の戦争について伝える際に、「戦争は過去にあらず」との方針を部内で共有し、現在との共通点を見出すことに注力しました。
2016年には、防衛省が民間のフェリー2隻と専属契約を結び、民間の船員を防衛計画に組み込みました。自衛隊担当記者を中心に取材を続ける中で、有事の際、船舶にとどまらず民間の船員をも組み込む制度が導入されていることが分かりました。メ〜テレでは、戦時中に多くの民間船が徴用され甚大な犠牲を出していたことを過去に取材していたことなどから、民間船と戦争の結びつきを徹底取材し、ドキュメンタリー番組としてまとめることになりました。太平洋戦争時の当事者を根気強く探し、防衛省やフェリーを管理運航する民間会社などと粘り強く交渉を続けました。その取材の成果をまとめたのが、メ〜テレドキュメント「防衛フェリー」です。

【報道活動の内容】
◆ニュース情報番組、特番での取り組み
政府が集団的自衛権の行使容認を決めて以降、月曜日から金曜に放送している夕方のニュース情報番組『UP!』内のニュース企画枠(5〜10分程度)と特集枠(15分程度)で、自衛隊について報じてきました。自衛隊の中に単独でテレビカメラを入れることは容易ではありません。報道局の方針として、担当記者を可能な限り頻繁に自衛隊の取材に出し、信頼関係を構築することを目指しました。
2015年には『UP!』で「しおりの戦後70年」というシリーズをスタート。複数の若手ディレクターが戦争体験者、自衛隊、沖縄などを取材し、『UP!』で戦争関連特集を13回放送。8月15日には90分の特別番組を制作しました。
2016年には安保法施行の段階で、名古屋から南スーダンに派遣されていた陸上自衛隊の部隊にスカイプでのインタビューを試み、現場の状況を聞く一方、揺れ動く制度への対応について質問しました。

◆ドキュメンタリー番組の制作
日々の報道を続ける中で2016年9月、名古屋港で自衛隊の車両がアメリカ軍との共同訓練に向かうため、初めて民間の輸送船に積み込まれたことを知り、自衛隊と民間船の関係を注視するようになりました。防衛省が民間フェリーと契約を結び、民間船員をも活用する制度が始まっていることが分かり、徹底的に調べて『テレメンタリー』(テレビ朝日系列)を制作。朝鮮半島情勢が緊迫しつつあったことから、武力を容認する風潮に歯止めを掛けたいという思いに駆られ、更に取材を重ねて1時間枠のメ〜テレドキュメント『防衛フェリー』を制作しました。

◆自衛隊関連取材の継続
2018年3月にテレメンタリー『木魚とライフル〜広がる自衛隊の民間人活用〜』を制作しました。船員以外の職種でも進められている「有事における民間人の活用」、更には「自衛隊とアメリカ軍との同化」に焦点を当て、現在も取材を続けています。


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[画像3: https://prtimes.jp/i/14977/369/resize/d14977-369-138955-2.jpg ]



第55回ギャラクシー賞 テレビ部門 【選奨】
メ〜テレドキュメント「シネマ狂想曲〜名古屋映画館革命〜」
  放送:2017年5月28日(日) 26時44分〜27時47分
  プロデューサー:清水伸司、村瀬史憲
  ディレクター:樋口智彦
  ナレーション:竹中直人
  編集:世古和弘
  音効:堀敦詞

【番組概要】
名古屋駅の西、徒歩3分の場所にミニシアター「シネマスコーレ」はある。席数は51。1983年に映画監督の若松孝二が、大劇場で上映されない作品を掛けるために設立した。現在はアジア映画やインディーズ映画を中心に上映している。
シネマスコーレの副支配人、坪井篤史(39)。彼には、「名古屋を映画で一番熱い都市にする」という野心がある。題して「名古屋 映画館革命」だ。映画監督や出演者を招き、斬新な切り口で繰り広げるトークショーや、スクリーンの前に出演者が生で登場する演出を実行するなど、独自のイベントを開催して映画ファンの開拓を試みる坪井。名古屋駅周辺でもシネコン化が進む中で、シネマスコーレは単館で奮闘を続け、映画監督らの信頼も厚い。
シネマスコーレの支配人、木全純治もかつてはアジア映画による文化交流を図った映画界の「革命児」だった。木全の理解と協力があってこその坪井。坪井は大学で非常勤講師として講義までしている。授業で見せるのはいわゆる「C級映画」ばかり。講義の内容は名作の薀蓄などは皆無で、映画制作現場の裏話や、ホラー映画を楽しみながら見る方法など、実にユニークだ。「映画の薀蓄を語るのではなく、映画を普段見ない人たちに関心を持つきっかけを作りたい」と語る坪井。彼が「隠れ家」にしているアパートには、数千本もの映画のVHSが保管されていた。休日には町に出て中古のVHSを買い漁る。そして映画館の常識を打ち破る「超次元絶叫システム」が始動する。

【制作意図】
好きなことを職業にして、とことん、やりたいことをやる。そんな生き方ができたら、どれほど素晴らしいでしょう。番組の主人公、坪井篤史さんは、とことん、やりたいことをやりながら生きています。
樋口ディレクターもまた映画マニアであり、客として通っていたシネマスコーレで、映画と一体化した坪井さんの生き様に憧憬を抱き、「いつか彼のドキュメンタリーを撮りたい」と企画を温めていました。
坪井さんの生活は文字通り「映画三昧」です。一般の人の目には、ちょっと引いてしまうほど異様に映るかもしれません。しかし、この番組で伝えたかったのは、坪井さんの突き抜けたマニアぶりだけではありません。上司である支配人、木全純治さんの懐の深さもまた伝えたかったテーマのひとつです。部下が常識外れの発想を行動に移そうとした時、「やってよし!」とはなかなか言えないものです。木全さんは、坪井さんと映画の趣味が合わないと言いつつ、坪井さんの「映画館革命」を実現するため、劇場に高価な機材を入れたり、映画館の命であるスクリーンの前でライブパフォーマンスすることを許したり。坪井さんを信用し、任せている。それが劇場としての魅力にも繋がっている。坪井さんは木全さんと出会ったことで、自身の資質を伸ばすことができたのではないでしょうか。
生産性を重視する社会では、均一化が進み、とかく個性が疎まれがちです。映画をはじめ、エンターテインメントには意外性や創造性があるほうが面白い。テレビ番組もそうです。個性を貫くことが、自身の存在価値を高め、人を惹き付ける。そんなことに改めて気付かされながら制作した番組です。

[画像4: https://prtimes.jp/i/14977/369/resize/d14977-369-560640-4.jpg ]

[画像5: https://prtimes.jp/i/14977/369/resize/d14977-369-321155-3.jpg ]
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