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「Places2Be」プロジェクト、高速・低発熱・シンプルなFD-SOI技術に関するヨーロッパのリーダーシップを強化

・STが主導する3.6億ユーロのプロジェクト(期間3年)に、ヨーロッパから19のパートナーが参加
・FD-SOI製造パイロットラインをグルノーブルとドレスデンの2ヵ所に設置
・ENIAC JUおよび政府機関がPlaces2Beを支援

ヨーロッパの主要企業および学術機関を含む、19の企業・学術機関で構成される
グループは、完全空乏型SOI(FD-SOI)技術の産業化を支援するため、3億6000万
ユーロ規模の先端技術パイロットライン・プロジェクト(期間3年)である
「Places2Be」を開始したことを発表しました。

Places2Be(Pilot Lines for Advanced CMOS Enhanced by SOI in 2x nodes, Built in Europe)は、
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス
(NYSE: STM、以下ST)が主導しており、28nmならびに28nm以降のFD-SOIパイロットライン
の実現の他、ヨーロッパでの大規模生産を可能にするデュアルソース展開へのサポートを
目的としています。Places2Beは、ヨーロッパにおけるFD-SOIプラットフォームを使用した
マイクロエレクトロニクス設計エコシステムを牽引し、同技術の新たなステップ(14/10nm)
に向けた取り組みを行います。

FD-SOIは、従来のバルク・シリコンとFinFETに代わる、低消費電力かつ高性能な
次世代技術です。FD-SOIを採用した最初のシステム・オン・チップは、コンスー
マ機器、高性能コンピューティング / ネットワーキング分野での利用が見込ま
れています。

3.6億ユーロの予算と、7カ国から19の企業・学術機関、そしてヨーロッパ各地で
3年間にわたり約500名の技術者が参加する予定のPlaces2Beは、ENIAC JU
(European Nanoelectronics Initiative Advisory Council Joint Undertaking)
が実施する過去最大のプロジェクトで、参加国の政府機関からの支援も受けてい
ます。Places2Beは、ENIAC JUが契約しているKey Enabling Technologies(KET)
パイロットライン・プロジェクトの1つで、社会に大きく貢献する技術ならびに
応用分野の開発を目的としています。

このプロジェクトにおけるFD-SOIの製造拠点は、ヨーロッパ最大のマイクロ
エレクトロニクス・クラスタの2ヵ所に設けられます。先行量産ラインとしてST
のクロル工場(フランス、グルノーブル近郊)、そのデュアル・ソースとして
GlobalFoundriesのファブ1(ドイツ、ドレスデン)が利用されます。

STのR&D協業プログラムのディレクターで、プロジェクト・コーディネータでも
あるFrancois Finckは、次の様にコメントしています。「Places2Beは、グル
ノーブルおよびドレスデンの両クラスタのエコシステムを強化すると同時に、
ヨーロッパにおけるマイクロエレクトロニクスのバリュー・チェーン全体
(大企業、中小企業、新興企業、研究機関)にポジティブな影響を与えるで
しょう。この影響は、材料やIP投資がもたらす直接的な効果をはるかに超えるも
のです。」

注記

Places2Beのメンバー(アルファベット順)
・ACREO Swedish ICT AB(スウェーデン)
・Adixen Vacuum Products(フランス)
・Axiom IC(オランダ)
・Bruco Integrated Circuits(オランダ)
・Commissariat a l'energie atomique et aux energies alternatives
 (フランス)
・Dolphin Integration(フランス)
・Ericsson AB(スウェーデン)
・eSilicon Romania S.r.l.(ルーマニア)
・Forschungzentrum Juelich Gmbh(ドイツ)
・GlobalFoundries Dresden(ドイツ)
・Grenoble INP(フランス)
・IMEC Interuniversitair Micro-Electronica Centrum vzw(ベルギー)
・Ion Beam Services(フランス)
・Mentor Graphics France Sarl(フランス)
・SOITEC SA(フランス)
・ST-Ericsson
・STMicroelectronics(Crolles2 SAS, SA, Grenoble SAS)(フランス)
・Universite Catholique de Louvain(ベルギー)
・University of Twente(オランダ)

参加国
・ベルギー
・フィンランド
・フランス
・ドイツ
・ルーマニア
・スウェーデン
・オランダ

FD-SOIについて
FD-SOIは、「Fully-Depleted Silicon-On-Insulator: 完全空乏型シリコン・
オン・インシュレータ)」の略称です。この技術は、トランジスタ・チャネルの
静電制御を改善し、トランジスタの性能ならびに電力効率を向上させるものです。
Places2Beでは、超薄型ボディと埋込み酸化膜(UTBB)を備えたFD-SOIを使用し
ており、動作中に、低出力から高速まで、トランジスタ性能のダイナミック・
チューニングを可能にします。同技術の紹介ビデオは、下記URLでご覧いただけ
ます。
http://www.youtube.com/watch?v=S_wMzAEajO0&list=UUU5iH94nyLSQAn6SgDM9lag&index=1

ENIAC JUについて
ENIAC JUは、ENIAC加盟国、欧州連合、AENEAS(Association for European Nanoelectronics Activities)を含む官民パートナーシップです。

ENIAC JUは、デバイスの高集積化や小型化の推進、ならびに機能性向上に向けた
研究活動をコーディネートしています。ENIAC JUは、新しい材料、装置および
プロセス、新アーキテクチャ、革新的な製造プロセスや設計手法、新しい
パッケージング技術や体系化手法を実現しようとしています。また、通信・
コンピューティング、輸送、ヘルスケア・医療、エネルギー・環境管理、
セキュリティ・セーフティ、エンターテイメント等の分野において、革新的な
ハイテク・アプリケーションを推進することで、ENIAC JU自身の活性化にもつな
がります。

2008年2月に設立されたENIAC JUは、2013年を通して助成金の割り当てを行う
予定です。助成金対象プロジェクトは、2017年12月31日まで実施されます。
ENIAC JUが関連する研究開発活動の総額は、30億ユーロ(推定)にのぼります。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワーとオートモーティブ製品」部門と「エンベデッド・
プロセッシング ソリューション」部門の多種多様なアプリケーションに半導体
を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力から
データ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、
そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしの
あらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活
に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2012
年の売上は84.9億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト
http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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