サントリー食品インターナショナル株式会社 2022年国内事業活動方針
[22/01/31]
提供元:PRTIMES
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【目次】
■2021年振り返り
■2022年事業活動方針
1.基幹ブランド活動
2.自販機事業革新
3.サステナビリティへの取り組み
■2021年振り返り
昨年の国内清涼飲料市場は、コロナ禍による緊急事態宣言の断続的な発令及び延長により人の動きが制限されたことや、8月中旬以降の天候不順などの影響を受けましたが、後半に回復を見せ、年間では前年並みもしくは微増で着地したものとみられます。その中で当社は、水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心にコアブランド強化に取り組み、新商品の発売やマーケティング活動が奏功した結果、2021年の国内販売数量は前年比103%と総市場を上回る着地となりました。
「サントリー天然水」は、「本体」が大きく伸長したことに加え、無糖炭酸水市場に「THE STRONG 天然水スパークリング」を新たに投入し、好調に推移したことで、年間では対前年6%増となりました。ブランド計の販売数量は1億2千万ケースを超え過去最高を記録し、国内トップの飲料ブランド※1としての地位を確固たるものとしました。
※1 年間販売数量において(当社推計)
「BOSS」は、昨年春に大刷新した「クラフトボス」コーヒーシリーズ、新商品を発売した紅茶シリーズともに大変ご好評いただいたことに加え、8月に新発売した「抹茶ラテ」が販売数量増に大きく寄与しました。濃縮タイプ飲料「カフェベース」は“イエナカ”飲料として定着し、ラインアップ強化などによって引き続き成長しています。
「伊右衛門」は、「本体」が昨年からの好調を維持したことに加え、新発売の「伊右衛門 京都ブレンド」や「伊右衛門 濃い味」のラインアップ強化で、連続成長を遂げることができました。この結果、ブランド計の販売数量は59百万ケースとなり、「伊右衛門」史上過去最高実績となりました。
「伊右衛門 特茶」(特定保健用食品)を中心とした健康茶カテゴリーは、もともと日々の通勤や外出時に習慣的に購入される割合が他のカテゴリーよりも高いため、コロナ禍で社会活動や人の動きの流動性が大きく下がった影響を受け、お客様の飲用習慣が薄れたことにより、販売数量は前年割れとなりました。しかしながら、お客様の健康への関心は一層高まっており、昨年秋からはコミュニケーションおよびマーケティング活動を刷新、強化したことで、健康茶カテゴリーの販売水準は明らかに回復してきています。
「PEPSI」は、昨年、600mlサイズの「ペプシ〈生〉」を発売し、新しい中味とコミュニケーションで大躍進し、ブランド計の販売数量は対前年2割以上の大幅伸長となりました。
■2022年事業活動方針
コロナ感染の状況は予断を許しませんが、本年は清涼飲料市場の回復が見込まれます。お客様の生活マインド、清涼飲料の飲用スタイルの変化をいち早く捉え、「コアブランド活動の強化」、「自販機事業革新」を軸に、新たな価値提案をおこなっていきます。また、「サステナビリティへの取組み」についても、より一層強化していきます。
1.基幹ブランド活動
昨年に引き続き、「サントリー天然水」、「BOSS」、「伊右衛門」などのコアブランド強化と「伊右衛門 特茶」をはじめとした健康茶カテゴリーなどの高付加価値商品群による需要創造に取り組みます。
・「サントリー天然水」
「サントリー天然水」は、水源にこだわった冷たくて清らかである、「清冽なおいしさ」という独自のブランド価値を訴求し、国内トップの飲料ブランドとして、引き続き活動を強化していきます。
「サントリー天然水」本体では、ご好評いただいているコミュニケーションを今年も実施していくほか、昨年生産を開始した長野県大町市の「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」については、今年一般公開を開始する予定です。既存の3つの水源と北アルプスを合わせた4つの水源で、「サントリー天然水」のさらなるブランド価値向上を目指すとともに、より一層の安定供給体制の構築を図っていきます。
また、昨年発売した「THE STRONG」のマーケティング活動をさらに強化し、伸長を続ける無糖炭酸水市場を牽引していきます。
・「BOSS」
今年30周年を迎える「BOSS」は、“働く人の相棒”として、働く人の様々なシーンに寄り添った新商品の開発および、BOSSならではのコミュニケーション、マーケティング活動を積極的に展開します。
「クラフトボス」は、今年もコーヒー、紅茶、抹茶ラテなどの多様なラインナップのもと、さまざまな活動を実施していきますが、なかでも中核となるコーヒー本体の活動強化と、コーヒーの新たな需要創造に向けた新商品提案により、「BOSS」ブランドのさらなる成長を目指します。ショート缶は、引き続きヘビーユーザーとの絆を強化する施策を展開しつつ、一服の価値を広く提案していきます。また、「ボス カフェベース」は、“イエナカ(家庭内)”における時短&豊かさニーズにお応えする価値創造をさらに加速すべくマーケティング活動を強化します。
・「伊右衛門」
「伊右衛門」は引き続き、淹れたてのような色・味・香りの象徴である“鮮やかな緑”で他の緑茶とは違う独自の価値でさらなる成長を目指します。
「伊右衛門」本体は、お客様にご評価いただいている価値を維持しつつ、より一層の商品力強化を図っていきます。昨年発売し年間を通して好調に推移した「伊右衛門 濃い味」は、2月より茶カテキンの力で内蔵脂肪を減らす機能性表示食品へと刷新します。また昨年、新カテゴリー創造にチャレンジしお客様からご好評いただいた「伊右衛門 京都ブレンド」においても、今年さらなる飛躍に向けて、マーケティング活動、コミュニケーション活動を強化していきます。
「伊右衛門」ブランドは、今年も五感に訴える商品づくりやコミュニケーション、キャンペーン等を積極的に展開し、緑茶・無糖茶市場を盛り上げていきます。
・健康茶カテゴリー
サントリーの健康茶は、人生100年時代を見据え、さまざまな健康課題に合った商品やサービスを展開することで、健康的な生活習慣をサポートしたいと考えています。
今年は、“体脂肪を減らすのを助ける”「伊右衛門 特茶(特定保健用食品)」のブランド価値向上に注力し、商品の刷新とともに新コミュニケーションの展開を大々的に行っていきます。また、当社の豊富なラインナップを活かした“健康茶統合”活動を引き続き展開していくとともに、新たな高付加価値商品の発売も行っていきます。
【2021年実績・2022年計画(販売数量)】(シロップ製品は8オンス換算)
[画像: https://prtimes.jp/i/27480/399/resize/d27480-399-50c6de0604c242768721-0.jpg ]
2.自販機事業革新
昨年は、緊急事態宣言の継続による人流の制限に加え、最盛期の天候不順によって、自販機チャネルも大きな影響を受けました。当社はブランドを磨き、その魅力をお客様にしっかりとお伝えすることに注力し、新商品の開発や自販機ならではのマーケティング活動を徹底した結果、自販機市場におけるシェアは拡大できたと推測しています。自販機チャネルについては、これまでも既存パーマシンの向上やDX推進、コスト改善などの構造改革を行ない筋肉質な事業にしてきました。
本年1月からは、お客様に対する商品・サービスを通じた新しい価値の提供をさらに推進するために、自らが自動販売機等によって直接お客様に価値をお届けする事業と、流通パートナーの皆様と共に消費者の皆様に価値をお届けする事業の2つの異なるビジネスモデル毎に組織を再編し、それぞれの特性を活かし当社グループの活動をさらに磨き上げていくべく、活動をスタートしています。この新体制のもと、総力を結集しトップラインの成長を目指していきます。
3.サステナビリティへの取り組み
サントリーグループは、「人と自然と響きあう」という企業理念のもと、自然の恵みに支えられている企業の責務として環境経営を推進し、持続可能な地球環境を次世代に引き継ぐための環境負荷低減活動を行っています。そのために、容器包装の取り組みや水源涵養林として高い機能を持つ森を育てるサントリー「天然水の森」の活動など、さまざまな活動を続けています。
サントリーグループは、商品の源泉である自然の恵みに感謝し、持続可能な社会の実現に向けて、循環型かつ脱炭素社会への変革を強力に先導すべく、2012年より国内の飲料会社で初めて100%リサイクルPETボトルを導入※2しました。2019年に「プラスチック基本方針」を策定し、2030年までにグローバルで使用するすべてのPETボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用することで、化石由来原料の新規使用をゼロにするという100%サステナブル化の目標を掲げています。
※2 メカニカルリサイクルとして
当社は、積極的に「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進し、2021年の国内清涼飲料事業における当社全ペットボトル重量のうち37%で100%サステナブルボトルを使用しました。そして、今年国内では全ペットボトル重量のうち50%以上でサステナブル素材を使用し、2本に1本が「100%サステナブルボトル」になることを目指します。
また、新たな取り組みとして、ペットボトルは資源として何度も循環できることを伝える新ロゴマーク『ボトルは資源!サステナブルボトルへ』を国内ペットボトル全商品※3へ3月以降順次展開し、啓発活動など消費者の皆さまとのコミュニケーションを強化します。
※3 ラベルレス商品を除く
・「天然水の森」活動と「水育」
サントリーグループでは、工場で汲み上げる量以上の地下水を育むため、工場の水源涵養エリアで水を育む森づくり「天然水の森」活動を2003年から行っています。その規模は全国15都府県、21箇所、総面積およそ1万2千haまで拡大しています。
本年1月、サントリー天然水 南アルプス白州工場は、工場周辺流域の持続可能な水利用に関する「Alliance for Water Stewardship(以下AWS)」認証※4を取得しました。AWS認証は、サントリー天然水 奥大山ブナの森工場が日本で初めて取得し、今回の取得は、サントリー九州熊本工場に続き、日本で3番目となります。
※4 AWSは、世界自然保護基金(WWF)やThe Nature Conservancy(TNC)等のNGOと企業が共同で設立した、水のサステナビリティをグローバルに推進するための機関です。AWS認証は、世界中の工場を対象とした持続可能な水利用に関する認証で、水の保全やスチュワードシップ(管理する責任)の推進を目的としています。
以上