「So-net SNS」(β版)、「大量SNS分析研究グループ」と共同研究を実施 〜研究結果を「ネットワークが創発する知能研究会」にて発表〜
[09/07/29]
提供元:PRTIMES
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http://www.so-netsns.jp/
「So-net SNS」(β版)、「大量SNS分析研究グループ」と共同研究を実施
〜研究結果を「ネットワークが創発する知能研究会」にて発表〜
ソネットエンタテインメント株式会社(サービス名称:So-net)は、国内最大級の
SNS作成サービス「So-net SNS」(β版)*1において、「大量SNS分析研究グループ」
(代表:鳥海不二夫)*2と共同で、研究結果を発表いたします。
今回の共同研究は、インターネット上におけるネットワーク分析を探究していた
同研究チームと、サービス向上のための分析を進めていた「So-net SNS」の目的が
一致したことで2008年3月から実施しています。研究結果は下記3件です。
■研究要旨1. 大量SNSサイトのネットワーク分析
「So-net SNS」を、フレンドのネットワーク構造から5種類のタイプ
に分類し、それぞれの特徴を分析した。
■研究要旨2. 活性化をもたらす小規模SNSのコミュニケーションパターン
「So-net SNS」において、フレンドのネットワーク構造と、
日記・コメントのネットワーク構造の両面からコミュニケーション
パターンを特徴付け、活性化のメカニズムを探った。
■研究要旨3. ネットワーク構造によるコミュニケーションの成長分析
「So-net SNS」を、ユーザー間のコミュニケーションネットワークの
形状などから、「高成長SNSの判別」と「コミュニティの可視化」に
ついて分析した。
研究結果の詳細は、2009年8月13日(木)〜15日(土)に開催される、
「日本ソフトウェア科学会 ネットワークが創発する知能研究会 JWEIN09」*3にて
発表されます。
「So-net SNS」では、今回の研究結果を応用し、よりユーザーにとって快適な
コミュニティ空間を提供できるよう努めてまいります。
*1「So-net SNS」(β版)概要
国内最大級のSNS無料作成サービスである「So-net SNS」(β版)は、
2006年6月よりサービスを開始。累計開設数は約6万SNS、ユーザー数は
約46万人を数えます。SNSのジャンルは、ゲーム、アニメ、同窓会、地域
コミュニティ、業界など、多くの人が集うテーマをほぼすべて網羅する
一方、ニッチなテーマを扱うSNSも数多く誕生しています。
*2 研究者グループ「大量SNS分析研究グループ」メンバー
鳥海 不二夫(名古屋大学)、山本 仁志(立正大学)、
諏訪 博彦(電気通信大学)、岡田 勇(創価大学)、
和泉 潔(独立行政法人 産業技術総合研究所)、橋本 康弘(東京大学)
※敬称略
*3「日本ソフトウェア科学会 ネットワークが創発する知能研究会 JWEIN09」
・URL
http://www.ai.sanken.osaka-u.ac.jp/ndei/index.php?cmd=read&page=JWEIN-summer-2009
・会場: 筑波大学東京キャンパス G501(8/13,14) G204(8/15)
・アクセス:東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅(東京駅から11分)下車徒歩約3分
以 上
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考資料】「JWEIN09」研究発表テーマ概要
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1. 大量SNSサイトのネットワーク分析
「So-net SNS」においてアクティブに稼動するSNSを抽出し、
そのネットワーク構造を分析したところ、小規模SNSには様々な特徴を持った
物が存在することが明らかになった。各種ネットワーク指標を使ったクラス
タリングによって分類された5種類のタイプについて、その特徴を解説する。
1. 一般型SNS (C1)
これは、最も多くのSNSが分類された一般的なタイプのSNSであり、全体の
37.7%のSNSがこのタイプである。管理者と友人であるユーザーが多いが、
「友達の友達が友達」という関係も多いことが特徴である。
また「友達の友達」をたどれば、SNSに参加しているほとんどのユーザーに
たどり着くことが出来る「スモールワールド性」を持つ。
2. トップユーザー牽引型SNS(C2)
C2は、C1と似ているがC1と比べ平均友人の数が少ない。
また、一部のユーザーが多くの友人と繋がっており、一部のユーザーに
よって牽引されているSNSであるとも考えられる。C1とユーザー数は
ほとんど変わりがないが、友人数はおよそ半分となっている。
3. スター型SNS(C3)
C3は、ごく一部(多くの場合、一人)のユーザーが他のほとんど全ての
ユーザーと友人になっているSNSである。このタイプのSNSでは、もっとも
多く友人を持つユーザー(中心ユーザー)は、SNSにいるユーザーの
97.3%と友人になっている。また、全友人関係の86%が中心ユーザー
との間に結ばれた友人関係となる。つまり、C3に属するSNSは一人の
ユーザーが残りすべてのユーザーとつながり、その一人を除いた
ユーザーはほとんど他のユーザーと繋がっていない状態である。
4. 凝集型SNS(C4)
C4は友人関係が多いSNSである。一人当たり平均で17.4人の友人を持ち、
「友達の友達が友達」である確率が69%となっている。そのため、
SNS内で非常に「濃い」関係が気づかれていると予想される。
なお、一人当たりの日記数平均は 24.3件と他のSNSよりも多く、
SNSが活性化されていることが予想される。
5. 中心分散型SNS(C5)
C5は、C1と類似しているが、SNSの中心が特定の人物ではないことが
特徴的である。「So-net SNS」では、管理者がユーザーの多くと
繋がることが多いが、C5タイプのSNSでは管理者と繋がるユーザーの
割合が多くない。他のSNSでは最も多くの友人を持つ人が平均で80%以上
のユーザーと繋がっているのに対し、C5タイプでは60%弱のユーザー
としか繋がっていない。したがって、C5に所属するSNSは、管理者の手を
離れたところで成長しているSNSであると考えられる。
2. 活性化をもたらす小規模SNSのコミュニケーションパターン
「So-net SNS」においてアクティブに稼動するSNSを抽出し、
そのコミュニケーションネットワークに着目した「フレンド集約率」
「フレンド網羅率」という指標を用いて、そのコミュニケーション構造の
特徴を明らかにした。「フレンド集約率」「フレンド網羅率」による
「独立型」、「包含型」、「部分型」、「一致型」の4種類のタイプについて、
その特徴を解説する。
3. ネットワーク構造によるコミュニケーションの成長分析
「So-net SNS」においてアクティブに稼動するSNSを抽出し、
決定木分析を用いて成長するSNS の判別を行なった。その結果、高い精度で
判別可能であることが明らかとなった。このルールによって、
今後高成長する可能性の高い4つのタイプについて、その特徴を解説する。
また、ユーザー間のコミュニケーションが構成する、見えない“コミュニティ
構造”の変遷をネットワーク分析および可視化分析を独自手法で行った。
■ 参考画像(図表):
<PDF>
http://www.so-net.ne.jp/corporation/release/2009/pdf/pub20090729_01.pdf
を参照下さい。
以 上
「So-net SNS」(β版)、「大量SNS分析研究グループ」と共同研究を実施
〜研究結果を「ネットワークが創発する知能研究会」にて発表〜
ソネットエンタテインメント株式会社(サービス名称:So-net)は、国内最大級の
SNS作成サービス「So-net SNS」(β版)*1において、「大量SNS分析研究グループ」
(代表:鳥海不二夫)*2と共同で、研究結果を発表いたします。
今回の共同研究は、インターネット上におけるネットワーク分析を探究していた
同研究チームと、サービス向上のための分析を進めていた「So-net SNS」の目的が
一致したことで2008年3月から実施しています。研究結果は下記3件です。
■研究要旨1. 大量SNSサイトのネットワーク分析
「So-net SNS」を、フレンドのネットワーク構造から5種類のタイプ
に分類し、それぞれの特徴を分析した。
■研究要旨2. 活性化をもたらす小規模SNSのコミュニケーションパターン
「So-net SNS」において、フレンドのネットワーク構造と、
日記・コメントのネットワーク構造の両面からコミュニケーション
パターンを特徴付け、活性化のメカニズムを探った。
■研究要旨3. ネットワーク構造によるコミュニケーションの成長分析
「So-net SNS」を、ユーザー間のコミュニケーションネットワークの
形状などから、「高成長SNSの判別」と「コミュニティの可視化」に
ついて分析した。
研究結果の詳細は、2009年8月13日(木)〜15日(土)に開催される、
「日本ソフトウェア科学会 ネットワークが創発する知能研究会 JWEIN09」*3にて
発表されます。
「So-net SNS」では、今回の研究結果を応用し、よりユーザーにとって快適な
コミュニティ空間を提供できるよう努めてまいります。
*1「So-net SNS」(β版)概要
国内最大級のSNS無料作成サービスである「So-net SNS」(β版)は、
2006年6月よりサービスを開始。累計開設数は約6万SNS、ユーザー数は
約46万人を数えます。SNSのジャンルは、ゲーム、アニメ、同窓会、地域
コミュニティ、業界など、多くの人が集うテーマをほぼすべて網羅する
一方、ニッチなテーマを扱うSNSも数多く誕生しています。
*2 研究者グループ「大量SNS分析研究グループ」メンバー
鳥海 不二夫(名古屋大学)、山本 仁志(立正大学)、
諏訪 博彦(電気通信大学)、岡田 勇(創価大学)、
和泉 潔(独立行政法人 産業技術総合研究所)、橋本 康弘(東京大学)
※敬称略
*3「日本ソフトウェア科学会 ネットワークが創発する知能研究会 JWEIN09」
・URL
http://www.ai.sanken.osaka-u.ac.jp/ndei/index.php?cmd=read&page=JWEIN-summer-2009
・会場: 筑波大学東京キャンパス G501(8/13,14) G204(8/15)
・アクセス:東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅(東京駅から11分)下車徒歩約3分
以 上
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【参考資料】「JWEIN09」研究発表テーマ概要
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1. 大量SNSサイトのネットワーク分析
「So-net SNS」においてアクティブに稼動するSNSを抽出し、
そのネットワーク構造を分析したところ、小規模SNSには様々な特徴を持った
物が存在することが明らかになった。各種ネットワーク指標を使ったクラス
タリングによって分類された5種類のタイプについて、その特徴を解説する。
1. 一般型SNS (C1)
これは、最も多くのSNSが分類された一般的なタイプのSNSであり、全体の
37.7%のSNSがこのタイプである。管理者と友人であるユーザーが多いが、
「友達の友達が友達」という関係も多いことが特徴である。
また「友達の友達」をたどれば、SNSに参加しているほとんどのユーザーに
たどり着くことが出来る「スモールワールド性」を持つ。
2. トップユーザー牽引型SNS(C2)
C2は、C1と似ているがC1と比べ平均友人の数が少ない。
また、一部のユーザーが多くの友人と繋がっており、一部のユーザーに
よって牽引されているSNSであるとも考えられる。C1とユーザー数は
ほとんど変わりがないが、友人数はおよそ半分となっている。
3. スター型SNS(C3)
C3は、ごく一部(多くの場合、一人)のユーザーが他のほとんど全ての
ユーザーと友人になっているSNSである。このタイプのSNSでは、もっとも
多く友人を持つユーザー(中心ユーザー)は、SNSにいるユーザーの
97.3%と友人になっている。また、全友人関係の86%が中心ユーザー
との間に結ばれた友人関係となる。つまり、C3に属するSNSは一人の
ユーザーが残りすべてのユーザーとつながり、その一人を除いた
ユーザーはほとんど他のユーザーと繋がっていない状態である。
4. 凝集型SNS(C4)
C4は友人関係が多いSNSである。一人当たり平均で17.4人の友人を持ち、
「友達の友達が友達」である確率が69%となっている。そのため、
SNS内で非常に「濃い」関係が気づかれていると予想される。
なお、一人当たりの日記数平均は 24.3件と他のSNSよりも多く、
SNSが活性化されていることが予想される。
5. 中心分散型SNS(C5)
C5は、C1と類似しているが、SNSの中心が特定の人物ではないことが
特徴的である。「So-net SNS」では、管理者がユーザーの多くと
繋がることが多いが、C5タイプのSNSでは管理者と繋がるユーザーの
割合が多くない。他のSNSでは最も多くの友人を持つ人が平均で80%以上
のユーザーと繋がっているのに対し、C5タイプでは60%弱のユーザー
としか繋がっていない。したがって、C5に所属するSNSは、管理者の手を
離れたところで成長しているSNSであると考えられる。
2. 活性化をもたらす小規模SNSのコミュニケーションパターン
「So-net SNS」においてアクティブに稼動するSNSを抽出し、
そのコミュニケーションネットワークに着目した「フレンド集約率」
「フレンド網羅率」という指標を用いて、そのコミュニケーション構造の
特徴を明らかにした。「フレンド集約率」「フレンド網羅率」による
「独立型」、「包含型」、「部分型」、「一致型」の4種類のタイプについて、
その特徴を解説する。
3. ネットワーク構造によるコミュニケーションの成長分析
「So-net SNS」においてアクティブに稼動するSNSを抽出し、
決定木分析を用いて成長するSNS の判別を行なった。その結果、高い精度で
判別可能であることが明らかとなった。このルールによって、
今後高成長する可能性の高い4つのタイプについて、その特徴を解説する。
また、ユーザー間のコミュニケーションが構成する、見えない“コミュニティ
構造”の変遷をネットワーク分析および可視化分析を独自手法で行った。
■ 参考画像(図表):
<PDF>
http://www.so-net.ne.jp/corporation/release/2009/pdf/pub20090729_01.pdf
を参照下さい。
以 上