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【プレスリリース】ユニセフ『子どもたちのための人道支援報告書-2015年』 発表 

71カ国の緊急人道支援に、史上最多の31億米ドルを要請 2014年、日本は緊急人道支援を支えた主要ドナー国




[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/415/resize/d5176-415-383001-0.jpg ]



※本信は、ユニセフ本部からの情報を日本ユニセフ協会 広報室が翻訳・編集したものです
※原文をご入り用の際は、日本ユニセフ協会広報室までご連絡ください。

【2015年1月29日 ジュネーブ発】

ユニセフは本日、『子どもたちのための人道支援報告書(Humanitarian Action for
Children - HAC)-2015年』 を発表。そのなかで、国際社会に31億米ドル
(約3,642億円※)の資金を要請しました。この資金は、自然災害や紛争、急速な伝染病
の流行、その他の危機に晒されている世界71カ国の9,800万人(うち、およそ3分の2を
占める6,200万人が子ども)への支援に用いられ、緊急人道支援要請額としては過去
最大となります。※1米ドル=117.5円で換算、以下同


本報告書ではまた、2014年、日本がユニセフの緊急人道支援に大きく貢献したことが
明らかになりました。(官民合計:計1億1,798万8,911米ドル/約139億円※)

ユニセフ緊急支援プログラム部 部長のアフシャン・カーンは「子どもたちは、
新世代の人道危機に直面しています。たとえ報道で目にすることなくとも、社会崩壊
や気候変動、病気の蔓延が引き金となって生じる緊急事態が、これまでにない形で
子どもたちに忍び寄っています」と述べています。

激化し複雑化する紛争、自然災害、エボラ出血熱の流行などの緊急事態に直面して
いる子どもの数は、増え続けています。これらの子どもたちは、暴力、飢餓、病気、
虐待の危険に晒されており、さらなる支援を必要としています。

世界では2億3,000万人、つまり、子ども10人にひとり以上が、武力紛争の影響を
受けている国や地域で暮らしています。

[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/415/resize/d5176-415-403068-3.jpg ]


「4年間も続く危機下にあるシリアでは、子どもたちは日常的に暴力的行為や死
を目撃しています。人生における基本的なものや機会さえも、手にすることができて
いないのです。この支援要請は、シリアだけでなく、人道危機下にいる世界中の
すべての子どもに、明るい未来をもたらすことは確実です。生まれたところや生活
する場所によって、子どもの運命が決められるべきではありません。わたしたちは、
子どもたちが今切実に必要としている、命を守るための支援やケアを提供しなければ
なりません」(カーン緊急支援プログラム部 部長)


* * *

■2015年の人道支援計画
『子どもたちのための人道支援報告書-2015年(原題:“Humanitarian Action for
Children 2015”)』は、人道危機下にある子どもたちが日々直面する困難と子ども
たちが健やかに育つために必要な支援、また最も厳しい環境下であっても可能となる
支援の成果に焦点を絞っています。


◇支援対象:(アルファベット順)
アフガニスタン、カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コロンビア、ジブチ、
北朝鮮、コンゴ民主共和国、エボラ流行国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)、
エリトリア、エチオピア、ハイチ、イラク国内避難民、ケニア、マラウイ、マリ、
ミャンマー、ニジェール、ナイジェリア、フィリピン、ソマリア、南スーダン、
パレスチナ、スーダン、シリア、シリア周辺国(エジプト、イラク、ヨルダン、
レバノン、トルコ)に避難しているシリア難民、ウガンダ、ウクライナ、イエメンほか、
各ユニセフ地域事務所の管轄国、計71カ国

◇必要額上位国
シリア周辺国の難民(6億2,426米ドル)、エボラ出血熱(5億743万米ドル)、
イラク国内避難民(3億1,951万米ドル)、シリア(2億7,920万米ドル)、
南スーダン(1億6,562万米ドル)、スーダン(1億1,692万米ドル)、ソマリア
(1億1,170万米ドル)

◇分野別の資金使用用途(別添:2015年ユニセフ人道支援計画 ご参照)
水と衛生21%、栄養14%、教育20%、保健18%、子どもの保護9%、その他(18%)

◇危機下の子どもたち(別添資料(地図付き) ご参照)
[画像3: http://prtimes.jp/i/5176/415/resize/d5176-415-384443-1.jpg ]


子どもやその家族に影響を及ぼしている主な人道危機は、下記のとおりです。

・シリア及びシリア周辺地域の難民:
支援要請額のうち、全体の約30%(9億347万米ドル)と最も多い割合を占める。
危機に直面している子どもの保護や予防接種、水と衛生などの命を守る支援、そして
教育支援などを実施している。

・エボラ出血熱:
エボラ出血熱流行国では、コミュニティを中心とした支援を強化している。支援要請
額5億米ドルは、エボラ感染者の迅速な隔離や治療ケア、将来的な流行防止対策の
ため。2015年は感染例をゼロにすることを目標としており、エボラ流行により打撃
を被った基本的な社会サービスの再建に向けて支援を実施する。

・ナイジェリア:
2014年の武装グループによる襲撃の激化により、100万人以上が北東部から避難して
いる。ユニセフは、2,650万米ドルの緊急人道支援資金を要請。

・ウクライナ:
武力衝突発生から1年が経過するなか、戦闘の影響下にある地域で暮らす人は520万人
に達し、国内で避難する人は60万人、影響をうけている子どもたちは約170万人に
のぼる。この人道危機への対応として、ユニセフは3,245万米ドルの資金を要請。

また、アフガニスタンやパレスチナ、ニジェールでは、人道支援に必要な額に対し、
資金が大幅に不足しています。2014年、活動に必要な資金に対する不足分は、
アフガニスタンで65%、パレスチナで67%、ニジェールで65%に及びました。
2015年の資金要請はこれらの国に対する資金要請も含まれています。

本報告書による支援要請で調達される資金で、ユニセフとパートナー団体は、喫急の
人道危機に対応する支援活動を実施するだけではなく、国の事前対応システムの強化
やコミュニティや子どもたちのレジリエンス(回復力)の育成によって、
コミュニティに今後起こりうる紛争や自然災害への対応力を強化する支援活動を
行います。

* * *

■■2014年の実績
[画像4: http://prtimes.jp/i/5176/415/resize/d5176-415-468903-2.jpg ]


2014年、ユニセフは世界中から寄せられた活動資金をもとに、緊急人道支援を実施。
栄養、保健、水と衛生、子どもの保護、教育の分野で何百万人もの子どもたちに
人道支援を届けることができました。1,600万人の子どもにはしかの予防接種を、
180万人の栄養不良の子どもに治療ケアを、200万人近くの子どもたちに心のケアを、
1,300万人に安全な水へのアクセスを、そして200万人に教育の機会を提供しました。

■■2014年、日本は主要ドナー(民間としては世界一)
ユニセフの収入のうち、使途分野が特定される「その他の予算」は、5つの重点分野
(子どもの生存と発達、基礎教育とジェンダー格差の是正、HIV/エイズと子ども、
子どもの保護、子どもの権利のための政策提言とパートナーシップ)と緊急人道支援
の分野から構成されます。本報告書では、2014年に各国政府・民間から緊急人道支援
の分野に使途を向けて支援された任意拠出額の実績が公開されました。政府/組織間
協力からの人道支援基金では、日本政府が9,944万米ドルを拠出、民間部門では日本
ユニセフ協会を通じた日本の民間の皆さまからの緊急募金が1,854万米ドル*と最大
でした。官民あわせて、日本が大きな貢献(計1億1,798万米ドル)をしたことが
明らかになりました。

<政府/機関間協力 主要ドナー5位>
1. 米国政府: 3億4,107万米ドル
2. OCHA:    2億0,048万米ドル
3. 英国政府:   1億6,520万米ドル
4. EU: 1億2,224万米ドル
5. 日本政府:     9,944万米ドル

<民間部門 主要ドナー5位>
1. 日本ユニセフ協会 1,854万米ドル*
2. 英国ユニセフ協会 1,563万米ドル
3. 独国ユニセフ協会 1,423万米ドル
4. 米国ユニセフ協会 1,251万米ドル
5. スペイン・ユニセフ協会 1,026万米ドル

*エボラ出血熱、パレスチナ、南スーダン、中央アフリカ共和国、ハイチ、シリア、
フィリピンに対する緊急募金からの拠出額合計


* * *

■ご参考
武力衝突に関わる関係者に対し、子どもたちを暴力行為から守ることを求めた、
ユニセフによる声明

2014年11月10日 ダカール(セネガル)/ニューヨーク発
http://www.unicef.or.jp/news/2014/0146.html

2014年11月10日 ジュネーブ/キエフ発
http://www.unicef.or.jp/news/2014/0142.html

2014年11月7日 ダマスカス発
http://www.unicef.or.jp/news/2014/0143.html


『子どもたちのための人道支援報告書-2015年』の原文(英語)、ならびに原文より
抜粋した日本語版図表(本リリースに別添)、画像・映像素材のアクセス先について

■原文(英語) 下記のウェブサイトでご覧いただけます。
URL:http://j.mp/1LjIL4s
http://www.unicef.org/appeals/  (指定解禁日時以降、可)

■原文(英語)より抜粋した日本語版の図表(本信に別添)
URL:http://j.mp/1Bz7j3W
http://www.unicef.or.jp  (指定解禁日時以降、可)


■画像・映像素材
ユニセフ本部サイト内にて、画像・映像のお貸し出しを行っています(無償)。
ご使用に当たっては下記の事項をご確認・遵守いただきますよう、お願いいたします。
http://uni.cf/1zwEJ4M
・ユニセフの支援活動やその背景となる状況の説明としての使用
・画像・映像の編集・加工・トリミングは禁止
・提供元の記載>提供:(公財)日本ユニセフ協会


■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Christophe Boulierac ジュネーブ本部 Tel: +41 (0)22 909 5716,
Mobile: +41 (0) 799639244, cboulierac@unicef.org
Rose Foley ニューヨーク本部, Tel: + 1 212 303 7987,
Mobile: + 1 917 340 2582, rfoley@unicef.org
Najwa Mekki ニューヨーク本部, Tel: +1-212-326-7448,
Mobile: +1 917 209 1804 nmekki@unicef.org


■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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