「新社会人の転職サイト登録動向」2024年版を発表入社直後に転職サイト「doda」に登録した新社会人の数は微減も、ほぼ横ばい
[24/05/31]
提供元:PRTIMES
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〜職種別採用や入社前の配属先・勤務地確約、初任給の引き上げなどが微減の背景か。Z世代の「将来を見据えて転職サイトに登録する」という価値観は定着傾向に〜
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:桜井 貴史)は、過去14年間のdoda会員登録者数のうち、入社月である4月に転職サイト「doda」に登録した新社会人※1の数を分析し、「新社会人の転職サイト登録動向」としてまとめましたので、結果をお知らせいたします。
※1:新卒ではじめて社会人になった人
[画像1: https://prtimes.jp/i/16455/425/resize/d16455-425-c219274c32833859d4cd-0.png ]
2024年4月、新社会人の「doda」登録者数は昨年比で微減するも、おおむね横ばいで推移
入社直後の2024年4月における新社会人の登録者数は、調査開始時期の2011年比で約28倍に伸長、昨年比では微減し約94%となりました。これは2023年、2022年に次いで3番目に多い水準です。
[画像2: https://prtimes.jp/i/16455/425/resize/d16455-425-637d8056e01918290340-0.png ]
【解説】doda編集長 桜井貴史
微減した背景:職種別採用や初任給の引き上げなど、待遇面でのポジティブな変化が影響か
少子化による若手層の人口減少で売り手市場が続き、新卒採用の難易度は年々高まり続けています。2023年から2024年にかけては、採用力強化や人材定着を目的に、職種別採用や入社前の配属先・勤務地確約のほか、仕事を通じて得られる経験やスキルについて丁寧に説明する場を設けるといった企業の動きがこれまで以上に目立ちました。さらに、大手企業を中心に賃上げの機運が高まる中、初任給を引き上げる動きも拡大しました。こうした待遇面でのポジティブな変化が、登録者数の微減につながったと推測します。
2024年度新社会人の転職サイトへの登録理由
2024年度新社会人の多くは、コロナ禍で大学入学時からオンライン中心の学生生活を過ごしました。就職活動時期には、オンラインでのインターンシップや会社説明会、面接が浸透し始めました。これにより、先輩からアドバイスをもらうためのコミュニケーションが取りづらい、同級生の活動状況が見えにくい、どの企業がどのようなインターンシップを実施しているかわかりづらいなど、「はたらく」に関する情報収集量に個人差が生まれやすい環境下だったことが、次のような登録理由につながっていると考えられます。
1. 自らが望む「はたらく」を実現するため、早目に情報収集をしたいから
自らのキャリアについて考えたうえでインターンシップを選び参加するなど、積極的に情報収集し行動したパターンの人は、入社直後から市場に求められるスキルや経験についても理解を深め、自身の未来の成長へとつなげていきたいという想いから、転職サイトへ登録をしたのではないでしょうか。
2. 現職に違和感を抱いており、キャリアアドバイザーへ相談したいから
就職活動の早期化やオンライン化といった急激な変化を受け、「はたらく」について十分な情報収集やキャリアビジョンの検討ができないまま就職先を決めたパターンにおいては、入社直後に違和感を抱いた人が一定数いたと推測します。そのため、今後のキャリアについてキャリアアドバイザーに相談したいという想いから、転職サイトへ登録したのではないでしょうか。
「キャリアオーナーシップ」を意識し、転職サイトに登録するZ世代の動きは定着しつつある。
少子化の影響もあり、登録者数は今後も微増、もしくは横ばいで推移していく見込み
今回の調査から、入社月である4月のうちに転職サイト「doda」に登録した新社会人の数は、昨年比で微減、調査開始時期からの推移をみるとおおむね横ばいという結果となりました。これは前述の通り採用競争が激化する中で、新社会人の“はたらきがい”や“はたらきやすさ”も考慮し、各社が対策に動いたことが影響していると考えています。
新社会人の「doda」登録者数はコロナ禍の2020年こそ落ち込んだものの、2011年以降、年々増加を続けてきました。今年の新社会人を含む多くのZ世代は、不確実性が高まり続ける世の中に身を置く中で、自身のはたらく将来に不安を抱くと同時に、多様性を重視する価値観から、自分らしいはたらき方を自らの意思と行動で実現させたいという想いを強く持っている傾向があるように感じます。だからこそ、入社後の早い段階から「はたらく」にまつわる様々な情報が得られる、かつキャリアアドバイザーに相談ができる転職サイトへ登録していると考えられます。そんな彼らは、将来転職することを前提にファーストキャリアを選ぶ「転職ネイティブ世代」※2であるともいえるでしょう。
現に、8年ほど前までは「3カ月以内」の転職を希望して「doda」に登録する新社会人がほとんどだったのに対し、ここ数年は「1年以内」や「1〜3年以内」を希望する割合が4割ほどになっており、将来的な転職を見込んで登録する人が増えていることが推測できます。
自分らしいキャリア、ひいては人生を築いていくために、自らの可能性と選択肢を知り、その中から自身で選び行動していくこと、すなわち「キャリアオーナーシップ」を意識し、転職サイトに登録するというZ世代の動きは定着しつつあります。これに加え、少子化がますます進むことを考慮すると、今後も新社会人の転職サイトへの登録者は微増、もしくは横ばいで推移していくと考えます。
※2:「転職ネイティブ世代」とは、将来転職することを意識しながら就職活動をする(最初の仕事=ファーストキャリアを選ぶ)ことが当たり前となった世代として、転職サービス「doda」が2021年に発表したキーワードです。経済界のリーダーによる「終身雇用の維持は難しい」といった主旨の発言が目立った2019年以降に就職活動を始めた世代を指しています。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000016455.html
解説者プロフィール doda編集長 桜井 貴史(さくらい たかふみ)
[画像3: https://prtimes.jp/i/16455/425/resize/d16455-425-d918a9479cc7946507f1-0.jpg ]
新卒で大手人材会社に入社し、一貫して国内外の学生のキャリア教育や就職・転職、幅広い企業の採用支援事業に携わる。2016年11月、パーソルキャリア株式会社に中途入社。同年、株式会社ベネッセホールディングスとの合弁会社、株式会社ベネッセi-キャリアに出向、新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の立ち上げを牽引し、初代dodaキャンパス編集長に。その後、同社 商品サービス本部 本部長として、キャリア講座やアセスメントをはじめとした、大学生向けサービスの責任者を務める。2023年4月、doda副編集長 兼 クライアントP&M本部 プロダクト統括部 エグゼクティブマネジャーに就任し、法人向け採用支援プロダクト全体を管掌。2024年4月、doda編集長に就任。サービスを通じてこれまで約60万人以上の若者のキャリア支援に携わり、Z世代の就職・転職動向やキャリア形成、企業の採用・育成手法に精通している。
転職サービス「doda」について< https://doda.jp/ >
「doda」は、「はたらく今日が、いい日に。」をスローガンに、転職サイトや転職エージェント、日本最大級のdoda転職フェアなど、各種コンテンツで転職希望者と求人企業の最適なマッチングを提供しています。
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:桜井 貴史)は、過去14年間のdoda会員登録者数のうち、入社月である4月に転職サイト「doda」に登録した新社会人※1の数を分析し、「新社会人の転職サイト登録動向」としてまとめましたので、結果をお知らせいたします。
※1:新卒ではじめて社会人になった人
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2024年4月、新社会人の「doda」登録者数は昨年比で微減するも、おおむね横ばいで推移
入社直後の2024年4月における新社会人の登録者数は、調査開始時期の2011年比で約28倍に伸長、昨年比では微減し約94%となりました。これは2023年、2022年に次いで3番目に多い水準です。
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【解説】doda編集長 桜井貴史
微減した背景:職種別採用や初任給の引き上げなど、待遇面でのポジティブな変化が影響か
少子化による若手層の人口減少で売り手市場が続き、新卒採用の難易度は年々高まり続けています。2023年から2024年にかけては、採用力強化や人材定着を目的に、職種別採用や入社前の配属先・勤務地確約のほか、仕事を通じて得られる経験やスキルについて丁寧に説明する場を設けるといった企業の動きがこれまで以上に目立ちました。さらに、大手企業を中心に賃上げの機運が高まる中、初任給を引き上げる動きも拡大しました。こうした待遇面でのポジティブな変化が、登録者数の微減につながったと推測します。
2024年度新社会人の転職サイトへの登録理由
2024年度新社会人の多くは、コロナ禍で大学入学時からオンライン中心の学生生活を過ごしました。就職活動時期には、オンラインでのインターンシップや会社説明会、面接が浸透し始めました。これにより、先輩からアドバイスをもらうためのコミュニケーションが取りづらい、同級生の活動状況が見えにくい、どの企業がどのようなインターンシップを実施しているかわかりづらいなど、「はたらく」に関する情報収集量に個人差が生まれやすい環境下だったことが、次のような登録理由につながっていると考えられます。
1. 自らが望む「はたらく」を実現するため、早目に情報収集をしたいから
自らのキャリアについて考えたうえでインターンシップを選び参加するなど、積極的に情報収集し行動したパターンの人は、入社直後から市場に求められるスキルや経験についても理解を深め、自身の未来の成長へとつなげていきたいという想いから、転職サイトへ登録をしたのではないでしょうか。
2. 現職に違和感を抱いており、キャリアアドバイザーへ相談したいから
就職活動の早期化やオンライン化といった急激な変化を受け、「はたらく」について十分な情報収集やキャリアビジョンの検討ができないまま就職先を決めたパターンにおいては、入社直後に違和感を抱いた人が一定数いたと推測します。そのため、今後のキャリアについてキャリアアドバイザーに相談したいという想いから、転職サイトへ登録したのではないでしょうか。
「キャリアオーナーシップ」を意識し、転職サイトに登録するZ世代の動きは定着しつつある。
少子化の影響もあり、登録者数は今後も微増、もしくは横ばいで推移していく見込み
今回の調査から、入社月である4月のうちに転職サイト「doda」に登録した新社会人の数は、昨年比で微減、調査開始時期からの推移をみるとおおむね横ばいという結果となりました。これは前述の通り採用競争が激化する中で、新社会人の“はたらきがい”や“はたらきやすさ”も考慮し、各社が対策に動いたことが影響していると考えています。
新社会人の「doda」登録者数はコロナ禍の2020年こそ落ち込んだものの、2011年以降、年々増加を続けてきました。今年の新社会人を含む多くのZ世代は、不確実性が高まり続ける世の中に身を置く中で、自身のはたらく将来に不安を抱くと同時に、多様性を重視する価値観から、自分らしいはたらき方を自らの意思と行動で実現させたいという想いを強く持っている傾向があるように感じます。だからこそ、入社後の早い段階から「はたらく」にまつわる様々な情報が得られる、かつキャリアアドバイザーに相談ができる転職サイトへ登録していると考えられます。そんな彼らは、将来転職することを前提にファーストキャリアを選ぶ「転職ネイティブ世代」※2であるともいえるでしょう。
現に、8年ほど前までは「3カ月以内」の転職を希望して「doda」に登録する新社会人がほとんどだったのに対し、ここ数年は「1年以内」や「1〜3年以内」を希望する割合が4割ほどになっており、将来的な転職を見込んで登録する人が増えていることが推測できます。
自分らしいキャリア、ひいては人生を築いていくために、自らの可能性と選択肢を知り、その中から自身で選び行動していくこと、すなわち「キャリアオーナーシップ」を意識し、転職サイトに登録するというZ世代の動きは定着しつつあります。これに加え、少子化がますます進むことを考慮すると、今後も新社会人の転職サイトへの登録者は微増、もしくは横ばいで推移していくと考えます。
※2:「転職ネイティブ世代」とは、将来転職することを意識しながら就職活動をする(最初の仕事=ファーストキャリアを選ぶ)ことが当たり前となった世代として、転職サービス「doda」が2021年に発表したキーワードです。経済界のリーダーによる「終身雇用の維持は難しい」といった主旨の発言が目立った2019年以降に就職活動を始めた世代を指しています。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000016455.html
解説者プロフィール doda編集長 桜井 貴史(さくらい たかふみ)
[画像3: https://prtimes.jp/i/16455/425/resize/d16455-425-d918a9479cc7946507f1-0.jpg ]
新卒で大手人材会社に入社し、一貫して国内外の学生のキャリア教育や就職・転職、幅広い企業の採用支援事業に携わる。2016年11月、パーソルキャリア株式会社に中途入社。同年、株式会社ベネッセホールディングスとの合弁会社、株式会社ベネッセi-キャリアに出向、新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の立ち上げを牽引し、初代dodaキャンパス編集長に。その後、同社 商品サービス本部 本部長として、キャリア講座やアセスメントをはじめとした、大学生向けサービスの責任者を務める。2023年4月、doda副編集長 兼 クライアントP&M本部 プロダクト統括部 エグゼクティブマネジャーに就任し、法人向け採用支援プロダクト全体を管掌。2024年4月、doda編集長に就任。サービスを通じてこれまで約60万人以上の若者のキャリア支援に携わり、Z世代の就職・転職動向やキャリア形成、企業の採用・育成手法に精通している。
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