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豊橋工場にて、日本初*1となる自動運転フォークリフトによるトラックへの積み込み作業の実用化*2に成功

製品入庫からトラックへの積み込みまで完全自動化へ

花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、2024年7月に、少量多品種を生産する豊橋工場の次世代倉庫内の現場環境において、日本で初めて*1「自動運転フォークリフトによるトラックへの積み込み作業の実用化*2」に成功しました。株式会社豊田自動織機(社長・伊藤浩一)との協働により実現したものです。2024年10月には本格導入し、日常的に稼働を始めます。生産工場から次世代倉庫内への製品入庫から出庫までに加え、トラックへの積み込み作業までを自動化することにより、今後の業務効率化や労働力不足への対応に貢献します。
*1 株式会社豊田自動織機調べ
*2 路面や柱などの周辺環境に特別な工事や機器設置をしない半屋外環境下において、実際のオーダー・製品で積み込み作業を自動運転フォークリフトで実施すること




[画像: https://prtimes.jp/i/70897/429/resize/d70897-429-f3e90797be00e51fb199-2.jpg ]


背景
物流の2024年問題を背景に、物流業務の効率化・自動化の必要性が高まっています。花王では、多様化するニーズに対応した特徴ある商品を、必要な量だけ届けることで、資源や環境への負担が少ない、循環型社会に貢献するESG視点での「よきモノづくり」に取り組んでいます。
豊橋工場では「豊橋コネクテッド・フレキシブル・ファクトリー」構想を推進しており、生産・物流機能一体型運営による無駄のない製品の供給や、リードタイムの短縮、物流コストの低減、CO2排出の抑制を図っています。さらに、自動化を進めることにより、労働環境の改善や、能率的で柔軟な働き方への取り組みを行っています。


次世代倉庫の完全自動化に向けた自動運転フォークリフトの実用化*2
ヘアケア・スキンケアなど少量多品種の製品を生産する豊橋工場では、2023年3月に次世代倉庫が完成し、工場から製品を入庫、仕分け、出庫するまでを自動化することにより、柔軟な物流体制への対応を進めてきました。しかし出庫後のトラックへの積み込み作業は、荷物やトラックの都度異なる規格への対応や停止位置の誤差調整、長距離輸送に耐えられる荷崩れ防止の養生も必要なことから、人の経験を活かしたフォークリフト運転技術が必要でした。
そこで花王では、積み込み作業の自動化に向けて、2021年より豊田自動織機と協働を開始し、2024年7月に、自動運転フォークリフトの実用化*2に成功しました。試験環境ではなく、現場での実際のオーダー・輸送を伴う導入は、日本で初めて*1となります。実用化*2に成功した自動運転フォークリフトは、同年10月に本格導入し、日常的に稼働する予定です。これにより製品入庫からトラックへの積み込みまで完全自動化された倉庫が実現いたします。


花王と豊田自動織機の協働により本格導入へ
今回は、豊田自動織機が開発した「トラック荷役対応自動運転フォークリフト」を採用しました。これは、3D-LiDAR*3を用いたトラック位置検出、ガイドレスでの自動運転に加え、AIを搭載することで、画像認識・ディープラーニングによるマーカーレスでのパレット位置・姿勢検出ができます。荷役位置を自動で判断しながらトラックまでのアプローチ走行経路を自動生成するため、トラックの停車位置や積荷の姿勢が一定でない状況下においても荷役の自動化が可能となります。
花王では、自動化をかなえるロボットフレンドリーな倉庫環境の構築と、製品入庫からトラックへの積み込みまでをスムーズに自動化するオペレーション設計を行いました。さらに、トラック輸送にも対応した業務プロセスの構築や倉庫内の設備を制御するITシステム(WCS*4)との連携を行いました。
豊田自動織機の技術をもとに、花王の次世代倉庫の環境にいち早く導入するための仕様検討を両社で行い、今般の実用化*2に至りました。引き続き、さらなる効率化をめざした協働を続けてまいります。
*3 対象物にレーザー光を照射し、その反射光を測定することで対象物までの距離を正確に測定できるセンサー。車両周辺状況の把握に使用
*4 Warehouse Control System 

また、自動運転フォークリフトは次世代倉庫のみならず、国内外の花王グループの生産・物流拠点への導入も検討していきます。業界内でも広く活用されるよう知見を広げていくことにより、社会課題となる、労働力不足や能率的で柔軟な働き方への対応を進めてまいります。


花王がめざすサプライチェーン
花王グループは、「豊かな共生世界の実現」をパーパスに、2019年にESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を策定し、「未来のいのちを守る〜Sustainability as the only path」をビジョンに掲げた中期経営計画「K27」達成に向け取り組んでいます。
私たちは、資源や環境への負担が少ないESG視点でのよきモノづくりを推進し、人々のこころ豊かな暮らしと、持続的に発展し循環する思いやりある社会の実現に取り組んでいます。
急速に進化するデジタル技術の活用や多様なパートナーとの協働により、革新的な技術を開発し、社会の期待に応える、人と社会と地球にやさしい持続可能なサプライチェーンの構築をめざしています。


関連情報
● 豊橋工場に柔軟で効率的な生産体制と新たな物流モデルを構築
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2022/20220303-001/
● 豊橋工場に次世代新倉庫が完成
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2023/20230327-001/



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