【国立科学博物館】海棲哺乳類情報データベースにストランディングマップの機能を拡充!
[22/05/29]
提供元:PRTIMES
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〜国内のイルカ・クジラなどの海岸打ち上げ事例が地図上で一目瞭然に!〜
独立行政法人国立科学博物館(館長:篠田謙一)は、国内で発生した鯨やイルカなど海棲哺乳類のストランディング(海岸に打ち上がってしまう現象)事例を検索して地図上に示し、視覚的に比較・考察できるコンテンツ「海棲哺乳類ストランディングマップ」を公開しました。
この検索マップ(https://www.kahaku.go.jp/research/db/zoology/marmam/map/)では、海棲哺乳類の和名や発見年月、発見地名などを検索すると、該当するストランディングが起きた地点が地図上にポイント表示されます。また、表示されたポイントをクリックすると、吹き出しでそれぞれストランディングが起きた状況、地名、日にち、緯度・経度などの情報が表示され、いつ、どこで、どの種にどのようなことが起こっているのか、傾向などを地図上で確認することができます。さらに、個々のストランディング事例の対象個体について、研究機関が調査をしているのか、標本などは残されているかなどの関連データも、連動する既存の海棲哺乳類ストランディング情報データベース(https://www.kahaku.go.jp/research/db/zoology/marmam/drift/)から確認することができます。
これらのデータをどのように活用するかは、利用者の皆さんのアイディア一つです!幼稚園児から高校生の自由研究、大学や企業、自治体などでの生物多様性研究や保全活動へと、活用の可能性が広がります。
▼「海棲哺乳類ストランディングマップ」の入り口は、「海棲哺乳類ストランディング情報データベース(https://www.kahaku.go.jp/research/db/zoology/marmam/index.php )」の画面右側にあります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-291634a83ac9fc778e92-7.jpg ]
▼検索画面(初期画面)
[画像2: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-d3a0e6cb387672b7c4b1-5.png ]
検索例
▼STEP1.:「オウギハクジラ」を検索した画面です。ヒットしたのは281件。本州日本海側の143件に注目!
[画像3: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-d6ca466b50a2d4ea71cd-2.png ]
▼ STEP2.:我が国でオウギハクジラが最初に発見されたのは1960年秋田県の下浜の海岸であることが分かっています。この情報をもとに、都道府県名のプルダウンから「秋田県」を選び、地名に「下浜」を入力して検索してみると、どうやら3件の登録があるようです。
[画像4: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-a5a40d44a84060310950-3.png ]
▼STEP3.:地図を拡大してみます。ほぼ同じあたりで、1996年にもストランディングがあったことがわかります。何か関連性があるかもしれません!
[画像5: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-b5c1f011c60911fad4a7-4.png ]
背景
日本国内では年間300件前後、海棲哺乳類のストランディングが報告されています。「なぜこれらのストランディングは発生するのか?」を解明するために、病理学、生態学、環境汚染物質学、分子生物学、基礎生物学など様々な研究が遂行されていますが、事例全てを調査・研究することは難しく、網羅的な把握を通した原因解明までには至っていません。しかし、事例を記録し整理・蓄積することで、これまで発見できなかった新解釈・見解ならびに傾向、理由を見出すことに繋がると考えられます。
そこで、日本地図上に各事例を記録し、検索機能を付与する新しいコンテンツを作成しました。
効果・今後の展開
ストランディングマップで検索された年代別、動物種別の記録と、日本周辺の海流や海水温の変化など海洋環境を取り巻く情報とを比較・検討することで、ストランディングの発生要因に迫ることができます。
また、既に公開している「海棲哺乳類ストランディング情報データベース」とも連動しているため、より詳細な情報の取得や比較も可能になります。
例えば、海上風力発電などの海洋開発事業実施にあたって必要となる環境アセスメント(※)を行う際、「海棲哺乳類ストランディング情報データベース」は既に多くの企業や自治体に活用いただいていますが、今回、新たに地図上に記録し展開することで、自然環境や生物種の保全活動立案、生物多様性保全の意志決定支援などへより大きく寄与できます。
※ISO(International Organization for Standardization国際標準化機構)認証を取得する場合、当該環境のアセスメントが必要です。
昨今判明しつつあるストランディング発生要因として我々人間社会の影響があり、それは年々大きくなっています。視覚的に把握しやすい本コンテンツは、海洋環境や海洋生物の現状把握ならびにSDGs達成への足がかりとなり、我々人間との関わりに対する知識の普及および啓蒙活動へ活用することもできます。
地図出典:国土地理院(https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html)
独立行政法人国立科学博物館(館長:篠田謙一)は、国内で発生した鯨やイルカなど海棲哺乳類のストランディング(海岸に打ち上がってしまう現象)事例を検索して地図上に示し、視覚的に比較・考察できるコンテンツ「海棲哺乳類ストランディングマップ」を公開しました。
この検索マップ(https://www.kahaku.go.jp/research/db/zoology/marmam/map/)では、海棲哺乳類の和名や発見年月、発見地名などを検索すると、該当するストランディングが起きた地点が地図上にポイント表示されます。また、表示されたポイントをクリックすると、吹き出しでそれぞれストランディングが起きた状況、地名、日にち、緯度・経度などの情報が表示され、いつ、どこで、どの種にどのようなことが起こっているのか、傾向などを地図上で確認することができます。さらに、個々のストランディング事例の対象個体について、研究機関が調査をしているのか、標本などは残されているかなどの関連データも、連動する既存の海棲哺乳類ストランディング情報データベース(https://www.kahaku.go.jp/research/db/zoology/marmam/drift/)から確認することができます。
これらのデータをどのように活用するかは、利用者の皆さんのアイディア一つです!幼稚園児から高校生の自由研究、大学や企業、自治体などでの生物多様性研究や保全活動へと、活用の可能性が広がります。
▼「海棲哺乳類ストランディングマップ」の入り口は、「海棲哺乳類ストランディング情報データベース(https://www.kahaku.go.jp/research/db/zoology/marmam/index.php )」の画面右側にあります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-291634a83ac9fc778e92-7.jpg ]
▼検索画面(初期画面)
[画像2: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-d3a0e6cb387672b7c4b1-5.png ]
検索例
▼STEP1.:「オウギハクジラ」を検索した画面です。ヒットしたのは281件。本州日本海側の143件に注目!
[画像3: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-d6ca466b50a2d4ea71cd-2.png ]
▼ STEP2.:我が国でオウギハクジラが最初に発見されたのは1960年秋田県の下浜の海岸であることが分かっています。この情報をもとに、都道府県名のプルダウンから「秋田県」を選び、地名に「下浜」を入力して検索してみると、どうやら3件の登録があるようです。
[画像4: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-a5a40d44a84060310950-3.png ]
▼STEP3.:地図を拡大してみます。ほぼ同じあたりで、1996年にもストランディングがあったことがわかります。何か関連性があるかもしれません!
[画像5: https://prtimes.jp/i/47048/437/resize/d47048-437-b5c1f011c60911fad4a7-4.png ]
背景
日本国内では年間300件前後、海棲哺乳類のストランディングが報告されています。「なぜこれらのストランディングは発生するのか?」を解明するために、病理学、生態学、環境汚染物質学、分子生物学、基礎生物学など様々な研究が遂行されていますが、事例全てを調査・研究することは難しく、網羅的な把握を通した原因解明までには至っていません。しかし、事例を記録し整理・蓄積することで、これまで発見できなかった新解釈・見解ならびに傾向、理由を見出すことに繋がると考えられます。
そこで、日本地図上に各事例を記録し、検索機能を付与する新しいコンテンツを作成しました。
効果・今後の展開
ストランディングマップで検索された年代別、動物種別の記録と、日本周辺の海流や海水温の変化など海洋環境を取り巻く情報とを比較・検討することで、ストランディングの発生要因に迫ることができます。
また、既に公開している「海棲哺乳類ストランディング情報データベース」とも連動しているため、より詳細な情報の取得や比較も可能になります。
例えば、海上風力発電などの海洋開発事業実施にあたって必要となる環境アセスメント(※)を行う際、「海棲哺乳類ストランディング情報データベース」は既に多くの企業や自治体に活用いただいていますが、今回、新たに地図上に記録し展開することで、自然環境や生物種の保全活動立案、生物多様性保全の意志決定支援などへより大きく寄与できます。
※ISO(International Organization for Standardization国際標準化機構)認証を取得する場合、当該環境のアセスメントが必要です。
昨今判明しつつあるストランディング発生要因として我々人間社会の影響があり、それは年々大きくなっています。視覚的に把握しやすい本コンテンツは、海洋環境や海洋生物の現状把握ならびにSDGs達成への足がかりとなり、我々人間との関わりに対する知識の普及および啓蒙活動へ活用することもできます。
地図出典:国土地理院(https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html)