「日本在宅医療連合学会大会」で医療事務業務の負担軽減など2つの取り組みをクラウドクリニックと医療法人おひさま会が共同発表
[23/06/26]
提供元:PRTIMES
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メドピア株式会社の連結子会社である株式会社クラウドクリニック(以下、クラウドクリニック)は、医療法人おひさま会(以下、おひさま会)と共同で実施した“処方箋疑義照会※1プロトコール作成による業務負担軽減の取組み”と“在宅支援診療所と連携している保険薬局を対象とした休日夜間の対応と注射薬の供給に関する調査“を2023年6月24日(土)・25日(日)に開催された「第5回日本在宅医療連合学会大会」にて、発表いたしました。
発表はポスター発表の形式で、事前にデジタルポスター(スライド動画・ショートトーク)形式でオンデマンドにて公開した他、6月24日(土)に会場でもディスカッション形式で発表しています。
※1 薬剤師が処方箋の内容について、発行した医師に問い合わせること
処方箋疑義照会プロトコール作成による業務負担軽減の取り組みについて
【実施の背景】
患者対応やレセプトなどを行う医療事務従事者にとって、通常業務を中断して対応しなくてはいけない処方箋の疑義照会が業務負担となっていました。
そこで、おひさま会は、医療機関と薬局間の処方箋疑義照会における事前取り決め契約を締結しておくことで、双方の業務負担の軽減に繋がるという仮説を立て、クラウドクリニックと共同でFAXによるプロトコール対応を行うこととなりました。
【内容】
・過去、おひさま会と連携実績があり、同意いただいた45薬局と契約を締結
・FAXによるプロトコール対応をクラウドクリニックに委託
・クラウドクリニックでは医療機関・薬局の2者間における連絡の取りまとめや電子カルテの処方入力の修正を担当
【結果】
・疑義照会件数はプロトコール開始前後で差はなかった。(約160件 /月)
・媒体としての電話利用がプロトコール開始前後で100%→31%に減少した。
・薬局へのアンケート結果では、「疑義照会にかかる時間が減少した」が平均3.8点、「クリニックとの距離が近くなった」が平均3.3点(5点満点)であった。
【考察】
疑義照会の受電は医療事務にとって、通常業務を中断して電話対応する必要があり、業務効率を低下させている可能性がある。また、架電する側の薬局にとっても、迅速な回答が得られない場合は、通常業務に支障をきたす。
両者が事前取り決めを行い、FAXによる事後報告体制を構築し、医療機関側も薬局側も非同期で対応して双方の業務負担軽減に繋がると考える。また、このような取り組みを介して、クリニックと薬局の心理的距離を縮めることに繋がる可能性も示唆された。
在宅支援診療所と連携している保険薬局を対象とした休日夜間の対応と注射薬の供給に関する調査
【実施の背景】
在宅緩和医療を担う在宅支援診療所と地域の保険薬局との連携は不可欠でありますが、緩和医療で必要となる休日夜間の対応や注射薬の供給については、保険薬局間で対応可否に差があります。そこで本調査では、在宅支援診療所と連携している保険薬局を対象としたアンケート調査をおひさま会・クラウドクリニックにて共同で実施し、在宅患者への休日夜間対応と、注射剤対応の状況について調査しました。
【活動】
・在宅支援診療所と連携する保険薬局107薬局を対象として在宅患者への対応可否に関するwebアンケート調査を実施(回答率99.1%)
・質問項目は、在宅訪問患者の受け入れ可否、輸液の取り扱いの可否と対応できる調製操作、平日夜間および休日対応の可否
【結果・考察】
・在宅訪問患者の受け入れ可否では、受け入れ可能96件、受け入れ不可10件であった。
・輸液の取り扱いの可否に関する質問には、「輸液の取り扱いはできない」が33件、「輸液の取り扱いが可能(混注を除く)」が56件、「混注を含めた輸液の取り扱いが可能(クリーンベンチあり)」が17件、うち「混注を含めた輸液・麻薬の持続皮下注の取り扱いが可能」が12件、「在宅用精密持続注入ポンプ(CADD-Legacy(R)・クーデック(R)エイミーPCA等)の使用可能」が6件であった。
・在宅訪問可能と回答した96件のうち、平日夜間の対応可否に関する質問では、「夜間の対応はできない」が29件、「夜間の対応が可能」が77件であり、休日対応の可否に関する質問では、「対応はできない」が25件、「日中の対応が可能」が81件、「夜間の対応が可能」が77件であった。しかしながら、「休日・夜間の訪問対応が可」は22件にとどまり、本調査から保険薬局での夜間休日対応や、注射剤の取り扱いには、設備や人員の問題などが大きく影響していることが示唆された。
本調査結果をもとに、在宅訪問診療所と地域の保険薬局が連携するための体制を構築していきたい。
クラウドクリニックについて
株式会社クラウドクリニックは、在宅医療をおこなう医療機関をサポートするため、在宅医療にまつわる事務作業の業務集約により、在宅に携わる医師の業務負荷軽減とコストダウンを目指す一貫したサービスを提供しています。
お問い合わせ:https://cloudclinic.jp/contact/
【メドピア株式会社の概要】https://medpeer.co.jp
会社名: メドピア株式会社(代表者: 代表取締役社長 CEO 石見 陽(医師・医学博士))
所在地: 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階
事業内容: 医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営、その他関連事業
【株式会社クラウドクリニックの概要】https://cloudclinic.jp/
会社名 : 株式会社クラウドクリニック(代表者 : 代表取締役 川島史子)
所在地 : 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階
事業内容: 在宅療養支援診療所のバックオフィス業務
発表はポスター発表の形式で、事前にデジタルポスター(スライド動画・ショートトーク)形式でオンデマンドにて公開した他、6月24日(土)に会場でもディスカッション形式で発表しています。
※1 薬剤師が処方箋の内容について、発行した医師に問い合わせること
処方箋疑義照会プロトコール作成による業務負担軽減の取り組みについて
【実施の背景】
患者対応やレセプトなどを行う医療事務従事者にとって、通常業務を中断して対応しなくてはいけない処方箋の疑義照会が業務負担となっていました。
そこで、おひさま会は、医療機関と薬局間の処方箋疑義照会における事前取り決め契約を締結しておくことで、双方の業務負担の軽減に繋がるという仮説を立て、クラウドクリニックと共同でFAXによるプロトコール対応を行うこととなりました。
【内容】
・過去、おひさま会と連携実績があり、同意いただいた45薬局と契約を締結
・FAXによるプロトコール対応をクラウドクリニックに委託
・クラウドクリニックでは医療機関・薬局の2者間における連絡の取りまとめや電子カルテの処方入力の修正を担当
【結果】
・疑義照会件数はプロトコール開始前後で差はなかった。(約160件 /月)
・媒体としての電話利用がプロトコール開始前後で100%→31%に減少した。
・薬局へのアンケート結果では、「疑義照会にかかる時間が減少した」が平均3.8点、「クリニックとの距離が近くなった」が平均3.3点(5点満点)であった。
【考察】
疑義照会の受電は医療事務にとって、通常業務を中断して電話対応する必要があり、業務効率を低下させている可能性がある。また、架電する側の薬局にとっても、迅速な回答が得られない場合は、通常業務に支障をきたす。
両者が事前取り決めを行い、FAXによる事後報告体制を構築し、医療機関側も薬局側も非同期で対応して双方の業務負担軽減に繋がると考える。また、このような取り組みを介して、クリニックと薬局の心理的距離を縮めることに繋がる可能性も示唆された。
在宅支援診療所と連携している保険薬局を対象とした休日夜間の対応と注射薬の供給に関する調査
【実施の背景】
在宅緩和医療を担う在宅支援診療所と地域の保険薬局との連携は不可欠でありますが、緩和医療で必要となる休日夜間の対応や注射薬の供給については、保険薬局間で対応可否に差があります。そこで本調査では、在宅支援診療所と連携している保険薬局を対象としたアンケート調査をおひさま会・クラウドクリニックにて共同で実施し、在宅患者への休日夜間対応と、注射剤対応の状況について調査しました。
【活動】
・在宅支援診療所と連携する保険薬局107薬局を対象として在宅患者への対応可否に関するwebアンケート調査を実施(回答率99.1%)
・質問項目は、在宅訪問患者の受け入れ可否、輸液の取り扱いの可否と対応できる調製操作、平日夜間および休日対応の可否
【結果・考察】
・在宅訪問患者の受け入れ可否では、受け入れ可能96件、受け入れ不可10件であった。
・輸液の取り扱いの可否に関する質問には、「輸液の取り扱いはできない」が33件、「輸液の取り扱いが可能(混注を除く)」が56件、「混注を含めた輸液の取り扱いが可能(クリーンベンチあり)」が17件、うち「混注を含めた輸液・麻薬の持続皮下注の取り扱いが可能」が12件、「在宅用精密持続注入ポンプ(CADD-Legacy(R)・クーデック(R)エイミーPCA等)の使用可能」が6件であった。
・在宅訪問可能と回答した96件のうち、平日夜間の対応可否に関する質問では、「夜間の対応はできない」が29件、「夜間の対応が可能」が77件であり、休日対応の可否に関する質問では、「対応はできない」が25件、「日中の対応が可能」が81件、「夜間の対応が可能」が77件であった。しかしながら、「休日・夜間の訪問対応が可」は22件にとどまり、本調査から保険薬局での夜間休日対応や、注射剤の取り扱いには、設備や人員の問題などが大きく影響していることが示唆された。
本調査結果をもとに、在宅訪問診療所と地域の保険薬局が連携するための体制を構築していきたい。
クラウドクリニックについて
株式会社クラウドクリニックは、在宅医療をおこなう医療機関をサポートするため、在宅医療にまつわる事務作業の業務集約により、在宅に携わる医師の業務負荷軽減とコストダウンを目指す一貫したサービスを提供しています。
お問い合わせ:https://cloudclinic.jp/contact/
【メドピア株式会社の概要】https://medpeer.co.jp
会社名: メドピア株式会社(代表者: 代表取締役社長 CEO 石見 陽(医師・医学博士))
所在地: 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階
事業内容: 医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営、その他関連事業
【株式会社クラウドクリニックの概要】https://cloudclinic.jp/
会社名 : 株式会社クラウドクリニック(代表者 : 代表取締役 川島史子)
所在地 : 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階
事業内容: 在宅療養支援診療所のバックオフィス業務