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医師の転職活動に関する動向調査 転職のきっかけは「業務負荷の高さ」

医師の転職活動の実態および転職活動後の状況を紹介

メドピア株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 CEO:石見 陽、以下メドピア)と株式会社リクルートメディカルキャリア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:高崎 透、以下リクルートメディカルキャリア)は、メドピアの運営する医師専用コミュニティサイト「MedPeer」に登録する医療機関に勤務する医師2,045人を対象に、医師の転職について調査しました。本リリースでは、医師の転職活動の実態を解説します。調査期間は2023年10月20日(金)〜2023年10月25日(水)です。なお、本リリースでは回答者のうちクリニック開業医を除く勤務医の1,822人を集計対象としました。また、そのうち2022年11月〜2023年10月に何らかの転職活動を行った回答者777人、2022年11月〜2023年10月に転職した回答者209人の調査結果も紹介しています。




[画像1: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-3949d3b75ecf39f51547-0.png ]

解説


リクルートメディカルキャリア 営業ユニットディレクター 高野 潤
メドピア 集合知PF事業部 事業開発部 キャリア支援グループ 玉置 玲奈
今回の調査によると、1年以内に何らかの転職活動を行った医師は集計対象全体の42.6%、「いずれ転職をしたい」という将来的な可能性を含めた転職意向のある医師は73.1%でした。
転職を考えるきっかけとしては、「業務負荷の高さ」が最も多い回答となりました。2024年4月から医師の働き方改革の新制度が施行されます。今回の調査からも、医師の職場における長時間労働の課題がうかがえる結果となりました。職場選びで重視する項目は「給与条件」「休日・休暇」等といった待遇面が上位でした。一方で転職後に目を向けると、転職後にいきいきと働けているポイントは、これらの待遇面よりも、「理念や方針への満足度」「職場の雰囲気」といった項目との関係が深いことが分かりました。
転職の満足度が高い医師は「キャリア自律」ができている方が62.8%と高い水準となっています。前述の医師の働き方改革がスタートすれば、医師の働く環境はこれまで以上に変化を迎えることが予想されます。転職活動を行う/行わないに関わらず、中長期的な自身のキャリアの理想の姿を定期的に考え、見直す機会を持つことで、より納得のいくキャリア形成につながるのではないでしょうか。

転職を考えるようになったきっかけは「業務負荷が高い(32.7%)」や「給与への不満(32.6%)」


最初に、転職を考えるようになったきっかけについて紹介します。転職のきっかけは、「業務負荷が高い」が32.7%と最も多く、次いで「給与への不満」が32.6%、「人間関係への不満」が28.8%と続きます。
2022年にリクルートが実施した企業に勤める人を対象とした転職活動者調査では、転職のきっかけの1位は「いまの会社の将来性に不安があるため」でした。異なる調査であるため単純に比較できない点には注意が必要ですが、医療業界における医師特有の業務負荷の高さが推察される結果となりました。このような調査結果からも、政府が推進する働き方改革による医師の労働環境改善が期待されます。

[画像2: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-18132fd3f787f264873e-15.png ]

[画像3: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-38817572afc679b895c6-14.png ]

リクルート「転職活動者調査(2022)」https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20230202_hr_01.pdf

働く場を選ぶ上で重視する条件は「給与条件」「休日・休暇」「勤務時間・勤務体系」


1年以内に何らかの転職活動を行った医師に、職場選択において特に重視する条件を聞きました。全ての選択肢のうち、特に重視する3項目を選択してもらった結果が下記のグラフです。「給与条件」と回答した方が55.7%と最も多く、次いで「休日・休暇」が38.2%、「勤務時間・勤務体系」が34.1%と続きました。給与条件はもちろんのこと、休日や勤務時間・勤務体系は重要な確認ポイントであることが分かります。
[画像4: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-bf0fe4ebea12eb9a5816-2.png ]


転職活動中に不安だと感じたことの最多は「年収ダウン(46.5%)」


1年以内に何らかの転職活動を行った医師に、転職活動中に不安だと感じたことを聞きました。最も多かったのは「年収ダウン」で46.5%の方が回答しました。

「年収ダウン」に関するフリーコメント
[表: https://prtimes.jp/data/corp/10134/table/481_1_8e12219a2f51c6bda8b05dc25232bb5e.jpg ]

[画像5: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-98d024b6823b2881a6d6-3.png ]


転職活動中に苦労したことは「希望に合う求人が少なかった(21.5%)」


1年以内に転職をした医師209人に、転職活動中に苦労したことを聞いたところ、32.1%は「特にない」という回答でした。一方で、67.9%の方は何かしら苦労があったと回答しています。最も選択率が高かったのは、「希望に合う求人が少なかった(21.5%)」でした。
[画像6: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-f890d597c15e97e8a62c-4.png ]

※選択率の高い順に掲載。「特にない」および「その他」を非表示

[画像7: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-77f4e41bf4e2260af00d-5.png ]


転職活動で企業に提示してほしいことは「勤務時間や休日休暇、日当直などの働き方に関する詳しい情報(62.2%)」や「募集している職場の具体的な仕事内容(58.2%)」


1年以内に何らかの転職活動を行った医師に、転職活動で医療機関・施設に提示してほしいことを聞きました。最も多かった回答は「勤務時間や休日休暇、日当直などの働き方に関する詳しい情報(62.2%)」でした。次いで、「募集している職場の具体的な仕事内容(58.2%)」でした。具体的にどのような仕事をするのか、日々の生活はどうなるのか。転職後のイメージがしやすい情報を、転職活動中の医師は求めていると言えるでしょう。
[画像8: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-73ace5f6401817eb12f4-6.png ]


7割以上の医師が、転職後「いきいきと働けている」


1年以内に転職をした医師209人に、転職後いきいきと働けているかを聞きました。「あてはまる」30.6%、「ややあてあまる」41.6%と転職をした医師の7割以上が、転職後いきいきと働けていると回答しました。なお、「あまりあてはまらない」および「あてはまらない」と回答した方は7.1%と少数でした。
[画像9: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-60abc138332b89b8fb55-7.png ]


転職後にいきいきと働けているポイントは「理念や方針への満足度」や「職場の雰囲気」、「評価制度」


1年以内に転職をした医師209人に、転職前と転職後の待遇や職場の状況の変化を15項目で確認しました。
以下の表では、「転職後にいきいきと働けている方」と「全体」の調査結果をまとめています。
まず、15項目全てで「転職後にいきいきと働けている方」は、ポジティブな回答の割合が「全体」を上回りました。職場環境・人間関係や待遇面など多様な要素が、転職後にいきいきと働くことに影響していると考えられます。
次に、これらの項目について両群で特に差分が大きい項目を確認しました。先に紹介した「働く場を選ぶ上で重視する条件」では、「給与」や「勤務体系」が上位でした。一方で、転職後いきいきと働けている方と全体との間で差分が大きい項目は、「職場の理念や方針への満足度が上がった(10.9pt差)」、「職場の雰囲気が良くなった(10.6pt差)」、「評価制度への満足度が上がった(9.9pt差)」でした。
転職を検討する段階では、いわゆる待遇面や労働環境が気にされています。一方で、実際に転職後にいきいきと働いていけるかどうかは、理念への納得感や職場の雰囲気、自分への評価の影響が大きいことがうかがえます。
[画像10: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-89ac3f423aad423874f2-8.png ]


キャリア自律ができていると考えている医師ほど、転職後いきいきと働けている割合が高い


最後に、転職後いきいきと働けているかどうかと、キャリア自律度の関係性を確認しました。キャリア自律とは、一人ひとりが企業や組織だけに依存するのではなく、自分のキャリアを主体的にコントロールしていくことを指します。近年、労働市場で終身雇用・年功序列といった日本型雇用制度が見直されていることなどを背景に、働く人にキャリア自律が求められるようになってきています。
キャリア自律ができている方ほど、転職後にいきいきと働けている方の割合が高く、納得したキャリア選択ができていると考えられます。医師という専門性の高い職業においても、キャリア自律が職業人生の満足度を左右するカギになると考えられます。
[画像11: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-0dbde9991b207394a901-9.png ]


解説者:メドピア集合知PF事業部 事業開発部 キャリア支援グループ 玉置 玲奈
[画像12: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-87e8fe6cae2bea926804-10.jpg ]

2019年メドピア入社。「MEDICAL NEWS」、「MedPeer Channel」、「MedPeer Talk」のプロダクトマネージャーを経て、2023年10月よりキャリア支援グループのグループリーダーに就任。
入社より一貫して医師専用コミュニティサイト「MedPeer」に携わり、医師のインサイトデータに通じる。

解説者:リクルートメディカルキャリア 営業ユニットディレクター 高野 潤
[画像13: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-92944e0d0f47c339affb-11.jpg ]

2011年リクルートメディカルキャリア入社。医師・看護師・薬剤師の人材紹介事業マネジャー、人事マネジャーを経験し2021年より現職。
統括部長として医師の人材紹介事業、医療機関の採用事務代行事業、ヘッドハント事業、クリニックの事業承継事業などを管轄し、業界動向や転職マーケット情報に通じる。

調査設計・分析アドバイザリー:リクルート HR横断リサーチ推進部 マネジャー/研究員 津田 郁
[画像14: https://prtimes.jp/i/10134/481/resize/d10134-481-65b1847bea87c1aaeb8e-12.jpg ]

金融機関を経て、2011年リクルート海外法人(中国)入社。グローバル採用事業『WORK IN JAPAN』のマネジャー、リクルートワークス研究所研究員などを経験し2021年より現職。
現在は労働市場に関するリサーチ業務に従事。専門領域は人的資本経営、リーダーシップ、人材マネジメントなどの組織論全般。経営学修士。

【メドピア株式会社 概要】https://medpeer.co.jp
会社名: メドピア株式会社 / 代表取締役社長 CEO 石見 陽(医師・医学博士)
所在地: 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階
事業内容: 医師専用コミュニティサイト「MedPeer」(medpeer.jp)運営、その他関連事業

【株式会社リクルートメディカルキャリア 概要】https://www.recruit-mc.co.jp/
会社名: 株式会社リクルートメディカルキャリア / 代表取締役 高崎 透
所在地: 東京都千代田区九段北1丁目14-6 九段坂上KSビル
事業内容: 医師・薬剤師転職支援事業、医師・薬剤師採用支援事業
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