『news zero』『ワイド!スクランブル』などで話題に! 東京大学×光文社の共同出版『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』が累計6万部を突破
[20/08/31]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
[画像1: https://prtimes.jp/i/21468/525/resize/d21468-525-926754-0.jpg ]
7月16日(木)に光文社より刊行された新書『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』(著・庭田杏珠、渡邉英徳)は、予約注文が殺到し事前重版もおこなわれるなど、発売前から各方面で話題になった注目の一冊。8月には『news zero』(日本テレビ系)、『大下容子 ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)、『Nスタ』(TBS系)など数々の報道番組に著者が出演し、本書も取り上げられたことでさらに人気に火が付きました。広島原爆の日、長崎原爆の日、そして終戦の日の後も引き続き売れ行き好調で、さらに重版が決定。9月1日(火)出来の20,000部増刷で6刷となり、累計60,000部を突破しました。
【書籍内容】
株式会社光文社(代表取締役社長:武田真士男)は国立大学法人東京大学(総長:五神 真)学生の庭田杏珠氏と、大学院情報学環の渡邉英徳教授との共同企画として、戦前から戦後の貴重な写真をAI(人工知能)技術と資料・対話をもとにカラー化した書籍『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』を7月16日(木)に出版いたしました。
広島出身の庭田氏と渡邉教授は、AI技術で自動カラー化した写真をもとに、対話の場を生み出す「記憶の解凍」プロジェクトに取り組んでいます。このプロジェクトは、庭田氏が高校在学中の2017年にスタートし、発展しながら続けられてきました。
「記憶の解凍」においては、AI技術でモノクロ写真を自動カラー化したのち、戦争体験者との直接の対話、SNSで寄せられたコメント、当時の資料などをもとに手作業で色彩を補正していきます。この過程において、モノクロ写真の印象が大きく変化し、遠い昔の戦争が現在の日常と地続きになり、写し込まれたできごとにまつわる対話が創発します。このことにより、貴重な資料とできごとの記憶を未来に継承する一助となることを企図しています。
本書は、これまでの研究成果をまとめたものです。戦前の広島・沖縄・国内のようす、開戦から太平洋戦線、沖縄戦・空襲・原爆投下、そして戦後の復興。個人提供による貴重な写真、朝日新聞社・共同通信社提供の写真、アメリカ軍が撮影した戦場写真など約350枚をカラー化し、収録しています。
【帯コメント】
すずさんの時代にたどり着きたいと思っていたら、ここにもタイムマシンを作ろうとする人がいました。
――片渕須直(映画『この世界の片隅に』監督)
【著者コメント】
●渡邉英徳教授コメント
戦前から戦後にかけての写真は、もっぱらモノクロです。カラーの写真に眼が慣れた私たちは、無機質で静止した「凍りついた」印象を、白黒の写真から受けます。このことが、戦争と私たちの距離を遠ざけ、自分ごととして考えるきっかけを奪っていないでしょうか?
私たちはいま、AI(人工知能)と人のコラボレーションによって写真をカラー化し、対話の場を生み出す「記憶の解凍」プロジェクトに取り組んでいます。
戦前の広島・沖縄・国内のようす。そして開戦から太平洋戦線、沖縄戦・空襲・原爆投下・終戦。本書には自動カラー化ののち、写真提供者との対話、資料、SNSでの時代考証などを踏まえて仕上げた、約350枚のカラー化写真が収録されています。
しあわせな暮らしが、少しづつむしばまれていくようす。戦禍が日常に。そして焼け跡から生まれた希望。一葉一葉をめくり、眺めながら、過去のできごとに思いを馳せていただければ幸いです。
●庭田杏珠氏コメント
高校1年生の夏。私は広島平和記念公園で偶然、浜井徳三さんと出会いました。浜井さんの生家は戦前、中島地区で「浜井理髪館」を営んでいました。中島地区は現在の平和公園にあたる場所で、原爆投下前は4,400人が暮らす繁華街でした。
浜井さんが疎開先に持参した大切なアルバムを見せてもらうと、戦前のご家族との幸せな日常を写した白黒写真約250枚が収められていました。「ご家族をいつも近くに感じてほしい」という想いから、私はカラー化の取り組みを始めました。
その後も、少しずつ中島地区の元住民との繋がりが広がり、資料や対話を通してよみがえったさまざまな「記憶の色」を再現しています。
写真集の出版にあたり、私自身は子どもたちの目線から写真を集めました。戦争は、戦地で戦う人たちだけではなく、子どもたちを含む一般市民も巻き込まれてしまうものなのだと伝えたかったからです。家族と最後のお別れもできないまま、永遠に一人ぼっちになってしまった、中島地区の浜井さんたちの想いとともに…。
本書を通して、戦争や平和について、自分ごととして想像してほしい。そして、それぞれが感じた想いをまた、大切な友達や家族に伝えてほしいなと思います。これが、今の私にできる戦争体験者の「想い・記憶」のあたらしい伝え方です。
【収録したカラー化写真とモノクロ写真の比較例】
●1935年、沖縄の女学生
[画像2: https://prtimes.jp/i/21468/525/resize/d21468-525-886967-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/21468/525/resize/d21468-525-515268-2.jpg ]
●1945年8月6日、呉からみたきのこ雲
[画像4: https://prtimes.jp/i/21468/525/resize/d21468-525-400068-6.jpg ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/21468/525/resize/d21468-525-105340-3.jpg ]
●1946年8月、原爆投下一年後の広島のカップル
[画像6: https://prtimes.jp/i/21468/525/resize/d21468-525-980419-4.jpg ]
[画像7: https://prtimes.jp/i/21468/525/resize/d21468-525-511533-5.jpg ]
※写真転載の際はクレジットを明記してください。
【著者紹介】
●庭田杏珠(にわた あんじゅ)
2001年、広島県生まれ。東京大学に在学し「平和教育の教育空間」について、実践と研究を進める。2017年、中島地区(現在の広島平和記念公園)に生家のあった浜井徳三氏と出会い「記憶の解凍」の活動を開始。これまでに展覧会、映像制作、アプリ開発などアートやテクノロジーを活かした、戦争体験者の「想い・記憶」の継承に取り組む。国際平和映像祭(UFPFF)学生部門賞(2018年)、「国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール」外務大臣賞(2019年)などを受賞。
●渡邉英徳(わたなべ ひでのり)
1974年、大分県生まれ。東京大学大学院情報学環教授。情報デザインとデジタルアーカイブによる記憶の継承のあり方について研究を進める。これまでに「ヒロシマ・アーカイブ」「ナガサキ・アーカイブ」などを制作。2016年より白黒写真のカラー化を始め、2017年より庭田氏と共同で「記憶の解凍」に取り組む。岩手日報社との共同研究成果「忘れない:震災犠牲者の行動記録」は日本新聞協会賞(2016年)を受賞。その他、文化庁メディア芸術祭、アルスエレクトロニカなどで受賞・入選。
【書籍詳細】
書名:『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』
著者:庭田杏珠、渡邉英徳
発売:光文社
発売日:2020年7月16日
価格:本体1,500円+税
判型:新書判ソフトカバー