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小口径シールド真円度計測システムの開発〜装置の小型化で、シールド工事の高品質化を実現〜

 大和ハウスグループの株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:奥村洋治)は、2013年に開発した「大中口径向け真円度連続計測システム」を改良し、直径2メートルの小口径断面にも設置できる「小口径シールド真円度計測システム」を新たに開発しました。今回本システムを松戸幹線作業所(千葉県市川市)に導入し、その有効性を確認しました。




 今回、開発した計測システムはシールドマシン内の対角位置2個所に取付けた回転式レーザー距離計と制御装置から構成され、組立直後のセグメントの真円度を掘進と連動して連続計測できるものです。これにより、セグメントの異常な変位を早期に是正することが可能となり、シールド機の姿勢制御やセグメントの組立パターンの調整にフィードバックすることでより高品質な一次覆工を構築できる様になります。
 シールド工事において、構築されるトンネルは複数のセグメントを円筒状に組立て継ぎ足していきますが、セグメントは必ずしもシールド内面と同心円状に組立てられるものではなく、偏心したり、楕円状になったりすることもあります。特に急曲線施工の場合、組立てられたセグメントの真円精度が悪く歪が大きいと、セグメントの継手に目開きや目違い(※1)が発生し、掘進中にセグメント単体に集中荷重が作用し損傷(割れ欠け)や漏水の原因となります。このため、セグメント真円精度の確保に留意することが一次覆工の良否につながります。しかし、これらの計測作業は小口径の狭隘なスペースで行なうことになるため、精度の維持が困難で、またマシン内に装備されたスクリュウコンベアが邪魔となり連続的な計測の自動化が遅れていました。
 新システムでは回転式レーザー距離計を採用するとともに装置を小型化し、小口径のトンネル工事に対応できるようにしたものです。
 今後は、小口径トンネルのシールド工事へ普及を進め、適用事例を増やし、本システムの更なる小型化の検討を行っていきます。
※1 目開きや目違い:セグメントの組立精度、外荷重などにより、セグメント継手部に生じる開きやずれ

[画像1: http://prtimes.jp/i/2296/576/resize/d2296-576-435257-0.jpg ]



「小口径シールド真円度計測システム」の特長
1.高精度でセグメント内空計測が可能
 計測精度±1.5mmを有する回転式レーザー距離計で高精度にセグメント内空の計測が可能。
2.シールド掘進と連動して計測が可能
 シールド掘進と連動したリアルタイムの計測で、掘進にともない変位するセグメント真円度の推移を解析し、
 即時次のセグメント組立管理に反映することが可能(図2参照)。
3.計測装置の小型化を実現
 計測装置と制御部を分離し小型化することで、小口径断面(直径2m)の狭隘なシールドマシン内に後付け
 設置が可能。
[画像2: http://prtimes.jp/i/2296/576/resize/d2296-576-255341-1.jpg ]



【松戸幹線作業所 工事概要】
 工事名称:江戸川左岸流域下水道管渠築造工事(松戸幹線501-2工区)
 工事場所:千葉県市川市菅野6丁目地先〜平田3丁目地先
 発 注 者 :千葉県
 施 工 者 :フジタ・堀特定建設工事共同企業体
 工事概要:泥土圧シールド、セグメント外径2,000mm、延長965m
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