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「専門学校生の学習と生活に関する実態調査」 職業のリアルを身近に感じることで 学びへの積極性が育つ

大変だけれど成長を感じる 専門学校の学びの特徴が明らかに




 株式会社ベネッセホールディングス(本社:岡山市)の社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所は、2017年1月から3月にかけて、全国の専門学校生9,484名を対象に「専門学校生の学習と生活に関する実態調査」を実施しました。 専門学校は、高卒者の2割(過年度含む)の進学先でありながら、その教育の「中身」について十分に明らかにされないまま、「職業に直結する資格やスキル習得の場」といったイメージで語られてきました。そこで本調査では、専門学校生がどのように学び、生活しているのか、その意識や行動の実態を現役生の視点から把握することを試みました。

 調査結果から得られた、専門学校教育の主な特徴は以下の通りです。


[表1: https://prtimes.jp/data/corp/120/table/601_1.jpg ]



 今回の調査では、高校時代と比べて授業内容に興味関心をもち、学びに向かう専門学校生の姿が明らかになりました。一般的に、専門学校生は、高校までの学習履歴等から、学びに対する意欲や積極性の面で低く評価される傾向にあります。しかし、職業と関連する内容について実践的な方法で学んだり、仕事の厳しい現実を前に悩みながらも、教職員のサポートを得て課題をやり抜く経験を通じて、学ぶ姿勢を積極的なものに変容させている生徒が、一定数存在しています。
 「興味関心のある内容を自分で選び学ぶのだから当然だろう」と思う方がいるかもしれません。しかし6割の生徒が「学ぶ内容の難しさ」や「才能・センスの不足」の悩みを同時に抱えているという実態も浮かび上がってきました。そこには、単なる「専門的な知識やスキルの習得」に留まらない、専門学校ならではの教育の特徴が垣間見えます。専門学校での職業に向き合う学びが、社会で働いていく上で不足しているものが何か、具体的に考える機会を提供しているようです。こうした学びに対する「当事者意識」は、将来の選択肢を一旦「限定」し、興味・関心がある内容「で」学ぶという選択をしたからこそ引き出された、ポジティブな側面と言えるでしょう。
 専門学校と大学で進路を悩んでいる高校生は、こうした専門学校の学びの特徴もふまえた上で、どのような選択をすれば「納得できる」のか、自身の学びに対して責任感を持てるのかを考えてみるとよいかもしれません。
 大学で学術を学ぶことと、専門学校で職業を学ぶことは二項対立ではありません。どちらに進学するにしても、自らが学ぶ内容と将来や職業とのつながりを考える機会をもつことは重要です。この点において専門学校は、これまで時代や社会の変化にあわせ、多様な目的・関心をもった生徒を受け入れながら、機会づくりの試行錯誤を積み重ねてきています。その教育実践やノウハウから他の教育機関が学べることも多いのではないでしょうか。

調査概要

[表2: https://prtimes.jp/data/corp/120/table/601_2.jpg ]


ベネッセ教育総合研究所のホームページからも、本資料をダウンロードできます。http://berd.benesse.jp/

【主な調査結果】
1.関心・興味: 高校時代と比べて学びに対する態度が積極的に
        高校時代と比べて、「授業に関心・興味がもてない」と回答した生徒が約3人に1人まで減少。

●高校時代と現在の学習行動
【高校時代】 Q:高校時代の学校や家庭での学習の様子についてあてはまる番号1つに○をつけてください。
【現在】 Q:これまでの学生生活を振り返って次のことはどれくらいあてはまりますか。あてはまる番号1つに○をつけてください。
[画像1: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-683264-0.jpg ]


[表3: https://prtimes.jp/data/corp/120/table/601_3.jpg ]



2.学習時間: 授業、予復習や課題に取り組む時間は週22時間
●平均的な1週間の学習・生活時間(全体平均)
Q:今学期の平均的な1週間を振り返り、次のようなことにそれぞれどれくらい時間を費やしていますか。
[画像2: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-364442-1.jpg ]



[表4: https://prtimes.jp/data/corp/120/table/601_4.jpg ]




3.学習状況: 実践的で多様な教授・学習スタイル
      8割が「試験や課題を通過するために相当の努力が求められる」と回答。
      専門学校の学びが生徒にとって容易ではないことがうかがえる。
●教育機会の頻度
Q:これまでの専門学校での授業を通じて次のような機会がどれくらいありましたか。
[画像3: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-202868-2.jpg ]


●教育機会の有無別の 「成長実感」
 教育機会の差が、学びを通じた成長実感の差に影響を与えている。
[画像4: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-473659-3.jpg ]


4.教員との関係: 教職員による手厚い 「チーム支援」
 専門学校生の8〜9割が何らかの形で自らの学びを支援してくれる教員が「いる」と回答。

●自分を支援してくれる教職員の有無
Q:あなたには次のような教員や職員がいますか。あてはまる番号1つに○をつけてください (「いる」「いない」の2択)。
[画像5: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-959041-4.jpg ]


5.学びの意識: 職業の「リアル」に直面するからこその現実的な悩みと高い成長実感

●進学後の学びや進路に関する悩み
Q:専門学校での学びや進路に関する悩みについてお聞きします。次のようなことはどれくらいあてはまりますか。



●(進学後)「授業についていけない」の比率
Q:これまでの学生生活を振り返って、次のようなことはどれくらいあてはまりますか。


[画像6: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-995500-12.jpg ]


●学びを通じた高い「成長実感」
Q:これまでの学生生活を振り返って、次のようなことはどれくらいあてはまりますか。
[画像7: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-731158-7.jpg ]



【専門学校に関する基本情報】

[表5: https://prtimes.jp/data/corp/120/table/601_5.jpg ]



1.高校卒業者全体に占める専門学校進学者の比率
[画像8: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-438466-13.jpg ]


2.すでに「受け皿」の方が大きい「専門学校進学」
[画像9: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-747365-9.jpg ]



3.高校生の進学希望(学校偏差値帯別・高校2年生)
 Q: あなたは将来、どの学校まで進みたいですか。

[画像10: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-881595-10.jpg ]

4.高校生の学校外の平均学習時間(学校偏差値帯別・高校2年生)
Q: あなたは普段学校での授業以外に1日にだいたい何時間くらい勉強していますか。 (塾や予備校、家庭教師との勉強時間含む)
[画像11: https://prtimes.jp/i/120/601/resize/d120-601-928715-11.jpg ]
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