新しい現実、新しい世界観を提示する『リアリティ+(プラス) バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』(上・下)が発売。現代の代表的哲学者によるテクノロジー ×「心の哲学」探求の最先端!
[23/03/25]
提供元:PRTIMES
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私たちが生きている世界は“本物”なのか?
現代哲学の第一人者デイヴィッド・J・チャーマーズによる『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』(上・下)が、NHK出版より3月25日に発売されます。今までの常識や既成事実であったはずの現実(リアリティ)の認識が覆され、根本から思考の転換をうながす衝撃の1冊です。
VRは“真の実在”なのか?
シミュレーション仮説などさまざまな思考実験をもとに新たな「現実」に迫る!
[画像1: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-624d21a1102b3b5f6b02-5.png ]
VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、メタバース(仮想空間)の普及により、「現実」のとらえ方が激変した現代。哲学の鬼才が「リアリティ(現実)」とは何かという哲学的難問に挑戦!
VRは私たちのいる本当の現実世界と変わらないのではないか? さらにいえば、私たち自身がVRの中にいるのではないか?「意識のハード・プロブレム」「拡張した心」「哲学的ゾンビ」などこれまでの論考をもとに、テクノロジーが生む新たな課題と、古典的な哲学思想の議論を同時に深める。新たなテクノロジーによるパラダイムシフトが起きている今こそ必要とされる1冊!
▼バーチャル世界はリアルなのか錯覚なのか?
VRについて議論されるとき、いつも同じ文句がくり返される――シミュレーションは錯覚だ。バーチャル世界はリアルではない。バーチャルの事物は本当には存在しない。VRは真の実在ではない。
この考えは映画『マトリックス』の中でも見られる。シミュレーションの世界にある待合室で主人公のネオは念力でスプーンを曲げている少年を見かける。ふたりは会話を交わす。
少年 スプーンを曲げようとしちゃダメだよ。それは無理。その代わりに真実を見ようとすればいいんだ。
ネオ 真実って?
少年 スプーンなんてないんだ。
「スプーンなんてない」という言葉が深遠な真実として提示される。マトリックス内のスプーンは本物ではなく錯覚にすぎない。それが含意するのは、マトリックスの中で経験することはすべて錯覚だということだ。
アメリカの哲学者のコーネル・ウェストは映画『マトリックス・リローデッド』と『マトリックス・レボリューションズ』の両編に地下都市ザイオンのウェスト評議員役で出演したが、マトリックスから覚醒することについてウェストはこう発言している。「あなたが覚醒したと思うことも、別の錯覚かもしれない。端から端まですべて錯覚なのだ」。
[画像2: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-613b990183af2286c84f-4.png ]
私の考えはこうだ。シミュレーションは錯覚ではない。バーチャル世界はリアルだ。バーチャルの事物は真に存在する。マトリックスの少年は次のように言うべきだったと思う。真実を見ようとすればいいんだ。ここにスプーンがある。それはデジタルのスプーンなんだ。ネオの世界は完全にリアルだ。
これは私たちの世界にも当てはまる。たとえ私たちがシミュレーションの中にいたとしても、その世界はリアルなのだ。そこには依然としてテーブルも椅子も人も存在する。町もあれば、海も山もある。もちろんそこには多くの錯覚が存在し、私たちは自分の感覚にだまされ、人々にだまされることもあるだろう。それでも私たちのまわりにある普通の事物はリアルなのだ。
(『リアリティ+〜バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』上巻より一部抜粋)
▼絶賛の声
「虚実とテクノロジーが入り乱れ、いくつものリアリティが絡みあう世界で、私たちに必要なのは哲学だ。」
――山本貴光(文筆家・ゲーム作家)
「うつし世(リアル)は夢、仮想の夢(シミュレーション)こそ真実(まこと)。」――読書猿(独学者・作家)
「哲学研究者・愛好家にとっても、舐読(しどく)のうえで検討されるべき「必読書」だ。」――山口尚(哲学者)
「今こそ現実世界(リアリティ)を拡張する哲学の冒険に乗り出そう。」――吉川浩満(文筆家)
目次
『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』上
序章 テクノフィロソフィーの冒険
第1部 バーチャル世界に関する重要な問い
第1章 これは実在するのか? .
第2章 シミュレーション説とは何か?
第2部 知識を疑う
第3章 私たちに知識はあるのか?
第4章 外部世界は本当にあるのか?
第5章 私たちはシミュレーションの中にいるのだろうか?
第3部 リアリティの定義
第6章 リアリティとは何か? .
第7章 神はひとつ上の階層にいるハッカーなのか?
第8章 宇宙は情報でできているのか? .
第9章 シミュレーションがビットからイット説をつくったのか?
第4部 VRテクノロジーがつくる現実世界
第10章 VRヘッドセットは現実(リアリティ)をつくり出すのか?..
第11章 VR機器は錯覚を生む機械なのか? .
第12章 ARは真の実在なのか?
第13章 ディープフェイクにだまされないためには
『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』下
第5部 心と意識の問題
第14章 バーチャル世界で、心と体はどう相互作用するか?
第15章 デジタル世界に意識は存在しうるか?
第16章 ARは心を拡張するのか?
第6部 倫理と価値の転換
第17章 バーチャル世界で良き生を送ることができるのか?
第18章 シミュレートされた命は重要か?
第19章 バーチャル社会をどのようにつくるべきか?
第7部 シミュレーションの中の真実
第20章 バーチャル世界で私たちの言葉はどういう意味を持つか?
第21章 塵の雲はコンピュータプログラムで動いているのか?
第22章 実在は数学的構造なのか?
第23章 私たちはエデンの園から追放されたのか?
第24章 私たちは夢の世界のボルツマン脳なのか?
著者
[画像3: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-0f5b2829af377326fa9a-3.jpg ]
デイヴィッド・J・チャーマーズ
1966年オーストラリア、シドニー生まれ。哲学者および認知科学者。ニューヨーク大学哲学教授、同大学の心・脳・意識センター共同ディレクター。アデレード大学で数学とコンピュータサイエンスを学ぶ。オックスフォード大学でローズ奨学生として数学を専攻後、インディアナ大学で哲学・認知科学のPh.D.を取得。ワシントン大学マクドネル特別研究員(哲学・神経科学・心理学)、カリフォルニア大学教授(哲学)、アリゾナ大学教授(哲学)、同大学意識研究センターのアソシエイトディレクターなどを歴任。専門は心の哲学、認識論、言語哲学、形而上学。2015年ジャン・ニコ賞受賞。著書に『意識する心――脳と精神の根本理論を求めて』(白揚社)、『意識の諸相』(春秋社)など。
商品情報
[画像4: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-8781c678a2e5895c21cd-1.png ]
書名:『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』 上
著者:デイヴィッド・J・チャーマーズ
訳:高橋則明
出版社:NHK出版
発売日:2023年3月25日
定価:2,640円(税込)
判型:四六判
ページ数:416ページ
ISBN:978-4-14-081936-4
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819362023.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140819367/
[画像5: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-7abd5ba35f4d1bf1dd49-2.png ]
書名:『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』 下
著者:デイヴィッド・J・チャーマーズ
訳:高橋則明
出版社:NHK出版
発売日:2023年3月25日
定価:2,530円(税込)
判型:四六判
ページ数:336ページ
ISBN:978-4-14-081937-1
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819372023.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140819375/
現代哲学の第一人者デイヴィッド・J・チャーマーズによる『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』(上・下)が、NHK出版より3月25日に発売されます。今までの常識や既成事実であったはずの現実(リアリティ)の認識が覆され、根本から思考の転換をうながす衝撃の1冊です。
VRは“真の実在”なのか?
シミュレーション仮説などさまざまな思考実験をもとに新たな「現実」に迫る!
[画像1: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-624d21a1102b3b5f6b02-5.png ]
VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、メタバース(仮想空間)の普及により、「現実」のとらえ方が激変した現代。哲学の鬼才が「リアリティ(現実)」とは何かという哲学的難問に挑戦!
VRは私たちのいる本当の現実世界と変わらないのではないか? さらにいえば、私たち自身がVRの中にいるのではないか?「意識のハード・プロブレム」「拡張した心」「哲学的ゾンビ」などこれまでの論考をもとに、テクノロジーが生む新たな課題と、古典的な哲学思想の議論を同時に深める。新たなテクノロジーによるパラダイムシフトが起きている今こそ必要とされる1冊!
▼バーチャル世界はリアルなのか錯覚なのか?
VRについて議論されるとき、いつも同じ文句がくり返される――シミュレーションは錯覚だ。バーチャル世界はリアルではない。バーチャルの事物は本当には存在しない。VRは真の実在ではない。
この考えは映画『マトリックス』の中でも見られる。シミュレーションの世界にある待合室で主人公のネオは念力でスプーンを曲げている少年を見かける。ふたりは会話を交わす。
少年 スプーンを曲げようとしちゃダメだよ。それは無理。その代わりに真実を見ようとすればいいんだ。
ネオ 真実って?
少年 スプーンなんてないんだ。
「スプーンなんてない」という言葉が深遠な真実として提示される。マトリックス内のスプーンは本物ではなく錯覚にすぎない。それが含意するのは、マトリックスの中で経験することはすべて錯覚だということだ。
アメリカの哲学者のコーネル・ウェストは映画『マトリックス・リローデッド』と『マトリックス・レボリューションズ』の両編に地下都市ザイオンのウェスト評議員役で出演したが、マトリックスから覚醒することについてウェストはこう発言している。「あなたが覚醒したと思うことも、別の錯覚かもしれない。端から端まですべて錯覚なのだ」。
[画像2: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-613b990183af2286c84f-4.png ]
私の考えはこうだ。シミュレーションは錯覚ではない。バーチャル世界はリアルだ。バーチャルの事物は真に存在する。マトリックスの少年は次のように言うべきだったと思う。真実を見ようとすればいいんだ。ここにスプーンがある。それはデジタルのスプーンなんだ。ネオの世界は完全にリアルだ。
これは私たちの世界にも当てはまる。たとえ私たちがシミュレーションの中にいたとしても、その世界はリアルなのだ。そこには依然としてテーブルも椅子も人も存在する。町もあれば、海も山もある。もちろんそこには多くの錯覚が存在し、私たちは自分の感覚にだまされ、人々にだまされることもあるだろう。それでも私たちのまわりにある普通の事物はリアルなのだ。
(『リアリティ+〜バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』上巻より一部抜粋)
▼絶賛の声
「虚実とテクノロジーが入り乱れ、いくつものリアリティが絡みあう世界で、私たちに必要なのは哲学だ。」
――山本貴光(文筆家・ゲーム作家)
「うつし世(リアル)は夢、仮想の夢(シミュレーション)こそ真実(まこと)。」――読書猿(独学者・作家)
「哲学研究者・愛好家にとっても、舐読(しどく)のうえで検討されるべき「必読書」だ。」――山口尚(哲学者)
「今こそ現実世界(リアリティ)を拡張する哲学の冒険に乗り出そう。」――吉川浩満(文筆家)
目次
『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』上
序章 テクノフィロソフィーの冒険
第1部 バーチャル世界に関する重要な問い
第1章 これは実在するのか? .
第2章 シミュレーション説とは何か?
第2部 知識を疑う
第3章 私たちに知識はあるのか?
第4章 外部世界は本当にあるのか?
第5章 私たちはシミュレーションの中にいるのだろうか?
第3部 リアリティの定義
第6章 リアリティとは何か? .
第7章 神はひとつ上の階層にいるハッカーなのか?
第8章 宇宙は情報でできているのか? .
第9章 シミュレーションがビットからイット説をつくったのか?
第4部 VRテクノロジーがつくる現実世界
第10章 VRヘッドセットは現実(リアリティ)をつくり出すのか?..
第11章 VR機器は錯覚を生む機械なのか? .
第12章 ARは真の実在なのか?
第13章 ディープフェイクにだまされないためには
『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』下
第5部 心と意識の問題
第14章 バーチャル世界で、心と体はどう相互作用するか?
第15章 デジタル世界に意識は存在しうるか?
第16章 ARは心を拡張するのか?
第6部 倫理と価値の転換
第17章 バーチャル世界で良き生を送ることができるのか?
第18章 シミュレートされた命は重要か?
第19章 バーチャル社会をどのようにつくるべきか?
第7部 シミュレーションの中の真実
第20章 バーチャル世界で私たちの言葉はどういう意味を持つか?
第21章 塵の雲はコンピュータプログラムで動いているのか?
第22章 実在は数学的構造なのか?
第23章 私たちはエデンの園から追放されたのか?
第24章 私たちは夢の世界のボルツマン脳なのか?
著者
[画像3: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-0f5b2829af377326fa9a-3.jpg ]
デイヴィッド・J・チャーマーズ
1966年オーストラリア、シドニー生まれ。哲学者および認知科学者。ニューヨーク大学哲学教授、同大学の心・脳・意識センター共同ディレクター。アデレード大学で数学とコンピュータサイエンスを学ぶ。オックスフォード大学でローズ奨学生として数学を専攻後、インディアナ大学で哲学・認知科学のPh.D.を取得。ワシントン大学マクドネル特別研究員(哲学・神経科学・心理学)、カリフォルニア大学教授(哲学)、アリゾナ大学教授(哲学)、同大学意識研究センターのアソシエイトディレクターなどを歴任。専門は心の哲学、認識論、言語哲学、形而上学。2015年ジャン・ニコ賞受賞。著書に『意識する心――脳と精神の根本理論を求めて』(白揚社)、『意識の諸相』(春秋社)など。
商品情報
[画像4: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-8781c678a2e5895c21cd-1.png ]
書名:『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』 上
著者:デイヴィッド・J・チャーマーズ
訳:高橋則明
出版社:NHK出版
発売日:2023年3月25日
定価:2,640円(税込)
判型:四六判
ページ数:416ページ
ISBN:978-4-14-081936-4
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819362023.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140819367/
[画像5: https://prtimes.jp/i/18219/665/resize/d18219-665-7abd5ba35f4d1bf1dd49-2.png ]
書名:『リアリティ+ バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』 下
著者:デイヴィッド・J・チャーマーズ
訳:高橋則明
出版社:NHK出版
発売日:2023年3月25日
定価:2,530円(税込)
判型:四六判
ページ数:336ページ
ISBN:978-4-14-081937-1
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819372023.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140819375/