スーダン:蔓延する下痢と栄養不良、難民流入【プレスリリース】
[17/06/29]
提供元:PRTIMES
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複数の危機の影響を受ける子どもたち ユニセフ、国際社会へ支援呼びかけ
[画像: https://prtimes.jp/i/5176/955/resize/d5176-955-163260-0.jpg ]
【2017年6月28日 ハルツーム(スーダン )発】
過去数カ月、スーダンは複数の危機に直面しています。急性水様性下痢症が疑われる症例が18州のうち12州で急速に拡大し、南スーダンからは大量の難民が流入し、そして特に中央ダルフール州のジャベル・マラ地域において栄養不良の割合が高まっています。
過去10カ月だけで、急性水様性下痢症が疑われる症例が1万6,600件を超え、そのうち317件の死亡が報告されており、これは警戒態勢を取らなければならないレベルの2倍の割合となっています。最も影響を受けているのは、スーダン中部の白ナイル州で、5,800件以上の症例が報告されています。影響を受けている人々の約20%が子どもです。
「現在、毎週報告される数字は、昨年の雨季のピーク時と同じレベルです。白ナイル州では、10万人近い難民のほとんどがキャンプに暮らしており、雨季が始まれば彼らの生活環境が悪化しかねないことが、大きな懸念となっています」とユニセフ(国連児童基金)スーダン事務所代表アブドゥラー・ファーディル(Abdullah Fadil)は述べました。
さらに、今年に入ってから、約10万人の子どもを含む、15万5,000人以上の南スーダンからの難民がスーダンに逃れてきました。南スーダンでは紛争が続いており、食糧不足が蔓延していることから、2017年にスーダンに逃れてくる難民の数は年初に推測されていた数の3倍にのぼるとされています。最も影響を受けているのは、東ダルフール州、北ダルフール州、南ダルフール州、白ナイル州、南コルドファン州および西コルドファン州です。
「増え続ける南スーダンからの難民と230万人を超える国内避難民は、すでに資源を使い果たしている受入コミュニティにさらなる負担を強いています。そして最も影響を受けるのは子どもたちです。彼らが必要とする、特に水と衛生、保健と栄養の分野における命を守る人道支援を早急に提供するための、迅速かつ継続的な支援が必要不可欠です」とファーディルは強調しました。
最近立ち入りが可能となった中央ダルフール州のジャベル・マラ地域での最新の評価調査では、栄養不良に陥っている子どもの数は高いレベルに達しており、重度の栄養不良に陥っている子どもは5.4%にのぼります。また、一度も予防接種を受けたことのない7歳の子どもがいるなど予防接種率は非常に低く、教育支援を必要としている学齢期の子どもは2万3,000人と推定されます。
ユニセフは、州当局および現地で活動しているNGOと協力して、栄養、保健、水と衛生、衛生啓蒙活動およびこどもの保護の複数の分野を横断する支援を、「発見と治療キャンペーン“Find and Treat Campaign’」を通じて、ジャベル・マラの北部、西部および中央部で展開しています。2017年の人道支援計画(Humanitarian Action for Children-HAC)において必要とした活動資金のうち、6月中旬までに確保できたのは33%のみで、難民支援活動については14%に留まっています。
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■ ユニセフのスーダンにおける支援活動について
南スーダン難民支援
9万人の子どもに栄養不良の検査を実施し、重度の急性栄養不良と診断された1,713人に治療を提供。
教育支援を必要としている約6万人の学齢期の子どものうち、これまでに1万人に支援を提供。
白ナイル州に設置された5つの南スーダン難民キャンプにおいて、難民および受け入れコミュニティの住民あわせて11万8,000人以上が利用することができる、持続可能な水処理施設を5カ所建設。
白ナイル州、西コルドファン州、東部ダルフール州の約8,560人の南スーダン難民の子どもたちに対して、研修を受けた90人以上の支援スタッフ、ソーシャル・ワーカーおよび教員たちによる心理社会的ケアを含む子どもの保護サービスの支援を提供。
急性水様性下痢症
白ナイル州では、経口補水治療所を22カ所設置し、急性水様性下痢症が疑われる4,394人(そのうち18歳未満の子ども1,243人を含む)に治療を提供。
経口補水塩(ORS)100箱およびプライマリ・ヘルスケア・キット25個を含む、必要不可欠な医療資材を提供し、ヘルス・ワーカーに対して、急性水様性下痢症の基本的な管理方法および治療方法に関する研修を実施。
急性水様性下痢症の影響を受ける白ナイル州の約80万人に対して、水の塩素化、給水用トラックを使った水の運搬、水タンク15個および緊急水処理施設3か所の設置を通して命を守る水を提供。
影響を受けているすべての地区において、危機に晒されている累計65万人以上の人々に対して、衛生に関する理解促進のための支援を提供
中央ダルフール州のジャベル・マラ地域
ユニセフが主導し、州当局や現地NGOと協力している「発見と治療キャンペーン"Find and Treat Campaign"」は、ジャベル・マラ地域の中で、最近人道支援のアクセスが可能となったNertiti, Goloおよびその周辺の村々に対して実施中。
過去5日間に、Nertiti, Goloおよびその周辺の村々の2万3,000人以上の子どもを検査したところ、初期の検査結果は、高いレベルの急性栄養不良および浮種の存在を示している。
ジャベル・マラ地域の北部、西部および中央部では、外来治療センター32カ所が、命を守る栄養サービスを提供している。
ユニセフが実施しているスーダンにおける緊急支援を支えて下さっている、EU、ドイツ、日本、スウェーデンおよび米国の各国政府、ならびに国連ダルフール基金(UN-Darfur Fund)、国連中央緊急対応基金(UN's Central Emergency Response Fund)およびスーダン人道支援基金(Sudan Humanitarian Fund)を通じてご支援くださっている方々に、心より感謝申し上げます。
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■本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、 https://www.unicef.org/media/media_96554.html からご覧いただけます。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
[画像: https://prtimes.jp/i/5176/955/resize/d5176-955-163260-0.jpg ]
【2017年6月28日 ハルツーム(スーダン )発】
過去数カ月、スーダンは複数の危機に直面しています。急性水様性下痢症が疑われる症例が18州のうち12州で急速に拡大し、南スーダンからは大量の難民が流入し、そして特に中央ダルフール州のジャベル・マラ地域において栄養不良の割合が高まっています。
過去10カ月だけで、急性水様性下痢症が疑われる症例が1万6,600件を超え、そのうち317件の死亡が報告されており、これは警戒態勢を取らなければならないレベルの2倍の割合となっています。最も影響を受けているのは、スーダン中部の白ナイル州で、5,800件以上の症例が報告されています。影響を受けている人々の約20%が子どもです。
「現在、毎週報告される数字は、昨年の雨季のピーク時と同じレベルです。白ナイル州では、10万人近い難民のほとんどがキャンプに暮らしており、雨季が始まれば彼らの生活環境が悪化しかねないことが、大きな懸念となっています」とユニセフ(国連児童基金)スーダン事務所代表アブドゥラー・ファーディル(Abdullah Fadil)は述べました。
さらに、今年に入ってから、約10万人の子どもを含む、15万5,000人以上の南スーダンからの難民がスーダンに逃れてきました。南スーダンでは紛争が続いており、食糧不足が蔓延していることから、2017年にスーダンに逃れてくる難民の数は年初に推測されていた数の3倍にのぼるとされています。最も影響を受けているのは、東ダルフール州、北ダルフール州、南ダルフール州、白ナイル州、南コルドファン州および西コルドファン州です。
「増え続ける南スーダンからの難民と230万人を超える国内避難民は、すでに資源を使い果たしている受入コミュニティにさらなる負担を強いています。そして最も影響を受けるのは子どもたちです。彼らが必要とする、特に水と衛生、保健と栄養の分野における命を守る人道支援を早急に提供するための、迅速かつ継続的な支援が必要不可欠です」とファーディルは強調しました。
最近立ち入りが可能となった中央ダルフール州のジャベル・マラ地域での最新の評価調査では、栄養不良に陥っている子どもの数は高いレベルに達しており、重度の栄養不良に陥っている子どもは5.4%にのぼります。また、一度も予防接種を受けたことのない7歳の子どもがいるなど予防接種率は非常に低く、教育支援を必要としている学齢期の子どもは2万3,000人と推定されます。
ユニセフは、州当局および現地で活動しているNGOと協力して、栄養、保健、水と衛生、衛生啓蒙活動およびこどもの保護の複数の分野を横断する支援を、「発見と治療キャンペーン“Find and Treat Campaign’」を通じて、ジャベル・マラの北部、西部および中央部で展開しています。2017年の人道支援計画(Humanitarian Action for Children-HAC)において必要とした活動資金のうち、6月中旬までに確保できたのは33%のみで、難民支援活動については14%に留まっています。
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■ ユニセフのスーダンにおける支援活動について
南スーダン難民支援
9万人の子どもに栄養不良の検査を実施し、重度の急性栄養不良と診断された1,713人に治療を提供。
教育支援を必要としている約6万人の学齢期の子どものうち、これまでに1万人に支援を提供。
白ナイル州に設置された5つの南スーダン難民キャンプにおいて、難民および受け入れコミュニティの住民あわせて11万8,000人以上が利用することができる、持続可能な水処理施設を5カ所建設。
白ナイル州、西コルドファン州、東部ダルフール州の約8,560人の南スーダン難民の子どもたちに対して、研修を受けた90人以上の支援スタッフ、ソーシャル・ワーカーおよび教員たちによる心理社会的ケアを含む子どもの保護サービスの支援を提供。
急性水様性下痢症
白ナイル州では、経口補水治療所を22カ所設置し、急性水様性下痢症が疑われる4,394人(そのうち18歳未満の子ども1,243人を含む)に治療を提供。
経口補水塩(ORS)100箱およびプライマリ・ヘルスケア・キット25個を含む、必要不可欠な医療資材を提供し、ヘルス・ワーカーに対して、急性水様性下痢症の基本的な管理方法および治療方法に関する研修を実施。
急性水様性下痢症の影響を受ける白ナイル州の約80万人に対して、水の塩素化、給水用トラックを使った水の運搬、水タンク15個および緊急水処理施設3か所の設置を通して命を守る水を提供。
影響を受けているすべての地区において、危機に晒されている累計65万人以上の人々に対して、衛生に関する理解促進のための支援を提供
中央ダルフール州のジャベル・マラ地域
ユニセフが主導し、州当局や現地NGOと協力している「発見と治療キャンペーン"Find and Treat Campaign"」は、ジャベル・マラ地域の中で、最近人道支援のアクセスが可能となったNertiti, Goloおよびその周辺の村々に対して実施中。
過去5日間に、Nertiti, Goloおよびその周辺の村々の2万3,000人以上の子どもを検査したところ、初期の検査結果は、高いレベルの急性栄養不良および浮種の存在を示している。
ジャベル・マラ地域の北部、西部および中央部では、外来治療センター32カ所が、命を守る栄養サービスを提供している。
ユニセフが実施しているスーダンにおける緊急支援を支えて下さっている、EU、ドイツ、日本、スウェーデンおよび米国の各国政府、ならびに国連ダルフール基金(UN-Darfur Fund)、国連中央緊急対応基金(UN's Central Emergency Response Fund)およびスーダン人道支援基金(Sudan Humanitarian Fund)を通じてご支援くださっている方々に、心より感謝申し上げます。
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■本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、 https://www.unicef.org/media/media_96554.html からご覧いただけます。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)