難民施設でアフガン出身の11歳男子自殺 〜 難民・移民の子どもが抱える苦痛浮き彫りに【プレスリリース】
[17/11/24]
提供元:PRTIMES
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ユニセフ、受入国に緊急の対応要請
[画像: https://prtimes.jp/i/5176/1060/resize/d5176-1060-420300-0.jpg ]
【2017年11月22日 ウィーン/ジュネーブ発】
オーストリアの難民施設で、アフガニスタンからの11歳の男の子が自殺したことを受け、ユニセフ(国連児童基金)・東部ヨーロッパ・中央アジア地域事務所代表アフシャン・カーンは以下の声明を発表しました。
* * *
最近報告された、アフガニスタン出身の11歳の男の子が、オーストリアの難民受け入れ施設で自殺したという出来事は、何千人もの難民や移動を余儀なくされている子どもたちが深い精神的なストレスを抱えており、ヨーロッパ各国当局がより大きな注意を払う必要があることを、悲劇的な形で知らしめています。
戦争や紛争から逃れ、ふるさとを追われた子どもたちは、すでに重いトラウマを抱えています、彼らが未来の展望を描けないことが、さらなる精神的な苦痛と不安の原因となっています。この苦しみが耐えきれないレベルに達している子どもたちもいるのです。
ヨーロッパで自殺した難民・移民の子どもの数は把握できていませんが、特にアフガニスタンからの子どもたちが、難民認定申請の結果を待ちながら、あるいは他のヨーロッパの国に暮らす家族との統合を待ちながら、自らの命を絶ったという憂慮すべき事例が複数報告されています。
こうした子どもたちが、早期に問題の兆候を認識する訓練を受けた養育者やソーシャル・ワーカーによる支援や、精神保健サービスへの紹介、そして保護者あるいは里親家族の支援といった適切なケアを適切な時期に受けることが極めて重要です。
緊急にそのような対応が取られなければ、子どもたちの人生および彼らの暮らす社会に与える長期的影響は計り知れません。
* * *
■オーストリアの難民受け入れに関する情報:
オーストリア当局は、妹弟の面倒を見ることに苦労していたとされる男の子が自殺に至った経緯について調査を行っています。
オーストリアは2015年以降、15万人からの難民認定申請を受けています。その中には6万人の子どもが含まれ、そのうち、少なくとも1万2,000人は、同伴するおとなのいない子どもです。ユニセフ・オーストリアは、現場で活動するスタッフに子どもの保護に関する研修を行い、特に受け入れ施設において子どもたちが直面するリスクについて養育者の理解を高める活動を行っています。
ユニセフは、以下の6つの行動計画の実行による難民・移民の子どもの安全と健康の確保を各国政府に対して呼びかけています。
難民・移民の子ども、特に同伴するおとなのいない子どもを搾取や暴力から守る
問題解決につながる様々な代替策を提示することによって、難民認定や移住を求める子どもたちの拘留を終わらせること
子どもを保護し、法的身分を与えるための最善の方法として、家族が一緒にいられるようにすること
すべての難民・移民の子どもたちに、学び続けられる機会と、保健やその他の質の高いサービスへのアクセスを提供すること
大規模な難民・移民問題を引き起こしている根本原因に対処する行動を、強く求めること
難民・移民が通過する国々や目的地の国々において、外国人に対する嫌悪、差別、社会的排除と闘う対策を促すこと
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
[画像: https://prtimes.jp/i/5176/1060/resize/d5176-1060-420300-0.jpg ]
【2017年11月22日 ウィーン/ジュネーブ発】
オーストリアの難民施設で、アフガニスタンからの11歳の男の子が自殺したことを受け、ユニセフ(国連児童基金)・東部ヨーロッパ・中央アジア地域事務所代表アフシャン・カーンは以下の声明を発表しました。
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最近報告された、アフガニスタン出身の11歳の男の子が、オーストリアの難民受け入れ施設で自殺したという出来事は、何千人もの難民や移動を余儀なくされている子どもたちが深い精神的なストレスを抱えており、ヨーロッパ各国当局がより大きな注意を払う必要があることを、悲劇的な形で知らしめています。
戦争や紛争から逃れ、ふるさとを追われた子どもたちは、すでに重いトラウマを抱えています、彼らが未来の展望を描けないことが、さらなる精神的な苦痛と不安の原因となっています。この苦しみが耐えきれないレベルに達している子どもたちもいるのです。
ヨーロッパで自殺した難民・移民の子どもの数は把握できていませんが、特にアフガニスタンからの子どもたちが、難民認定申請の結果を待ちながら、あるいは他のヨーロッパの国に暮らす家族との統合を待ちながら、自らの命を絶ったという憂慮すべき事例が複数報告されています。
こうした子どもたちが、早期に問題の兆候を認識する訓練を受けた養育者やソーシャル・ワーカーによる支援や、精神保健サービスへの紹介、そして保護者あるいは里親家族の支援といった適切なケアを適切な時期に受けることが極めて重要です。
緊急にそのような対応が取られなければ、子どもたちの人生および彼らの暮らす社会に与える長期的影響は計り知れません。
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■オーストリアの難民受け入れに関する情報:
オーストリア当局は、妹弟の面倒を見ることに苦労していたとされる男の子が自殺に至った経緯について調査を行っています。
オーストリアは2015年以降、15万人からの難民認定申請を受けています。その中には6万人の子どもが含まれ、そのうち、少なくとも1万2,000人は、同伴するおとなのいない子どもです。ユニセフ・オーストリアは、現場で活動するスタッフに子どもの保護に関する研修を行い、特に受け入れ施設において子どもたちが直面するリスクについて養育者の理解を高める活動を行っています。
ユニセフは、以下の6つの行動計画の実行による難民・移民の子どもの安全と健康の確保を各国政府に対して呼びかけています。
難民・移民の子ども、特に同伴するおとなのいない子どもを搾取や暴力から守る
問題解決につながる様々な代替策を提示することによって、難民認定や移住を求める子どもたちの拘留を終わらせること
子どもを保護し、法的身分を与えるための最善の方法として、家族が一緒にいられるようにすること
すべての難民・移民の子どもたちに、学び続けられる機会と、保健やその他の質の高いサービスへのアクセスを提供すること
大規模な難民・移民問題を引き起こしている根本原因に対処する行動を、強く求めること
難民・移民が通過する国々や目的地の国々において、外国人に対する嫌悪、差別、社会的排除と闘う対策を促すこと
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)