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ロヒンギャ難民の子どもを襲う栄養不良、貧血、疾病【報道参考資料】

栄養調査が示唆する公共保健危機




[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/1089/resize/d5176-1089-976881-0.jpg ]

【2017年12月22日 ジュネーブ/コックスバザール(バングラデシュ)/ニューヨーク 発】

ミャンマーからバングラデシュのコックスバザールに逃れてきたロヒンギャ難民の子どもたちは、急性栄養不良、貧血症そして病気に苦しんでいると、ユニセフ(国連児童基金)は本日発表しました。

難民キャンプと仮設居住区で10月22日から11月27日までの間に3度実施された保健・栄養調査によると、5歳未満児の最大25%の子どもたちが急性栄養不良に苦しんでおり、世界保健機関(WHO)が定めた緊急事態を示す栄養不良発生率15%をはるかに超えていることがわかりました。調査対象の子どもの半数近くが貧血症に、最大40%が下痢症に、最大60%が急性呼吸器感染症にかかっています。

「これでコックスバザールのロヒンギャの子どもたちの栄養状況の全体像が見えてきました。残念ながら、私たちが最も恐れていたことが確認される結果でした」とユニセフ・バングラデシュ事務所代表 エドゥアルド・ベイグベデルは述べました。「故郷から逃れる中ですでに想像を超える苦しみに耐えてきた難民の子どもたちは、今度は公共保健危機に晒されているのです」

今回の調査の対象地域はKutupalongとNayaparaの難民キャンプおよびUkhiaとTeknafの非公式仮設居住区で、サンプル数は新しく到着した難民の子どもおよびすでに難民として登録された子ども合わせて1,700人以上です。調査結果には以下のことが含まれます。

Kutupalongの子ども4人に1人が急性栄養不良、半数近くが貧血症、40%が下痢症、半数以上が急性呼吸器感染症に罹っている。
Nayapara難民キャンプに新たに到着した子どものうち、16%が栄養不良、50%近くが貧血症、40%が下痢症、2人に1人が急性呼吸器感染症に罹っている。
非公式な仮設居住区では、子どもの5人に1人が栄養不良、ほぼ2人に1人が貧血症、5人に2人が下痢症、5人に3人が急性呼吸器感染症に罹っている。
栄養危機が最も深刻なのは、Kutupalongの難民キャンプと仮設居住区で、最も高い急性栄養不良率と最も多くの新たなロヒンギャ難民を抱える。重度の急性栄養不良率が最も高いのはKutupalongの7.5%、次いで仮設居住区の3%、そしてNayapara難民キャンプの1.3%。
子どもたちの適切な成長と発達に必要最低限の食事を摂取できている子どもは16%未満で、生後6カ月未満の新生児のうち30%は完全母乳で育てられていない。

「栄養不良、下痢症、そして感染症が合併することで、子どもたちはさらに衰弱します」とベイグベデルは言いました。「現地で活動している人道支援団体は、急性栄養不良の子どもたちへの治療支援を拡大していますが、子どもたちが適切な食事、きれいな水と保健ケアを確実に受けられるようにするためには、その努力をさらに強化する必要があります」

[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/1089/resize/d5176-1089-304077-1.jpg ]

ユニセフはパートナー団体と協力して、難民の子どもたちの状況改善のために活動をおこなっています。これまでに、ユニセフとパートナー団体は、重度の栄養不良の子どもたち7,000人近くに治療を提供し、コレラワクチン約90万回分を提供し、はしかと風疹の予防接種を45万人近くの子どもたちに実施しました。また、難民キャンプと非公式居住区でのジフテリアの流行に対処するため、破傷風とジフテリアの2価ワクチンキャンペーンも開始しました。

* * *

危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。

<ロヒンギャ難民 緊急募金>
郵便局(ゆうちょ銀行)募金口座 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「ロヒンギャ」と明記願います。 *送金手数料は免除されます。
※公式ホームページでは、インターネットからの募金を受け付けています。
http://www.unicef.or.jp/kinkyu/rohingya/

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■ユニセフ現地報告会「ロヒンギャ難民支援の現場から」
公益財団法人日本ユニセフ協会は、2018年1月11日(木)14時30分より、ユニセフハウス(東京・品川)にてロヒンギャ難民支援の現地報告会を開催致します。

ミャンマーのラカイン州で暴力が発生した今年8月以降、62万人以上のロヒンギャ難民が、国境を越えてバングラデシュへ逃れました。その約6割が18歳未満の子どもたちです。 現地の難民キャンプや仮設居住区は、難民の急激な流入によって過密状態に陥り、安全な水やトイレの不足が深刻化。はしかや下痢、肺炎などが蔓延するリスクが高まっており、栄養不良の幼い子どもたちがこうした感染症に罹れば、命を落とす可能性もあります。

ユニセフは、安全な水のトラック輸送、浄水剤の配布、井戸やトイレの設置のほか、栄養支援や予防接種などを通して、子どもたちの命を守る支援を続けています。報告会では、1月に来日するユニセフ・バングラデシュ事務所のエドゥアルド・ベイグベデル代表と、ロヒンギャ難民の支援に携わる日本人職員のロビンソン麻己(ろびんそん・まき)氏が登壇し、膨大な数の難民に対応する緊急支援の最前線の様子をご報告します。

日 時 :  2018年1月11日(木)14:30〜15:30 (開場14:00)
場 所 :  ユニセフハウス 1階ホール (〒108-8607 東京都港区高輪4-6-12)
登壇者 :    ユニセフ・バングラデシュ事務所代表 エドゥアルド・ベイグベデル
         ユニセフ・バングラデシュ事務所 計画・モニタリング専門官 ロビンソン麻己
対 象 :  報道関係者、一般 (定員120名/参加費無料)
一般申込:  日本ユニセフ協会ホームページで受け付け中
URL: https://www.unicef.or.jp/event/20180111/

* * *

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.
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